令和元年のテロリズム の商品レビュー
令和元年に起きた、引きこもりの51歳男性の私立学校バス停での無差別殺人、元農水省次官の長男刺殺事件、京都アニメ放火事件のルポ。間に写真も多くあるが、事件との関連性もわからなく、注釈もないので単なるページ稼ぎかな、と残念。本誌には農水省次官の事件を主に取り扱い、その後の裁判記録にも...
令和元年に起きた、引きこもりの51歳男性の私立学校バス停での無差別殺人、元農水省次官の長男刺殺事件、京都アニメ放火事件のルポ。間に写真も多くあるが、事件との関連性もわからなく、注釈もないので単なるページ稼ぎかな、と残念。本誌には農水省次官の事件を主に取り扱い、その後の裁判記録にも及んでいるので、これだけを取り上げたら良かったのかも。題名のテロリズムは内容からして疑問。全体的に公平なルポの感じはしなかった。
Posted by
社会の背景に目を向けることが大切だと思う。自己責任が覆っているこの世界では、分断ではなく助け合いも必要な社会である。
Posted by
真剣に事件を考えているようで、 カッコ良く書いているけれど、 結局なんの関係もない人たちに 取材という体でズカズカ土足で踏み入って、 浅い知識で 憶測で持論を展開しているだけの話だと感じた。 胸糞。
Posted by
5割方前にあったエリート官僚のニート息子殺しの話になってて、熱量もなんかそこだけ突出してるのでこの話だけで本出した方がよかったんちゃうんか?と思った。そうすると何がテロリズムやねんってなっちゃうやろうが、そもそもこの本タイトル付けに失敗してると思う。 裁判の話見とると親子だニート...
5割方前にあったエリート官僚のニート息子殺しの話になってて、熱量もなんかそこだけ突出してるのでこの話だけで本出した方がよかったんちゃうんか?と思った。そうすると何がテロリズムやねんってなっちゃうやろうが、そもそもこの本タイトル付けに失敗してると思う。 裁判の話見とると親子だニートだの眼鏡外したらモロアスペに対しtwitter経由でネチネチネチネチ掃除せえ掃除せえ言うとったら果てにアスペがブチギレて半殺しにされ、余りの屈辱に前後を忘れて殺したとしか取りようがない……。 家庭内暴力の事始めには確実に母親に責任が有るように思えるし、いい学校行ける頭はあったんだから、居場所、落とし所さえあれば何とかなっただろうにと言う切ない思いを感じた……
Posted by
特に印象に残った事件は元農林水産省事務次官長男殺害事件について。 この本の帯に書かれている「悪意は伝染していく」という言葉が最も重なった事件だと思った。 この事件は細かい事はわからなくて、当時ネットニュースでなんとなく見た程度。 オンラインゲームのドラクエをずっとプレイしてい...
特に印象に残った事件は元農林水産省事務次官長男殺害事件について。 この本の帯に書かれている「悪意は伝染していく」という言葉が最も重なった事件だと思った。 この事件は細かい事はわからなくて、当時ネットニュースでなんとなく見た程度。 オンラインゲームのドラクエをずっとプレイしていた引きこもりの男が親に殺され、そのゲーム内の止まってしまったキャラにザオラルをかけ続ける遊びが行われてるというは見た記憶がある。 社会的に人とのコミュニケーションを取る事が困難になった人達がこの本に書かれている事件を起こしている。 正直、近所にそういう人がいたら絶対に関わらないように自分も過ごすだろう。 事件を起こした人達の背景にあった事実が見えて来て、社会が彼らにしてあげられた事は何だったのだろうかとモヤモヤする。 いや、彼らというよりは彼らの親達だろうか。 何かこう、こうした事件というのは容疑者の幼少期まで遡るとそこに何かしらの要因を感じる事が多い。 川崎殺傷事件の犯人、岩崎隆一に対して世間が投げつけた「1人で死ね」という言葉。 熊澤英昭が息子英一郎を殺害した事でそれを実行した。 果たしてそれは親の責任だったのか、どうするのが正しかったのかは最後まで分からなかった。 令和に起きた凶悪な事件を元に、色々と考えさせられた本だった。
Posted by
「この”令和“には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております」 改元の際にこの説明をした安倍晋三が凶弾に倒れた。しかし、逮捕された男性は政治的思想による犯行ではないと供述しているらしい。 テロリズムは普通政治的目的があるが、本書で紹介される犯...
