取材・執筆・推敲 の商品レビュー
ライターがいかなる存在か、良い記事を書くためにいかに取材・執筆・推敲するかについて、第一線で活躍する著者が記した一冊。 「なるほど」と思うことが満載で、ぐいぐい引き込まれた。 ライターの仕事に限らず、文章を書くこと、さらには働くことそれ自体に通ずるような示唆のある本。とても良かっ...
ライターがいかなる存在か、良い記事を書くためにいかに取材・執筆・推敲するかについて、第一線で活躍する著者が記した一冊。 「なるほど」と思うことが満載で、ぐいぐい引き込まれた。 ライターの仕事に限らず、文章を書くこと、さらには働くことそれ自体に通ずるような示唆のある本。とても良かった。 あとは、紙質やレイアウトのおかげか、触っていたく、読んでいたくなる本だった。 最近電子書籍を買うことが多かったけど、この本は紙で買って良かったな。
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原稿を整理する時、絵本を描くようにどこを絵にするかを考える(何を使うより、何を捨てる)。取材するときの質問を繋げる言葉。すぐ実践しました。本当に教科書だった。また読み返そう〜
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私には言いたいことがない。伝えたい思いだったり、主張したい信念だったり、広めたい知識だったり、そんなものは何も持っていない。美術の勉強をしていたときだって、自分が何を表現したいのかわからなくなることがしょっちゅうだった。だから他人に取材をする。人と話すことなんて全然得意じゃないの...
私には言いたいことがない。伝えたい思いだったり、主張したい信念だったり、広めたい知識だったり、そんなものは何も持っていない。美術の勉強をしていたときだって、自分が何を表現したいのかわからなくなることがしょっちゅうだった。だから他人に取材をする。人と話すことなんて全然得意じゃないのに、無理をしてまで人に話を聞きに行く。取材を終えたあとはいつもぐったり疲れていて、とても文字に起こす気力なんて湧いてこない。ひいひい言いながら構成を考える。自分の才能のなさに嫌気がさしながら文章を書く。何度も逃げ出したくなりながら推敲をする。なんで取材なんて引き受けてしまったんだろうとすら思う。それでも、原稿が手元を離れたその瞬間、わけがわからないほどの高揚感に包まれるのだ。脳内麻薬の一種だろうか。単なる達成感とは違う、私にしかできない仕事を成し遂げた感覚。あー楽しかった。やっぱりこの仕事は最高だな。次の取材ですか? 行きます行きます! 気づいたら快諾している。そしてまた無理をする。その繰り返しだ。 書く人ってそれでいいんだ、と思えた本だった。語り手を導く話術とか、文章をうまく書くテクニックとか、誤字脱字の見つけ方とか、そんなものは一切書かれていない。それなのに発見がたくさん詰まっていて、だからこそ普遍的で、著者の言うようにこの先20年も30年も役に立つ内容だと思う。書く人はどんな立場に立って、どうふるまい、どこをめざしてどう進むべきか。そういう根本的なところ、そして多くの人が感覚的にぼんやりとしか掴めていないところを、しっかりと文章で説明してくれている。まさに教科書だと思う。 それから、私は自分の書いた文章が大好きで、まーた傑作を書いてしまったな! ってしょっちゅう思っているんだけど、書く人は自信家でいいと言われてちょっと安心した。これからも傑作をいっぱい書くぞ! 【読んだ目的・理由】文章の勉強がしたくて 【入手経路】買った 【詳細評価】☆4.7 【一番好きな表現】苦労の跡がどこにも見当たらない文章。 最初からそのかたちで存在していたとしか思えない文章。 ゆたかなことばがするするあふれ、書きあぐねた様子がまるで窺えない文章。 これはぼくの考える「いい文章」の大切な条件だ。(本文から引用)
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本を読むとき、何らかの目的を持っていることが多い。 流行りの話題についていくため、歴史を学ぶため、知らない世界を知るため。 なので、その目的が達成できないとわかると、飛ばし読みをしたり、読むのをやめたりする。 本書も、「他人に読んでもらえる文章を書くため」という目的があって手に...
本を読むとき、何らかの目的を持っていることが多い。 流行りの話題についていくため、歴史を学ぶため、知らない世界を知るため。 なので、その目的が達成できないとわかると、飛ばし読みをしたり、読むのをやめたりする。 本書も、「他人に読んでもらえる文章を書くため」という目的があって手にとった。 500ページ近い分厚さ、タイトルに教科書の文字。文章テクニックがありったけ記してあって、辞書のように使っていけばいい本だと思っていた。 ぜんぜん違った。 本書ではテクニックは一つも紹介されていなかった。 読んですぐ文章が上手くなるような技術は紹介されていない。 そういう意味で期待はずれだった。 でも、全て読んだ。しかも、続きが気になって仕方ないミステリー小説を読む感覚で。 教科書でありながら、読者を楽しませるコンテンツとして成り立っている。 一人でも多くの読者を楽しませる文章を作るライターならではの教科書だ。 この本は、著者が「こんな教科書があったらいいな」で書いたものだそう。 中立的ではないし、帯に書いてあるように「この一冊だけでいい」とか「文章本の決定版」ではないと私は思う。 でも、「100年後にも残る」本を、という著者の熱い気持ちが伝わってきて、文章だけでなく、生き方も学べているような気分になれる。 この本をバトン代わりにして、自分もなにか伝えていきたいという気持ちになれた。 こんな面白い教科書はめったにない。ぜひ読んでいただきたい。
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プロのライターになる為に必要となる、取材、執筆、推敲について体系化された教科書本。この年から自分がライターになる事はまずないと思うが、興味を感じたので読んでみた。結果、ライターとはこれ程大変な仕事なのかと肌で感じる事が出来た。 特に推敲については、ここまでやるか?と言うぐらい幾度...
