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株式会社規範のコペルニクス的転回 の商品レビュー

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2024/08/16

 マルクスガブリエルの倫理資本主義という本で紹介されていた本だったので、早速Amazonで取り寄せて読んだが、素晴らしい本だった。コリン・メイヤーはオックスフォード大学の経営大学院の教授なのであるが、倫理資本主義がいかなる考え方なのか、マルクスガブリエルの本よりずっと分かりやすく...

 マルクスガブリエルの倫理資本主義という本で紹介されていた本だったので、早速Amazonで取り寄せて読んだが、素晴らしい本だった。コリン・メイヤーはオックスフォード大学の経営大学院の教授なのであるが、倫理資本主義がいかなる考え方なのか、マルクスガブリエルの本よりずっと分かりやすく具体的であった。  要点は人的資本や自然資本を犠牲にしての金融資本としての利益を実現してもそれは偽の利益であって真の利益ではないという主張である。そして現状の「企業の目的は株主価値の創出である」という株主中心主義のままでは資本主義は持続できないと警鐘を鳴らす。「株式会社の正しい目的は人々や地球に対し利益をもたらすこと」であり、「地球から利益を得ることではない」というのは激しく賛同できる。この著者の言っていることはドラッカーの「顧客の創造」と共通しているように感じた。ドラッカーが正しいマネジメントを行わないと再びファシズムの時代が来ると警鐘を鳴らしたように、コリンメイヤーは、株式会社が正しい目的を追求するように制度を変革すべきだというのだ。経営者にとって必読の書であると思います。

Posted byブクログ

2021/10/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

フリードマン ドクトリン  自由競争の下でより多くの利潤を挙げる活動を行う  株主は企業を所有 バランスシート=物的資本  人的資本、社会資本、自然資本 は反映せず  競争が持つ重要性は他の要素(協力関係)を犠牲にしてもたらされたもの?   脆弱なインセンティブ メカニズムに依存 価値    会社を構成する要素の頂点に位置付け  生命の進化とは無関係  結果に対する合理的評価を反映  金銭的価値の最大化の機会 ↔ 意識を持った生命体 →拡散 永続性 多様性 株式会社の推移  大航海時代の国王の特許状による商事会社  運河や鉄道を建設するための公的株式会社  19世紀からの準則主義による私的株式会社  イギリス 市場拡大のため株式発行→アウトサイダー拡散→創業家一族所有が消滅  ドイツ  株式は設備投資へ→インサイダー 戦後 大企業が解体されなかった  日本   財閥解体→米国の分散型株式会社へ→銀行とのインサイダー型→崩壊  アメリカ デュアルクラス株式構造で創業家一族所有拡大中 良い行いも悪い行いも成果が得られる=人間の幸福  その尺度は様々  富=物的資本、金融資本 だけではない  人的資本、自然資本、社会資本  国民経済計算に入っていない   自然資本:減価償却なし      GM トーマス・ミジリー 有鉛ガソリン、フロン発明するが有害物質になる コミットメント  機会の増加  契約やインセンティブではないもの  領域はステークホルダの範囲 ガバナンス  会社の目的を実現するための支配  集団へのコミットメント  

Posted byブクログ