「この”令和“には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております」 改元の際にこの説明をした安倍晋三が凶弾に倒れた。しかし、逮捕された男性は政治的思想による犯行ではないと供述しているらしい。 テロリズムは普通政治的目的があるが、本書で紹介される犯行にも政治的目的はない。 ただ、犯行があった背景に8050問題やアスペルガーなどの政治が放置してきた問題があることから、あえてテロリズムと呼んで可能な限り丁寧に、詳細に事実を追う。 世間を騒がせた事件について、単に異常者、不良品だったと済ませるではなく、議論を尽くすことで社会的包摂に寄与するという東浩紀の主張が本書の補助線になっている。 令和元年のテロリズムは中心がぼやけているのに対し、周りの反応は他罰性がはっきりしている。 今回のテロは時代の何を反映してるんだろう。
Posted by
ここで取り上げられる被害者も加害者も 今の日本の精神面での病理をよく捉えている と感じた 特にアスペルガー症候群や グレーゾーンの人たちや 気質を抱えた人たち 今や誰もが皆 こうした精神的な弱者を自認している 今や自分勝手な者も 怠け者やものぐさ者も 障害の一括りだ 特に人口の...
ここで取り上げられる被害者も加害者も 今の日本の精神面での病理をよく捉えている と感じた 特にアスペルガー症候群や グレーゾーンの人たちや 気質を抱えた人たち 今や誰もが皆 こうした精神的な弱者を自認している 今や自分勝手な者も 怠け者やものぐさ者も 障害の一括りだ 特に人口の少なくなる50代から10代の人達だ そして70代以上の日本の人口のボリュームゾーンである団塊の世代を中心とした老人は自分の衰えを認識できず上級国民か、一般国民か、それ以下なのかによって犯罪者になるか、ならないかも区分されている点を指摘されている 老人達は人口が減る日本国民に堂々と養われている 事故を引き起こし子供達が亡くなっても責任を感じる言葉も言えず遺族の気持ちを平然と逆撫でする老人の運転手もいる 令和に元号が変わり4年目に入っている コロナ禍での社会変化も3年目だ この、コロナ禍が始まる前の年に発生した重大事件として 川崎市登戸駅前でのカリタス学校児童の無差別殺人事件 元農林省事務次官が引きこもりの長男を刺殺した殺人事件 京都アニメーション放火大量殺人事件 そして、まとめとして 池袋での元官僚の高齢者運転手による自動車事故 つい最近、無罪判決が出たばかりだ 著者の指摘による社会構造の繭に守られていたという指摘はまさに証明されたかのようだ これらの事件、事故は社会構造から発生するテロリズムと著者は表現した コロナ禍で人のふれあいを断絶された社会 併せてTwitterなどのSNSの大量使用 毎日 テレビで流れる戦争での死体をボカシただけの悲惨な映像 ゲームの中でも 武器で攻撃しまくり 殺しまくるゲームでは殺しまくった方が正義だ コロナ禍により 人に揉まれて仕事を身に付ける新卒社員さえいない その人達が既に、会社の中では先輩になってしまった このような実生活の中で、社会が変わらないはずもない 社会や人が狂ったと表現されたとしても、令和以前と比較すれば当たり前なのかもしれない
Posted by
事件に重ねて世相を語る文章は時に牽強付会となりがちであまり好きではないのだが、本書は8050問題や氷河期世代の問題と令和元年に起こった事件を重ねながらも、個別の事件の背景をきちんと読み取っていて、雑に世相をまとめていないところが好感を持てた。 特に元農林事務次官長男殺害事件は裁判...
事件に重ねて世相を語る文章は時に牽強付会となりがちであまり好きではないのだが、本書は8050問題や氷河期世代の問題と令和元年に起こった事件を重ねながらも、個別の事件の背景をきちんと読み取っていて、雑に世相をまとめていないところが好感を持てた。 特に元農林事務次官長男殺害事件は裁判の様子まで追跡して、加害者擁護となりがちだった世論に対してどうしても抗わないといけない部分にかなりの確度で迫っており、読みながら力が入った。
Posted by
令和に起きた事件。だけど、根っこの部分は平成や昭和から地続きの問題であること。高齢化、引きこもり、格差社会、ネット上でのやりとり…。 いつか問題になると、誰もがどこかで聞いてきたはずなのに、問題の当事者であるという意識は低い。だから、軽率に非難する。 犯人を庇うわけではないけれど...
令和に起きた事件。だけど、根っこの部分は平成や昭和から地続きの問題であること。高齢化、引きこもり、格差社会、ネット上でのやりとり…。 いつか問題になると、誰もがどこかで聞いてきたはずなのに、問題の当事者であるという意識は低い。だから、軽率に非難する。 犯人を庇うわけではないけれど、介入する余地がなかったのかと考える。みんなが救われる世界線だってあったはずだと考える。
Posted by
やっぱり磯部涼さんの作品は好きだなと思った 自分の価値観や正義のようなものを押し込むことなくそのまま書かれている 筆者視点でのストーリー?もあって良かった 内容もすごかった、 その事件たちについてちゃんと調べてからもう一度読み直したい
Posted by
- 1
- 2