1,800円以上の注文で送料無料

踊る彼女のシルエット の商品レビュー

3.3

38件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2023/07/16

帯は、 ------------------------- 結婚、妊娠、出産…… 人生のステージが 変わるたび 揺さぶられる 女の友情を描く 長編小説。 会えなくなってしまった ひとがいるあなたへ。 ------------------------- 文庫本の解説は、ジェーン・...

帯は、 ------------------------- 結婚、妊娠、出産…… 人生のステージが 変わるたび 揺さぶられる 女の友情を描く 長編小説。 会えなくなってしまった ひとがいるあなたへ。 ------------------------- 文庫本の解説は、ジェーン・スーさん。贅沢。 「デートクレンジング」を改題しての文庫化。 ハードカバーで読んでて、 すっかり忘れて文庫読んでました。苦笑 本書では、 デートクレンジングという アイドルグループが登場するんですが、 このアイドル達の本を 過去に読んだという私の記憶。 怖すぎる、私の記憶。泣 しかも、全く気づかず読み切って、 レビュー書こうとして、 表紙裏の説明を見て気づくという。。。号泣 本書には30代の女友達二人が登場します。 結婚して、妊活しながら、義母の喫茶店を手伝う佐知子。 芸能事務所でアイドルのマネージャーをしていた実花。 実花が婚活を始めたことを佐知子に告げて物語が始まります。 担当していたアイドルグループは、 メンバーの熱愛発覚、スキャンダルとなり、結果解散。 実花が不安に思う気持ち、 迷う気持ちもわかるし、 佐知子が実花に憧れ、 大好きで大切に想う気持ちもわかる。 途中でお互いの状況が違って すれ違ってしまうんですが、 義母が言う通り、 普通は疎遠になってしまう人が多いのに、 何とか忌まわしい呪い(価値観や圧力)に屈せずに、 理解し受け止め、相手を大切にしようとする、 二人が良いです。 普通なら、環境違うと疎遠になる。 私も、結婚出産して専業主婦してる友達とは、 だんだん連絡とらなくなっちゃったり。 物語に登場する二人は、 丁寧にちゃんと相手と話そうとします。 それが愛しい。 私だったら、こんな話し方できないと思う。 たぶん諦めるか喧嘩するか呑み込んでしまう。 だけど二人はちゃんと話す。 義母同様、いいなあ、と思います。 多様性とか平等とか言うけど、 自分が正しくその言葉を使えている自信がなくて、 そんな時にこの本を読んで、 呪いに縛られずぶっ壊せというのが、 心に残りました。 結婚、妊娠、出産、仕事、 あらゆることがタイムリミットとともに迫ってきて。 一人でいることも不安。 愛したいし、愛されたい。 開き直って俯瞰してみたときに、 ようやく続きが見えるのかなあ。 簡単に手を離さなかった二人の友情が良かったです。

Posted byブクログ

2023/03/20

デートクレンジング この小説の元のタイトルかつ登場するアイドルグループ。 女性だからデートしなくちゃ、恋愛しなくちゃという強迫観念は捨てよう。 「男を凌駕しないように」ふるまったりふりをすること。「エネルギーと主張を素肌にまとって胸を張りたかった。もっと自分らしいおしゃれを研...

デートクレンジング この小説の元のタイトルかつ登場するアイドルグループ。 女性だからデートしなくちゃ、恋愛しなくちゃという強迫観念は捨てよう。 「男を凌駕しないように」ふるまったりふりをすること。「エネルギーと主張を素肌にまとって胸を張りたかった。もっと自分らしいおしゃれを研究しようと胸に決めた」 婚活とか恋活つかれますよね。 おつかれさまです。活動せずに落ちたいものです。

Posted byブクログ

2022/11/20

女特有の感情が見え隠れしながら、女同士わちゃわちゃして、明るく爽やかに幕を閉じる。この話もまさにそんな柚木麻子っぽい傾向が表れていた。 推しに対する想いは共感できたり、「結婚することで社会の一員になれる」といった耳が痛くなるようなワードもあったり。感情が忙しくなった。

Posted byブクログ

2022/11/17

女性はライフステージが変わるごとに昔の友達と疎遠になっちゃう。 既婚未婚、子あり子なし。 ステージが違っても仲良くし続けるって難しいよな。 この作品のさっちゃんと実香もまさにそんな感じで、わかりすぎてしんどかった。 結婚しなくちゃって焦る気持ちも分かる。 子どももほしいとな...

