タイからはじめるバックパッカー入門 の商品レビュー
全280ページほどで、パート1が実践編、パート2が準備編の構成となっており、所々で長短4編のコラムが挿入される。長めの実践編は著者が過去に行った旅の振り返りが多く、半ばタイ旅行・滞在記に近い。短めの準備編ではバックパッカー向けの具体的な内容にシフトする。 タイトルからは実用的な...
全280ページほどで、パート1が実践編、パート2が準備編の構成となっており、所々で長短4編のコラムが挿入される。長めの実践編は著者が過去に行った旅の振り返りが多く、半ばタイ旅行・滞在記に近い。短めの準備編ではバックパッカー向けの具体的な内容にシフトする。 タイトルからは実用的な用途に見えるが、どちらかといえばタイやスケジュールのない海外旅行の魅力、著者の旅に対する捉え方を伝えるものとして読んだ。準備編の冒頭で、自分の「限界点を見極めて、その範囲内で最高の楽しみを得る」という著者によるバックパッカーの定義を紹介するとともに、バックパッカーは特殊な人種だけができる旅ではなく、年齢は関係ないとする考えに好感をもった。具体的な情報のなかでは、タイのビザなしでの滞在可能期間や陸路入国の滞在制限が厳しくなっており、東南アジア長期滞在のハブとしては以前に比べて使い勝手が悪くなっていることを貴重な情報として知ることができた。 バックパッカーというよりは海外旅行初心者向けと思われる内容も含まれるわりに、具体的な情報もそこまで多くはないため、タイトルから想像されるマニュアル的な側面が主体の書籍を期待すると物足りなく感じるかもしれない。時節柄もあって旅の雰囲気を味わいたくなった私にとっては、タイや旅行の雰囲気に浸ることができ、旅行記に近い読み方で楽しむことができた。
Posted by
- 1