プロのライターになる為に必要となる、取材、執筆、推敲について体系化された教科書本。この年から自分がライターになる事はまずないと思うが、興味を感じたので読んでみた。結果、ライターとはこれ程大変な仕事なのかと肌で感じる事が出来た。 特に推敲については、ここまでやるか?と言うぐらい幾度と無い手直しが求められており、どの分野であってもプロとして生きて行く事の大変さを改めて認識させられた。この本で学んだ厳しさを自分の専門分野でも反映して、更に良い仕事が出来るよう取り入れて行きたい。
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古賀史健さんのライターとしての考え、思いが詰まった熱い一冊。 文法がどうのこうのなど、小難しいことは一切なく、あくまでシンプルに本質的な部分を語っている。 だからか、読みものとしても本当におもしろい。『20歳の自分に受けさせたい文章講義』もそうだった。 古賀さんの信念ともい...
古賀史健さんのライターとしての考え、思いが詰まった熱い一冊。 文法がどうのこうのなど、小難しいことは一切なく、あくまでシンプルに本質的な部分を語っている。 だからか、読みものとしても本当におもしろい。『20歳の自分に受けさせたい文章講義』もそうだった。 古賀さんの信念ともいうべき、「ライター道」を余すことなく楽しめる本書。 「この一冊だけでいい。」は、伊達じゃない。
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なぜか書店で目についた分厚い本 ライターの専門書のようだけど パラパラめくると ん、ん、面白そう 思わず買ってしまった。 ライターになるわけでもないのに。 で読み進めて気づいたことがたくさん。 書くことは その前にある 人の話を聴く、聞く、訊くが前提。 どんな質問をするか...
なぜか書店で目についた分厚い本 ライターの専門書のようだけど パラパラめくると ん、ん、面白そう 思わず買ってしまった。 ライターになるわけでもないのに。 で読み進めて気づいたことがたくさん。 書くことは その前にある 人の話を聴く、聞く、訊くが前提。 どんな質問をするかにもよって すごく変わってくる。 なんだかコーチングにも似てる。 しっかり聴くためには 相手のことが好きであることも大切な要素。 人を好きじゃないと取材しても 面白くないだろなと思う。 好きになるのも自分次第、 想像力を膨らませたり、背景にあるものを知ったり。 これもわたしと好きなことだなぁ、と思った。 私の好きなサイクル 何かに興味を持つ 体験する それを伝える ってことに、似てるな。 まだ、三分の一『取材』の章だけれど ぐいぐい引き込まれる本。 取材っておもしろいな〜
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書店で手に取った段階で、これは大変な苦行の入口なのではないか?と戦慄した。 国語辞典並みの厚みと重み。 しかし、その厚みをも越えようかという学びも得られた。 ライター育成を主眼とした内容ながら、文章を書くこと全般にとって大切なことが満載。 良質なアウトプットのためには、質...
書店で手に取った段階で、これは大変な苦行の入口なのではないか?と戦慄した。 国語辞典並みの厚みと重み。 しかし、その厚みをも越えようかという学びも得られた。 ライター育成を主眼とした内容ながら、文章を書くこと全般にとって大切なことが満載。 良質なアウトプットのためには、質量ともに高いインプットが必要であること。 インプットを活かすアウトプットを心がけることが難しくも重要であること。 一旦アウトプットしたモノを厳しい目でチェックする読者としての自分や他者が求められること。 「書く人の教科書」に偽りなし。 改めてノートを広げて受講しようと思う。
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久しぶりの良書。書くことを仕事にしている人は必読の1冊だ。 100年先も残る教科書となることは間違いない。 最初はそんなキャッチコピー大袈裟な、と思ったけど、なぜ100年先も残るのか、根拠がしっかりとあった。 ライターとはなんと素晴らしい仕事なのだろう。 何度も、読み返します。
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読みごたえがあっておもしろかったです。 「聴く」も「読む」も能動である。 「誰かの話を『聴く』ことは、その人の話を『読む』こと」というのが衝撃でした。 また、「100年先を見たければ、100年前を見よう」という観点も自分の中にはなかったので衝撃でした。 「聴く」こと、「読む...
読みごたえがあっておもしろかったです。 「聴く」も「読む」も能動である。 「誰かの話を『聴く』ことは、その人の話を『読む』こと」というのが衝撃でした。 また、「100年先を見たければ、100年前を見よう」という観点も自分の中にはなかったので衝撃でした。 「聴く」こと、「読む」こと、「書く」こと等、こんなふうに説明してもらえる本は今までなかったので、新鮮でした。 繰り返し読む本になりそうです。
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