小屋を燃す の商品レビュー
医師でも著者が群馬での生活をもとに書いた私小説らしく、山で仲間と朴訥と過ごす日常を描く短編集と言ったところか。著者を知らなかったが、80年代に芥川賞をとったようで、たんたんとした文体は悪くないと思った。
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私小説なのだと意識して読んだことは実はあまり無かったが、改めてこの文庫の書きぶりにて「書くことが生きること」であり支えなのだと伝わってくる。著者の「医者と作家」「生と死」のバランスの取り方を感じた。今までで最も著者自身の存在をありありと思い浮かべた、まさに私小説。
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著者の文庫本を店頭で見つけ久々に読むと、いつのまにか定年退職されて近所の人々と酒を汲みかわす人となっていた。それでも小説の内容は変わらず、この人は最後まで自分をもてあます感情からたすかろうとされるのだろうと感じた。
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【小屋跡で、死者たちとの宴会は続く】男は仲間と小屋を建て、壊し、酒を呑む。現れるのは先に逝った懐かしい人々。生と死の境を淡々と超える傑作私小説集。
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