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警視庁科学捜査官 の商品レビュー

3.8

12件のお客様レビュー

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2024/03/16

科学捜査の裏側を設立当初から関わっている著者の自伝的作品。どう考えても正しいことをしているのに、組織というものは絶対に足を引っ張る人間もいる。それでも現場のため国民のために尽くした著者には頭が下がる思いだ。

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2022/07/10

科捜研や科警研は、昔からしっかしした組織ではなかったようで、それを今のような形に導いた本人が著した本。 携わった事件がいろいろで、なかでも、 地下鉄サリン事件、東電OL殺人事件、和歌山カレー事件、世田谷一家4人殺害事件、新宿歌舞伎町ビル火災、等はまだ記憶に残る事件なので、興味深か...

科捜研や科警研は、昔からしっかしした組織ではなかったようで、それを今のような形に導いた本人が著した本。 携わった事件がいろいろで、なかでも、 地下鉄サリン事件、東電OL殺人事件、和歌山カレー事件、世田谷一家4人殺害事件、新宿歌舞伎町ビル火災、等はまだ記憶に残る事件なので、興味深かった。

Posted byブクログ

2022/03/05

著者は困っている人を見ると見捨てずに(助けずに)はおれない、良い人なのだろう。だから、頼まれれば、貧乏くじを引くことになることを承知のうえで、引き受けてしまう。それは、警察官としてはとても大切なことだと思う。しかし、警察官僚として、警察組織の中で生きていくにはかえって余計なことと...

著者は困っている人を見ると見捨てずに(助けずに)はおれない、良い人なのだろう。だから、頼まれれば、貧乏くじを引くことになることを承知のうえで、引き受けてしまう。それは、警察官としてはとても大切なことだと思う。しかし、警察官僚として、警察組織の中で生きていくにはかえって余計なことと受け取られるようだ。良い人だから、良いことをしたのだから、それが自分のキャリア(出世)に良く働くと期待するところも無くは無い。しかし、前述のように警察社会というところはそれほど単純でもないようだ。そういった警察官、警察官僚としての組織内での生きづらさがいたるところに記される。 「警視庁科学捜査最前線」の内幕的内容。

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2022/02/06

仕事に対する情熱がすごい。 心折れそうなとき思い出したい。 心折れてからだと熱量にやられて読めないかも。

Posted byブクログ

2021/11/22

相当マニアックな内容で読みづらさもあるが、過去の大事件を科学にアプローチしていき、解決に導いていくプロセスは勉強になる。所々に警察組織への作者の不満が散りばめられているところはご愛嬌。

Posted byブクログ

2021/11/13

科捜研の女ならぬ男 ノンフィクション サリン事件がターニングポイント 銃火器以外の兵器、犯罪が登場。 関東化学 試験キット納入 常に勉強することと常に考えること 息子が父の志を継いで検察官の道を歩み始めたのが胸熱

Posted byブクログ

2021/10/18

日本の科学捜査能力の向上に間違いなく貢献した方。過去の多くの事件と職歴を振り返る。官僚組織との戦いに費やされる部分が実に多いところか何とも。 多くの難事件に科学の視点から解決する科学捜査官の警察人生を振り返る一冊。それは正に昭和から平成の事件史と言える。地下鉄サリン事件、和歌山...

日本の科学捜査能力の向上に間違いなく貢献した方。過去の多くの事件と職歴を振り返る。官僚組織との戦いに費やされる部分が実に多いところか何とも。 多くの難事件に科学の視点から解決する科学捜査官の警察人生を振り返る一冊。それは正に昭和から平成の事件史と言える。地下鉄サリン事件、和歌山毒物カレー事件、44人死亡の歌舞伎町火災事件など。 警察組織での科学捜査組織の構築に奮闘しているところが印象的であった。出る杭が打たれるのが日本人の特性、筆者も当然のように国、都と組織の論理に相当にやられている。筆者は成功者であろうが、筆者と同様に組織に押し潰された人、他にも日の目に出ることなく職務に尽くした地上の星が多くいたことが感じられる。 多少なりとも筆者の属した組織を知る自分には筆者の苦労、特に新しいことをやろうとしたりトップダウンの特命事項にあたる際の周囲の抵抗が想像できる。 防犯カメラを活用した操作など警察の操作能力は大きく向上している。筆者一人の力ではないだろうが、警察組織のたゆまない努力の姿勢に感服した。

Posted byブクログ

2021/09/15

 「科学捜査」の第一線を拓き続けた著者の自伝的ドキュメント。地下鉄サリン事件を皮切りに、科学捜査官として関わった事件を列挙する形で警察人生を俯瞰している。  この本には二種類の視座が存在している。一つは事件捜査における科学的な方法論をいかに担保するかという手法的な問題であり、もう...