女性はライフステージが変わるごとに昔の友達と疎遠になっちゃう。 既婚未婚、子あり子なし。 ステージが違っても仲良くし続けるって難しいよな。 この作品のさっちゃんと実香もまさにそんな感じで、わかりすぎてしんどかった。 結婚しなくちゃって焦る気持ちも分かる。 子どももほしいとなると、女性にはリミットもあるし、尚更。 でも固定観念に縛られているだけならば無理に結婚しなくていいと思う。 結婚はゴールじゃなくてスタートだしな。 この小説のラストはめちゃくちゃよかった!!

Posted byブクログ

2022/11/05

いつもの様に、文章が、秀逸で、読みやすい上に、今回は、2度涙ぐんで、しまった!心の奥の底の、琴線に触れたんだろーな!  普段悩むほど、悩みがないのに、こんな事あるよね!って思う事、そしてあまりにも温かいご主人と、ご義母さんの、言葉には、読んでいるこちらに、響きました。そしてやっぱ...

いつもの様に、文章が、秀逸で、読みやすい上に、今回は、2度涙ぐんで、しまった!心の奥の底の、琴線に触れたんだろーな!  普段悩むほど、悩みがないのに、こんな事あるよね!って思う事、そしてあまりにも温かいご主人と、ご義母さんの、言葉には、読んでいるこちらに、響きました。そしてやっぱり、人は、家族によってある部分、自由が奪われる事もあり、選択して生きて行くものなんだ!なと!

Posted byブクログ

2022/10/22

『踊る彼女のシルエット』 柚木麻子/双葉文庫 . 柚木さんの作品は女同士の友情の中の暗い気持ちや前向きな気持ちが細かく表されているように感じる。そのため読んでいく中で、今まで過ごしてきた人生で味わったことのある人への嫌な感情や楽しい感情が思い出される。 . 主人公とその友人らがそ...

『踊る彼女のシルエット』 柚木麻子/双葉文庫 . 柚木さんの作品は女同士の友情の中の暗い気持ちや前向きな気持ちが細かく表されているように感じる。そのため読んでいく中で、今まで過ごしてきた人生で味わったことのある人への嫌な感情や楽しい感情が思い出される。 . 主人公とその友人らがそれぞれの幸せを探せて良かった。

Posted byブクログ

2022/08/03

「デートクレンジング」を改題して文庫化 既婚者と独身者の女性同士の関係性についてのお話 女性に対するあらゆる呪いへの、柚木麻子さんのガチ殴りに思える 既婚者と独身は仲良くできない、姑と嫁はわかりあえない、男に評価されなければ無価値というありがちなものに代表される、女性同士の友...

