リニア中央新幹線をめぐって の商品レビュー
リニアは夢の技術だから、困難はあっても進めてほしい――と漠然と思っていたが、どうやら違うらしい。 世界最速の鉄道はこの国に必要だろうか? 地方を切り捨てて成り立つ6000万人のメガロポリスは必要だろうか? コストよりも安全性よりも速度を追求するべきなのだろうか? どの国も追い付...
リニアは夢の技術だから、困難はあっても進めてほしい――と漠然と思っていたが、どうやら違うらしい。 世界最速の鉄道はこの国に必要だろうか? 地方を切り捨てて成り立つ6000万人のメガロポリスは必要だろうか? コストよりも安全性よりも速度を追求するべきなのだろうか? どの国も追い付こうと思わない「世界をリード」する技術を磨いてどうするのか?そこまでして世界に誇りたいのか?何を? 時代錯誤だ。昭和のままだ。「もう一度、昭和を」というおじさんたちの暴走。五輪しかり万博しかり。もうやめよう、その発想。 この国は、自らイノベーションを起こせなくなり、バージョンアップできなくなり、既得権益層に金を落とす巨大な官製需要喚起策=国策を推し進めている!そろそろ目を覚まそう。
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リニア新幹線と持続可能性は両立するのか?聞こえの良い目標に真実味はあるのか?(山城昌志) 日本大学図書館生産工学部分館OPAC https://citlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0...
リニア新幹線と持続可能性は両立するのか?聞こえの良い目標に真実味はあるのか?(山城昌志) 日本大学図書館生産工学部分館OPAC https://citlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=1000282414&opkey=B169881653069694&start=1&totalnum=1&listnum=0&place=&list_disp=20&list_sort=0&cmode=0&chk_st=0&check=0
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リニア新幹線中止で見直すべきでしょう。運行には大量の高価なヘリウム、原発前提の膨大な電力がかかるうえに地下か深くを走るため難工事かつ地下水脈にも影響があり、少子高齢化で採算も取れそうにない。元総理から3兆円融通してもらったからあとに引けないか。なかなか刺激的な指摘で、隠れがちなリ...
リニア新幹線中止で見直すべきでしょう。運行には大量の高価なヘリウム、原発前提の膨大な電力がかかるうえに地下か深くを走るため難工事かつ地下水脈にも影響があり、少子高齢化で採算も取れそうにない。元総理から3兆円融通してもらったからあとに引けないか。なかなか刺激的な指摘で、隠れがちなリニア利権の闇を暴いています。今やリモートも普及したし、超短時間移動のニーズがあるか疑問ですね。国力低下しているなかで時代遅れの国威発揚のナショナリズムに振り回されたらかないませんね。
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リニア中央新幹線の孕む多方面にわたる問題点を、諸々の文献に依拠しながら、明快にわかりやすく紹介する啓蒙の書。エネルギー効率的にも社会経済的にもまったく割に合わない「時代錯誤」の代物であることが示される。そして何故そのような時代錯誤がまかり通るのは、成長発展を本質的に前提とする資本...
リニア中央新幹線の孕む多方面にわたる問題点を、諸々の文献に依拠しながら、明快にわかりやすく紹介する啓蒙の書。エネルギー効率的にも社会経済的にもまったく割に合わない「時代錯誤」の代物であることが示される。そして何故そのような時代錯誤がまかり通るのは、成長発展を本質的に前提とする資本主義がすでに行き詰まっているにも関わらず、それにしがみつくメンタリティがあるからだと指摘する。それにしても、本当に様々な面で負の遺産となりかねないリニア計画について、何故マスコミは大きく取り上げないのだろうか。今更止められないということか。今までこの問題にあまり関心がなかったため、日々のニュースを見る中でリニアについて漠然と思っていたことといえば、何だか静岡県知事がケチをつけて工事が遅れているらしいということだった。これではまずい。今からでもリニアの是非について国民的な議論が必要だと思う。
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静岡知事が反対している論拠が書いてあるかなあ、と思って読みました。それらしい話は出てきますが、あまり納得できません。確かにコロナでリモート会議が増えて、出張は減りました。なので中央リニアは経済的に大変なのはわかります。でも、だからと言って、成長社会そのものを否定するのはちょっと違...
