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ドイツではそんなに働かない の商品レビュー

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2021/05/29

元々ドイツに関りもあり、日本企業で働く中でドイツ支社勤務を経て、ドイツの地元老舗銀行に転職し、ドイツで働き・生きている著者が日本との働き方・生き方を比較している本。 海外で働くことだけや暮らす事だけを書いている本に出合ったことはあったが、日本企業でもどっぷり浸かってその文化を知...

元々ドイツに関りもあり、日本企業で働く中でドイツ支社勤務を経て、ドイツの地元老舗銀行に転職し、ドイツで働き・生きている著者が日本との働き方・生き方を比較している本。 海外で働くことだけや暮らす事だけを書いている本に出合ったことはあったが、日本企業でもどっぷり浸かってその文化を知り、ドイツ企業でも日系でなく地元企業で働くというそうそうないキャリアの人の話なので説得力もあり、かなり貴重と感じた。 私自身、ドが付くほどの老舗日本企業に勤めていることから、著者の言っている日本企への指摘が痛いほどわかるし、まさしくそれが問題だよなと思ったし、まさかそれを解決できている働き方があるとは想像もしていなかったので、目から鱗だった。 結論、生産性良く働くためには多分個人の能力やできることというのはそこまで重要ではない。 むしろ、 ・互いを尊重したフラットで本音が言えるコミュニケーション ・明確な責任範囲分け 。なぜそれをやるのか?という問い ・仕事は人生の一部でしかないという考え があれば、労働時間を少なくして今より生産性を上げることは結構容易だと感じた。 また、本書の良い所はドイツの良い所だけでなく、日本人として苦しんだことも赤裸々に書いている事。 日本企業は同調圧力が強い分、それに歯向かいさえしなければ庇護されるし、人に依頼するときも深く考えなくでも大抵やってくれる。 しかしドイツでは会議で発言しないことは職務を果たしていないと見なされるし、仕事をやりたくないのがベースだから、何か依頼するにも目的や効果を必ず説明する必要があるなど、いわば空気で済んでいた甘えが許されない。 そういうシビアさはあるのだが、そこまで徹底してやるべきことと目的を追求しなければ、生産性は上がらないのだろうなと思う。 読後には厳しさもあるだろうけど、パスポート片手に飛び出したくなってきた。 気になったトピック ・ドイツは労働者の権利を重んじ、日本は消費者の権利を重んじた ・ワークライフでなく、ライフワークバランス ・「その仕事を本当に自分がすべきか」とまず考えて決断する ・自主性が育てば、ムリ・ムダな労働時間が無くなり、生産性も上がる ・ドイツではいいものは高く売るという考え ・ドイツには「なるはや」に該当する言葉はない なぜこのタイミングか?どのくらいシビアか?もし間に合わなければ何が起こるか? を説明せねばならない ・細かい部分まで、きちんと言葉で説明し納得させることが生産性を上げている ・「もしかしたら上司から聞かれるかもしれない」ではなく、上司が必要ならあらかじめ調べるように上司から指示がある ・失敗したときは、まず報告してくれたことに感謝するくらいでないと、悪い報告は上がってこない ・お金の浪費は稼げば取り戻せますが、人生の浪費は取り戻せない ・仕事のスキルを上げるためにプライベートの時間も勉強に費やすなら、実質仕事をしているのと同じ。 ・「No」と言われたら仕方ないと諦め、次回の手立てを考える方が得策 ・ドイツでは集団決定が前提でなく、それぞれが自分の責任範囲に照らして決断を躊躇わないから、意思決定が速い。 ・どんな仕事であっても笑って生きられれば、本当は幸せなはずです。 「人は人、自分は自分」という意識を少しづつでも持てるようになれば、他人との違いを円滑に受け入れることができるようになるのではないか ・自分の人生の中心は自分自身 ・生産性向上というのは根をつめて働くことでなく、逆に働く人たちに余裕が出来て、自分の時間を作った結果、自然に上がっていくものではないか

Posted byブクログ

2021/10/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

ドイツ 国民=労働者  働きやすい国 週5日労働      Arbeit の語源 arba(ゲルマン語)=家来、奴隷 日本  国民=消費者  お客様は神様 週休2日      労働=尊いもの 「今日決めて、明日作業する」  今すぐ対応しなければならない案件はそれほどない  現場の自由度、自主性 生産性優先 「犬と子供のしつけはドイツ人に任せろ」  10歳で進路を決める 大学進学~19歳/専門大学進学~16歳/職人工員~15歳  大人と子供の時間の区別 子供に寛容な社会 「コミュニケーションは質より量」  わからなければ相手に聞く  部下との短いコミュニケーションで会議を減らす  時間は自分で管理する  より少ない労働で、より多い実績 「仕組みを早く作り、改善し、時間をかけて定着させていく」  突発の上司の依頼より、自分の仕事を優先、他の仕事を割り込ませない。  会社にダメージあることを隠すとクビ   ミスは起こりえるもの ボーダーの前にアラーム *質実剛健で間違いはないが、無駄から生まれる華や余白がない。 *仕事自体を楽しむという考えがない。仕事の語源:苦労

Posted byブクログ