「デートクレンジング」を改題して文庫化 既婚者と独身者の女性同士の関係性についてのお話 女性に対するあらゆる呪いへの、柚木麻子さんのガチ殴りに思える 既婚者と独身は仲良くできない、姑と嫁はわかりあえない、男に評価されなければ無価値というありがちなものに代表される、女性同士の友情や女性に対する偏った価値観 『デートクレンズ』の意味は「一定期間、異性とデートをしない」こと のべつまくなしにデートを重ねるのではなく、デートとデートの間を空けて、気持ちをリセットする行為 アメリカ発祥の概念らしい ってか、内館牧子も前にこんな事を言ってたなぁ 次から次へと恋愛をし続けると、その気持を感知するアンテナが鈍くなると なので、恋を休む期間も必要だという趣旨だった気がする 作中に登場するアイドルグループ「デートクレンジング」のキャッチコピーは「デートの呪いをぶっつぶせ!」 ぶっつぶすのは「デート」ではなく「デートの呪い」というのがポイントですね デートの呪いは女性に対してだけではなく、男性側にもかけられているんですけどね まぁ、以前に比べればその呪いは軽減されているような気もするけど むしろ、デートそのものの機会が減っているのが現状でしょうね 作中の婚活女性が想定する「安住の地」 実際はそんなものなんてない 結婚したらしたで色々と揺らぐし、それこそ子供なんて出来た日にゃぁ向こう10年は安息の日常なんてものは存在しなくなるよ? 下手したら一生つきまとうものですしね そんなわけで、それぞれお互いにないものねだりしてる関係なのに、隣の芝生は青く見えるだけなんですよね 柚木麻子さん作品で女性同士の友情ものといえば、あまからカルテットが好き 例え離れていた期間やそれぞれの立場や環境が変わっても、変わったなりに柔軟な友情関係を築く事ができるという物語はいいよなー あと、孤独死問題 これは独身を貫いた人だけの問題でもないんだよね 結婚しても子供がいないとか、子供がいても離れて暮らしているとか、配偶者に先立たれたとかであれば、同じように独居老人になるんだしね 超高齢化社会になっている日本では、今後こうした人達の終末に関しては何らかの対策は必要でしょうね とりあえず、誰かが一日に一回は生存確認をする仕組みはいるんじゃないかと思う それにしても、柚木麻子さんのアイドル像が、普段のつぶやきから垣間見える姿も含めて面白いなぁ 「デートクレンジング」というグループの存在を本当に求めているんじゃなかろうか? 旧来の精神の性的なクリーンさを前提にしたものではなく、ファンと疑似恋愛的な要素ではない関係性を築くアイドルという存在 まぁ、作中でも言及されているけど、同世代にウケないのでメジャーにはなれないかもしれないけどね あと、バスツアーの描写が色々と商業主義的なものを感じさせるけど まだまだお行儀の良い方のアイドルバスツアーだと思うよ ネットで有名な某元有名アイドルのバスツアーは悲惨なものだったようですしねぇ……

Posted byブクログ

2022/04/28

大人の女性の友情とは。かつて憧れだった親友の婚活に振り回される主人公。誰かを推すって楽しいことばかりじゃないけど、一度はやってみたい。

Posted byブクログ

2022/04/24

婚活市場で自分らしさを見失うミカの姿が辛かった。ありのまま受け入れてくれる人を見つければいいと思いつつも、自身の年齢の焦りもあるし結婚に対する世間の風当たりもある。結婚に何を求めているのか、何が自分にとって幸せなのか、それが見いだせないと自分がわからなくなってしまう。結婚、出産を...

婚活市場で自分らしさを見失うミカの姿が辛かった。ありのまま受け入れてくれる人を見つければいいと思いつつも、自身の年齢の焦りもあるし結婚に対する世間の風当たりもある。結婚に何を求めているのか、何が自分にとって幸せなのか、それが見いだせないと自分がわからなくなってしまう。結婚、出産を経て佐和子とミカの二人の友情がピンチを迎えるけど、揺るがないものがあるっていいな。 芝田さんが嫌な感じだなと思ったけど、固定概念に縛られて考えてしまう自分にも重なるところがあった。柚木さんらしい、力強い作品だった。

Posted byブクログ

2022/02/07

二人の女性の友情を描くが、その一人がアイドルグループのマネージャーだった経緯から、「アイドル」「推すこと」が横軸にテーマとして突き刺さるような構造。さらに、立体的には、結婚出身や世間からの抑圧を軸として立てている。 登場人物の誰にも共感しきれないものの、そのそれぞれの好きなとこ...

二人の女性の友情を描くが、その一人がアイドルグループのマネージャーだった経緯から、「アイドル」「推すこと」が横軸にテーマとして突き刺さるような構造。さらに、立体的には、結婚出身や世間からの抑圧を軸として立てている。 登場人物の誰にも共感しきれないものの、そのそれぞれの好きなところや魅力的にうつる部分があり、全体的には読後感が良かった。

Posted byブクログ