 「科学捜査」の第一線を拓き続けた著者の自伝的ドキュメント。地下鉄サリン事件を皮切りに、科学捜査官として関わった事件を列挙する形で警察人生を俯瞰している。  この本には二種類の視座が存在している。一つは事件捜査における科学的な方法論をいかに担保するかという手法的な問題であり、もう一つは硬直しがちな組織の中で新しいことを導入するのがいかに難しいかという組織論的な問題である。  しかしこれらは実は根元は一緒であり、前例に拘泥忖度せず論理のみで問題を考えるということがいかに難しいかという点に収斂する。そして、著者は科学的論理性を重んじる無私の人であったために科学捜査において輝かしい結果を上げ続けることができたが同時に組織の中で居場所が無くなる状況に何度も追い込まれたのだった。  本書は読み応えのあるノンフィクションであるのだが、惜しむらくは自伝として書かれているため客観性に欠ける。科学的であることを重んじる筆者によるので致命的な瑕疵とまではなっていないが、それでも本来は別の筆者によるルポルタージュになることが望ましかったと思う。もう少し失敗の話もほしかったし、私生活が垣間見られる部分もあっても良かったと思う。何しろ真面目な方らしく、全体的にかっちりしていて隙がなさすぎるのである。  本書を読了して間もなく、全然関係ないテレビで、ある識者の放ったコメントが本書を思い出させた。「組織の中に異能の人が現れた場合、その活躍する場所をちゃんと作れるかどうかというのがその組織に柔軟性があるかどうかということであり、活躍させられないような組織はもう終わりなのだ」幕末の江戸幕府についてのコメントであった。著者はまさに異能の人であり、100%ではなかったかもしれないが活躍する場が当時の警視庁にあって本当に良かったと思う。

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2021/06/29

「地下鉄サリン事件」「和歌山カレー」「歌舞伎町ビル火災」など、数々の事件に科学で挑んだ男の話。 著者の、執念により蓄積されていった圧倒的な知識量に驚愕する。 しかし終盤にかけては、著者の葛藤がメインになっていく。  出世競争とは無縁そうに思える著者だが、自分のやりたいことをやるた...

「地下鉄サリン事件」「和歌山カレー」「歌舞伎町ビル火災」など、数々の事件に科学で挑んだ男の話。 著者の、執念により蓄積されていった圧倒的な知識量に驚愕する。 しかし終盤にかけては、著者の葛藤がメインになっていく。  出世競争とは無縁そうに思える著者だが、自分のやりたいことをやるため、部下たちがやりやすいようになるためには偉くならなければいけないとも思う。 しかし数々の難事件が著者に助けを求めてくる。その都度私心を振り払い捜査に協力するのだが、結果としてそうした行動が出世競争のレールから外れる結果を生む。 この本は、2つの物語を読んだ気になる。 タイトルにもある通り「難事件に科学で挑んだ男」 そしてもう一つは、「組織に翻弄されながらも自らを貫いた男」だ。 男の生き様を見せつけられた。 “どう抗ってもうまくいかない大波も来る。四面楚歌で理不尽で、もがくほど深みにはまっていく。実は、このときこそが、チャンスなのだ。自分自身を振り返るとき、人生で本当に大切なのは、こうした時期だったと痛感する。” この本のクライマックスは、「あとがき」にある!

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2021/05/09

一気に読みました。 オウム事件の話は、圧巻。 どの分野もそうなのかもしれませんが、誰も通っていない道をつくる人の志と情熱には頭が下がります。 事件簿の読み物としても、知らない事実もあり興味深いですが、社会人として、仕事へのモチベーションなどにもつながりそうで、参考になる話は多く...

一気に読みました。 オウム事件の話は、圧巻。 どの分野もそうなのかもしれませんが、誰も通っていない道をつくる人の志と情熱には頭が下がります。 事件簿の読み物としても、知らない事実もあり興味深いですが、社会人として、仕事へのモチベーションなどにもつながりそうで、参考になる話は多くありました。

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