静岡知事が反対している論拠が書いてあるかなあ、と思って読みました。それらしい話は出てきますが、あまり納得できません。確かにコロナでリモート会議が増えて、出張は減りました。なので中央リニアは経済的に大変なのはわかります。でも、だからと言って、成長社会そのものを否定するのはちょっと違うかなあ。
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リニア中央新幹線は要らない、と常々思っていたのですが、この本を読んで、その思いを強くしました。 この本によると、少なくとも次のような観点から、リニア中央新幹線は不要、といえそうです。 ○工事のコスト ○工事による環境負荷 ・トンネルを掘る際に出る残土の対応 ・様々な水...
リニア中央新幹線は要らない、と常々思っていたのですが、この本を読んで、その思いを強くしました。 この本によると、少なくとも次のような観点から、リニア中央新幹線は不要、といえそうです。 ○工事のコスト ○工事による環境負荷 ・トンネルを掘る際に出る残土の対応 ・様々な水系への影響 ・森林をはじめとする生態系への影響 ○運用コスト ・ハイスピードにともなうエネルギー消費増 ・超伝導状態を維持するためのコスト ○事故時の対応の難しさ ○人口減にともなう需要減 ○WEB会議システムの充実による、移動の必要性減 書くのが面倒ですが、これ以外にも不要な理由があります。 それにしても、著者は、非常に丹念に、リニア中央新幹線が不要な理由を集めていると思います。 少なくとも、これらにすべて、明確な反論がなされない限り、リニア中央新幹線の実現に向けた動きは、すぐにでもすべてストップすべきだと思います。
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2つの構造線を貫く地下トンネル。乗っていた車両に事故発生。300mの高低差を登り、命からがら脱出できたがそこは冬山。救助到着はいつになるのか・・。想像するに恐ろしい。超高速を生み出すのは超電導。機構の複雑さが、故障確率を上げる。最新技術の超特急だが、「乗ってみたい!」と思わない人...
2つの構造線を貫く地下トンネル。乗っていた車両に事故発生。300mの高低差を登り、命からがら脱出できたがそこは冬山。救助到着はいつになるのか・・。想像するに恐ろしい。超高速を生み出すのは超電導。機構の複雑さが、故障確率を上げる。最新技術の超特急だが、「乗ってみたい!」と思わない人が35%。その気持ちも肯ける。全長247kmのトンネル掘削。残土運搬のトラックは1日8000台、それが何年も続く。環境破壊に一役買いたくない。リモート環境定着で移動の需要も減った。行きつく先は破綻の道。リニアは世界をリードしない。 しかし、「脱成長」を語る第4章は余計。本章で提言される「地域分散ネットワーク型」社会を作るのも成長してこそ。目先の利便性を追い求めることだけが「成長」ではない。人が働き、知恵を出し、環境保護や心の平穏を希求することも「成長」だ。人を動かすのにはお金がいる。「脱成長」という言葉は財政出動を阻み、”緊縮財政”につながる。お金の動きが止まりデフレは継続し、格差は拡大。地域間格差も大きくなる。意図するものとは反対する方向に進む。読まれる方には、第4章を読み飛ばすことをお勧めする。
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リニアは、資本主義の縮図。 リニアは、漠然とした成長神話の象徴であり、それ以外に意味を持たない。 資本主義とは、全体のパイの成長に依っており、拡大への欲望は無限。 しかし、成長のためには、地球という資本がエネルギーとして必要。その地球資本が尽きようとしている。 だからこその...
リニアは、資本主義の縮図。 リニアは、漠然とした成長神話の象徴であり、それ以外に意味を持たない。 資本主義とは、全体のパイの成長に依っており、拡大への欲望は無限。 しかし、成長のためには、地球という資本がエネルギーとして必要。その地球資本が尽きようとしている。 だからこその脱成長であり、脱リニア。 明快だ。
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これも日本人全員必読かも。リニアには電力がたくさんいるから原発が必要になるし環境にも悪い、というだけの知識で読み始めたが、これほどの壮大な無駄で危険なものとは知らなかった。電力の浪費についてはリニアを考案した国鉄の技術者がなんと1989年にすでに指摘しているのだ。しかもスピードだ...
