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ぐるり の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2023/09/02

友情、家族、恋愛、SFのような物語まで、いろんな短編集。ほどよい長さで読みやすかった。読んでいて画が浮かぶ。日常の何気ない人間描写が楽しかった。 明るさの中に切なさがあり、その切なさにハッとさせられた。誰もが感じたことのあるような感情が、楽しく動くように跳ねる。人生は楽しいことも...

友情、家族、恋愛、SFのような物語まで、いろんな短編集。ほどよい長さで読みやすかった。読んでいて画が浮かぶ。日常の何気ない人間描写が楽しかった。 明るさの中に切なさがあり、その切なさにハッとさせられた。誰もが感じたことのあるような感情が、楽しく動くように跳ねる。人生は楽しいことも悲しことも全部自分のもので過去と今、そして未来も、ぐるりと繋がっているんだなと思った。愛媛で育ち、学生時代、上京しバンド活動。いろんな経験をしたくみこんだからこそ書ける物語。くみこんらしい文章だなと素直に感じた。読んだ後、美味しい物食べて明日も頑張ろー!と思った素敵な短編集。

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2023/08/01

因果はぐるりとめぐる。というのは大げさだけれども、世界はみんなつながりあって、日常を生きている。 少し音楽をにじませる、優しさに満ちた連作短編集です。 著者はチャットモンチーの高橋久美子、挿画は世界の奈良美智。 小説の出来からいっても、もっと話題になってもいいのでは?と思う。

Posted byブクログ

2022/06/09

高橋久美子さん、略歴にあまりはっきり書いてないから、すぐに気づかなかったのだけど、もしかしたら、と調べたら、やっぱり元チャットモンチーのドラム叩いていた方だった。 チャットモンチーは日本の音楽史上最高に素晴らしい女子スリーピース・バンドだった。(高橋さんは2011年にバンドを脱...

高橋久美子さん、略歴にあまりはっきり書いてないから、すぐに気づかなかったのだけど、もしかしたら、と調べたら、やっぱり元チャットモンチーのドラム叩いていた方だった。 チャットモンチーは日本の音楽史上最高に素晴らしい女子スリーピース・バンドだった。(高橋さんは2011年にバンドを脱退。バンド自体は2018年に完結) 高橋さんはバンドの代表作「シャングリラ」をはじめ作詞も手掛けていらした。 「愛捨てた」とか、 「8cmのピンヒール」とか、 「真夜中遊園地」とか、 「風吹けば恋」とか、 「湯気」とか、 キュンとくるステキな詞をたくさん書いている。 この短編集には、そんなキュンとくる世界観のままの短編が19編も詰まっている。 大きなしかけもないがじわじわとくる。 小さなキラキラした日常やちょっと不思議な非日常が入り混じり、それをDJ(クラブでなくラジオの)がゆるくつなぐ。 ぐるりとつながって、 「まあいいや、明日もテキトーにがんばろ」と思う。 ゆるいポジティブさがなんとも言えず心地よい。 そんな19編の中で「星の歌」はSFチックで異質な作品だった。 ウイルスと感染症でヘルメットをつけていないと生きていけない近未来。ヘルメットは翻訳も送信もしてくれるから声などという原始的なものを使ったことがないジョン。 そんなジョンが洋子に誘われて生まれて歌をうたう。 すると、新しい宇宙が始まり、10年ぶりに雨が降る…という話。 まるでマスクにがんじがらめで歌もろくに歌えないコロナ禍をデフォルメしているような作品だな、と思って読んだ。 その一編を読んだ夜、仲直りしたうちの娘と、2年半ぶりくらいにカラオケに行った。 久々に歌ったら新しい宇宙が始まった感じはしたけど、初めて歌ったヒゲダンの「Cry Baby」が難しすぎて気持ちよくはなれず、不完全燃焼…。

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2022/05/09

とても軽い感じで、すいすい読めちゃうのだけど、そのすいすいが心地よいかよくないかって、文章の力だなあ、と思う。力というか、リズムというか。そう、あまりにテンポが良いので、なんでだろう、と調べたら、著者の方、元チャットモンチー!!!そりゃリズムだわ!テンポだわ!ビートだわ!そら奈良...

とても軽い感じで、すいすい読めちゃうのだけど、そのすいすいが心地よいかよくないかって、文章の力だなあ、と思う。力というか、リズムというか。そう、あまりにテンポが良いので、なんでだろう、と調べたら、著者の方、元チャットモンチー!!!そりゃリズムだわ!テンポだわ!ビートだわ!そら奈良さんだわー! 自分だったり友だちだったり、すぐ近くにいる人からお茶飲みながら聞いているみたいな、小さな物語がとんとんと進んでいく。後半、あ、さっきでてきた人だ、と、ちがう物語ですれ違う。その交錯の絶妙なタイミングに、ほっこりしたり、なつかしいような気持ちになったり。みんながそれぞれの生活をそれぞれのスピードで生きている、という当たり前のことが、尊い、と思わせてくれる。

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2021/09/02

高橋久美子さんの作品、いっぴき、旅を栖とすに続き読了3作目。 くみこんワールドでこの小説も素敵でした。 本当に素敵な短編集!くみこん好きやわ。ほっこりする!

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2021/08/27

「ぐるり」ってなんだろう? と思いつつ読み進めながら理解出来た。妙に小難しい事ではなく、とてつもなく様々な設定の短編集が続き…。何か妙に心にエネルギーが溜まってくる感じがしちゃいました。読後感も良いです。

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2021/08/11

奈良美智さんの表紙に惹かれて読む。 短い短編集。 登場人物が少しずつ、つながってぐるりと回る。 奥付も丸くて可愛い。こんな形の奥付は、初めて見た。 サ高住→ サービス付き高齢者向け住宅。 マクロビ料理も気になる。 DJ久保田のところがよくつながっていて興味深い。 元チャットモンチ...

奈良美智さんの表紙に惹かれて読む。 短い短編集。 登場人物が少しずつ、つながってぐるりと回る。 奥付も丸くて可愛い。こんな形の奥付は、初めて見た。 サ高住→ サービス付き高齢者向け住宅。 マクロビ料理も気になる。 DJ久保田のところがよくつながっていて興味深い。 元チャットモンチーの高橋久美子さん。 素敵な人なので、また次の作品も読みたい。

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2021/06/25

描くのは異なる登場人物の日常を綴った短編。 その日常が「ぐるり」と回りまわって繋がってゆく。 ストーリーに起伏はないけれど、優しく心に届くような文体。 気付かないと通り過ぎて、忘れてしまうような日常を大切にしたいと思える一冊。

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2021/06/01

短編が少しずつ「ぐるり」と繋がって、人々の忘れ去られてしまうような出来事の数々が、その総体が自分たちの世界なのかもしれないと思わされる。隣の見知らぬ人も、自分の円にぐるりと繋がっているのかもしれない。 ストーリーではなくて、これは登場人物(人以外もいるが)たちの人生のワンシーンな...

短編が少しずつ「ぐるり」と繋がって、人々の忘れ去られてしまうような出来事の数々が、その総体が自分たちの世界なのかもしれないと思わされる。隣の見知らぬ人も、自分の円にぐるりと繋がっているのかもしれない。 ストーリーではなくて、これは登場人物(人以外もいるが)たちの人生のワンシーンなのだろう。 詩的なのに生っぽい。そんな余韻が読了後に残る、不思議な作品。

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2021/05/30

エッセイとフィクションの合間にあるような、オムニバスの物語。ときおり挟まれる幻想的な表現がアクセントになって飽きさせない。各話を繋ぐ仕掛けが楽しい。

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