化け物の恋 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
友人が貸してくれたのと、山野辺りりさんと藤浪ちなこさんが好きだったため手に取る。 タイトルから、人外との恋愛譚かと思いきやそうでもなかった。 山野辺りりさんの話は相変わらず読みやすく、一定の面白さが保証されていました。伏線はわかりやすく、展開がある程度予想できるだけ、さっくりした印象。長編の方で読みたいと思うような、ややコンパクトすぎるような。次のお話も楽しみにしてます。 八巻にのはさんは初めての作家さんでした。唯一の現代物ということもあり、ポップでライトに読めました。が、個人的には本人が望んでいないうえ、気にしている容姿のことを軽くバケモノ呼ばわりする身内の描写、見た目への軽々しい侮蔑が気になって、あまり楽しみきれませんでした。 葉月エリカさんも初めての作家さんでしたが、個人的には1番面白く読ませていただきました。1度は思いあって約束をしても、立場や金の問題でうまくいかなくなっていく2人の関係はリアルで、伏線も丁寧で次の展開が気になりページをめくる手が止まりませんでした。好みは別れるところですが、1番好きなお話でした。 藤浪ちなこさん、重々しい設定のなか、化け物の恋をこれは男女どちらにおいたのだろうか、と読了後考え込んでいました。弟のほうが悪役として描かれていましたが、長編になった場合は弟の掘り下げも別にあったのかとおもったり、もうすこしメイン2人がよりそう話も見たかったです。
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