これも日本人全員必読かも。リニアには電力がたくさんいるから原発が必要になるし環境にも悪い、というだけの知識で読み始めたが、これほどの壮大な無駄で危険なものとは知らなかった。電力の浪費についてはリニアを考案した国鉄の技術者がなんと1989年にすでに指摘しているのだ。しかもスピードだけを優先しているため新幹線よりも安全性が落ちている。そして、車体は新幹線より細いのにトンネル壁との間隙が大きくないといけないそうでトンネルのサイズは大きいので、1日8000台ものトラックが必要になる残土処理の問題もある。大深度の地下を掘り進んで環境にどんな影響が出るか本当のところは誰にもわからない。といいつつ最近も住宅地で陥没が実際に起きているわけだから、多大な悪影響があることは明らかだ。右肩上がりの経済成長が期待できない今の社会の環境重視、脱原発という世界的な流れに完全に逆行している。東京、名古屋、大阪が短時間で繋がっても、恩恵を受けるのは実は東京だけという「ストロー効果」の問題もあるという。どこを探しても何のメリットもなさそうなのに巨費を投じて環境破壊をするだけではないか。しかも最初はJR東海の事業だったのが、途中から社長が安倍元首相のお友達だったので半分国の事業のようになったという。こんな無駄なものに国費を使いつつJR東海は小さな駅の無人化を進めてリニアの予算に充てているという。まったく誰のための事業だろう。 本書の後半でも触れられているが、脱成長社会に本気で取り組んでいかなければ。 そのために戦後の歴史が概観されているが、わかりやすくまとめてあって頭が整理された。戦後の日本の経済成長には朝鮮戦争の特需が寄与したことは知っていたけど、ベトナム戦争の特需もあったのだ。しかも戦後の荒廃からいち早く立ち直ることができたのは、アメリカが日本の民主化でなく対共産圏防衛の基地として、賠償請求よりも経済の安定を目指す方針転換をしたため、軍需工場などがほぼすべて破壊を免れて、設備も人材も十分に準備できていたからだという。本当に荒廃してインフラや建物から造りなおさなければならないのだったら、あれほどの急激な成長はできなかった。なので現在の企業にも戦時中の総力戦体制のマインドセットが残っているらしい。経済戦争に勝つ、国威発揚、一番になる、ということだけを目標にすれば、この時代にもリニアを継続しようという発想は理解できてしまう。この時代錯誤のマインドセットを捨てさせるためにはどうしたらいいかが考えどころだ。
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リニアについては前から需要に疑問を感じており、南アの自然をぶっ壊すクソ事業と捉えつつもその程度の考えしか持っていなかったが、本書を読むとこの事業が日本没落の象徴事業で如何にヤバいことであるかひしひしと理解でき、自分の無知をひどく恥した。。。 この事業の影響をリアルに受けるのは多...
リニアについては前から需要に疑問を感じており、南アの自然をぶっ壊すクソ事業と捉えつつもその程度の考えしか持っていなかったが、本書を読むとこの事業が日本没落の象徴事業で如何にヤバいことであるかひしひしと理解でき、自分の無知をひどく恥した。。。 この事業の影響をリアルに受けるのは多分現在20代以下の若者と子供たちだろう。 折角汗水たらして作り上げても需要が全くなくて維持に莫大なコストがかかるとすれば、何の価値もない徒労、失った時間と資源は戻ってこない、ヤバすぎる。。。 人口的に需要が期待できなそうで都市(東京)集中を加速させるし、一番厄介なのは膨大な電力消費の問題だろう。。。ばかばかしくアホみたいな税金を投入し運賃1000円で運用していくのなら新しい生活環境は誕生する可能性があるが、そもそも誰がリニアを使いたがっているのかが全く想像できない。。。私は生きてあと40年だから知ったこっちゃないが100年200年で考えてみると素人目で観ても負債と時限爆弾な事業としか思えない。。。 著者の山本義隆さん、ちょっと調べると肩書は予備校教師だが東大で将来を期待される物理学者だったようで、学生運動でその道を変えたみたいであった。そういえば私の高校の頃持っていた物理の参考書はこの山本さんの本であった!
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