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日本の医療マンガ50年史 の商品レビュー

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2024/05/06

作品の紹介だけに留まらず医療としての観点、作品から更に深掘りされたトピックス、グラフィック・メディスンの活動内容などが単なる医療漫画紹介本で無い事を示している。 50年を振り返るという事であるが戦前、貸本時代からの雑誌漫画移行となる漫画の歴史から見ると妥当だろう。やはりというか手...

作品の紹介だけに留まらず医療としての観点、作品から更に深掘りされたトピックス、グラフィック・メディスンの活動内容などが単なる医療漫画紹介本で無い事を示している。 50年を振り返るという事であるが戦前、貸本時代からの雑誌漫画移行となる漫画の歴史から見ると妥当だろう。やはりというか手塚治虫の『きりひと讃歌』から始まっているが50年前の作品が今日でも読み継がれているところはさすが。特に『ブラックジャック』は読み切り医療漫画としては不朽の名作になっている。その後医師、麻酔科医、看護師、介護士、薬剤師、放射線技師等多岐にわたる人間ドラマが生み出されているところに日本の漫画の幅広さが本書を読んでいて堪能できた。

Posted byブクログ

2021/05/05

先駆的な作品はあるものの、医療漫画の起点を手塚治虫「きりひと参加」とするならば2020年でちょうど50年になるらしい。それを記念してかどうかは判らないが、医療漫画100冊のレビューと、医療現場における漫画等のグラフィック表現を取り入れるグラフィック・メディスンの日本における現状に...

先駆的な作品はあるものの、医療漫画の起点を手塚治虫「きりひと参加」とするならば2020年でちょうど50年になるらしい。それを記念してかどうかは判らないが、医療漫画100冊のレビューと、医療現場における漫画等のグラフィック表現を取り入れるグラフィック・メディスンの日本における現状についての2本立て。 レビューについてはそれなりに読みごたえはあるけれど、ブックガイドの域を超えるものではなく、欲を言えばもう少し通時的というか漫画史的な視点があっても良かったのでは。 グラフィック・メディスンに関しては、2007年に英国で提唱されたばかりの新しいもので、まだまだこれからという印象ではるが、漫画好きにとって興味深いものであることは間違いない。

Posted byブクログ