外道忍法帖 の商品レビュー

山田風太郎(著者)

2023/06/12

第100回アワヒニビブリオバトル第2部タイマンビブリオバトル 第9戦「忍」で紹介された本です。ハイブリッド開催。
2023.6.10

2022/12/18

「隠れ切支丹」「長崎」「島原」「天草家」といった内容がキーワード。
忍者関係者計45人が、くんずほぐれつの大乱闘！なのだけれど、すごく多い感じがします（笑）
というのも、物語が後半に進むにつれて、いっぺんに2,3人まとめてコロコロ死んだりして、刺客たちの退場の仕方がなんだか雑になってきているような気がしたので（笑）
風太郎先生も、いやちょっと多すぎたかなコレ、と思ったんじゃないでしょうか。
しかし、隠れ切支丹が代々伝えてきた「マリア十五玄義図」が物語のベースになっているので、処女（童貞女）を15人用意しなければならなかった、という設定の縛りがあるので仕方がありません。
キリスト教御禁制の時代、隠れ切支丹たちは他の地域と交流できず、したがって、彼らの信仰もいつの間にやら本家とかけ離れた形に変化することも間々あったわけですが、そこはそれ、なかには禍々しい部族信仰のような奇天烈宗教になり果て、おぞましいことになっていくのが山田風太郎ワールドの愉しいところです。

2021/07/17

　切支丹の秘宝を巡る伊賀忍者15人と甲賀忍者15人と大友の女忍者15人の三つ巴の攻防戦を描く忍法帖。

　45人もの忍者が登場し、それぞれの特殊な忍法で三つ巴の激闘が繰り広げられるということで、忍法帖シリーズの醍醐味を十分味わうことができました。

　次から次への戦いが展開するところは、多少おなか一杯になってしまう感もありましたが、個性的な忍法の数々に夢中になる自分がいました。

　クライマックスから結末に至る展開を一気に読み進めることで、カタルシスを味わいながらこの物語の終焉を見届けることができました。

　風太郎忍法帖はやはり侮れません。