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がんと癌は違います の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/09/15

医学用語の定義と真摯に向き合った本。多くの人が不確かな医療・健康情報に振り回されている現実からの脱却に寄与する内容で、フェイク情報に溢れる現代に本書のような考え方は必須だと思う。

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2024/08/16

8割方知っている内容で、気楽に楽しく読めた。医療業界やその周辺で働いている人は「あるあるw」と楽しく読めるのではないか。または医学生なども楽しんで読めるかもしれない。そのいずれでもないひとにとっては、説教くさい本にも感じられるのかもしれないと感じた。正解不正解を説明するだけでなく...

8割方知っている内容で、気楽に楽しく読めた。医療業界やその周辺で働いている人は「あるあるw」と楽しく読めるのではないか。または医学生なども楽しんで読めるかもしれない。そのいずれでもないひとにとっては、説教くさい本にも感じられるのかもしれないと感じた。正解不正解を説明するだけでなく、そういう言葉になるに至った医学的背景までも説明していて、そういう意味では良い本だと思うのだが。なお感受性や効果が誤訳という説明には、個人的には違和感を覚えた。

Posted byブクログ

2024/05/17

医者が使う言葉と患者がその言葉から受け取る意味との違いや、一般的に使われているが、医者は使わない言葉だとかをまとめ、相互のコミュニケーション向上のために書かれている。 医療ドラマでよくある設定が、まずあり得ないとか、ツッコミを入れてるところが面白い。 ドラマで血を吐きすぎとか、...

医者が使う言葉と患者がその言葉から受け取る意味との違いや、一般的に使われているが、医者は使わない言葉だとかをまとめ、相互のコミュニケーション向上のために書かれている。 医療ドラマでよくある設定が、まずあり得ないとか、ツッコミを入れてるところが面白い。 ドラマで血を吐きすぎとか、心電図がピーっとなって、電気ショックで医者が「戻ってこい」とかいうシーンもあり得ないとか、総回診もトップが部下を連れてゾロゾロ歩くなんてことは、まずないとか、クスッと笑えるような話も。 現実の医者からするとドラマでやってることが馬鹿馬鹿しく思えることもありそう。 なるほどと思ったのは以下の部分。 がんは癌と表示の違い。 がんは、総称、 癌は上皮性のがん(胃、大腸、肺、膀胱) 緩和ケアと終末期ケアは違う。 貧血は自覚症状ではなく検査しないと分からない。 貧血と立ちくらみと混同していることが多い。 心停止は、血液を送り出すポンプ機能が失われた状態。 心静止画、心電図で一本線で表される状態。 心停止で、電気ショックが効果があるのは、心臓が動いているが、血液を送り出せない不整脈状態にある時のみ。 先進医療は最先端ではなく、既存の治療より良いかははっきり分からない状態。 帯状疱疹は幼い頃にかかった水疱瘡を引き起こすヘルペスが暴れ出した時に起こるものもある。 患者も医者任せにせず、医者に行く前に、読んでおいた方がいいと思える本。そもそも患者の疑問に時間を割いて丁寧に答える医者があまりいないとも感じるが・・。

Posted byブクログ

2022/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 山本健人「がんと癌は違います」(2021.3)。えっ、知りませんでした。「がん」はあらゆる悪性腫瘍の総称で、「癌」は胃がん、大腸がん、肺がん、膀胱がんなど上皮性のがん(管を通して外界と接続しているところのがん)だけだそうです。この本では、免疫力という医学用語がないこと、意識不明・重体・全治〇ヶ月という言葉は使わないこと、盲腸は虫垂炎・肉離れは筋挫傷・四十肩五十肩は肩関節周囲炎・むちうちは頸椎捻挫が病名であることなどが説明されていました。わかりにくいし、あまり面白くなかったですw。

Posted byブクログ

2021/07/26

 本書は、医師が用いる医療用語を噛み砕いて説明してくれている一冊である。  前提の知識の差や医学定義な厳密な定義、あるいは一般に普及した単語を用いているがゆえの認識の違い。  医師と患者にはすれ違いが起こる理由が数多くあるが、我々はなかなかそれを知る機会がない。  医師にかかる...

 本書は、医師が用いる医療用語を噛み砕いて説明してくれている一冊である。  前提の知識の差や医学定義な厳密な定義、あるいは一般に普及した単語を用いているがゆえの認識の違い。  医師と患者にはすれ違いが起こる理由が数多くあるが、我々はなかなかそれを知る機会がない。  医師にかかる場合は冷静でない場合も多く、心身共に万全ではないがゆえに勘違いがなおさら起きやすい。  そうしたすれ違いを避けるために、丁寧に引っ掛かりを解いてくれているのがこの本だ。  癌とがんは定義上まったく違ったものである。  多くの病気は「治った」が言えない。  先進医療だからより効果が強いというわけではない。  白衣は清潔ではないという医学的な定義。  その他もろもろ、目からウロコの内容ばかりで、普段から医療情報に触れていない方には是非にとお勧めしたい一冊である。  何より平易な点が良い。  医療に関する知識が足りない一般の方向けに、ここまで噛み砕いてくれているのは本当にありがたいところだ。  新書という性質に即した内容はパーフェクトと言っていいと思う。  文句なしに星五つで評価したい。素晴らしい一冊だった。

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2021/05/19

外科医けいゆう先生の、医学用語のトリビアが詰まった本。 私達が普段使っている病名の間違いや、医療ドラマでは使われるけど実際には使われない言葉や、医療関係者が使う患者にはわからない言葉を取り上げて説明してくれています。 へぇーへぇーとページをめくるたびに驚きがたくさんありました...

外科医けいゆう先生の、医学用語のトリビアが詰まった本。 私達が普段使っている病名の間違いや、医療ドラマでは使われるけど実際には使われない言葉や、医療関係者が使う患者にはわからない言葉を取り上げて説明してくれています。 へぇーへぇーとページをめくるたびに驚きがたくさんありました。 医療と患者のコミュニケーションをスムーズにするために尽力してくれている先生だけに、きっといつも歯がゆい思いをしていて、それが溜まりに溜まっていて1冊の本になったのだろうな、と思います。医療と患者の距離を少しでも縮めるための努力を惜しまずにしてくれている先生に感謝です。 何度でも思い出せるように、自分用に目次をメモしておきます。 ーーーーー はじめに 第1章 実は医者が使わない言葉 意識不明ー「意識を失っているか否か」だけでは不十分 重体ー重体・重傷・重症はどう違う? 全治○カ月ー多くの病気は「治った」が言えない 危篤ー「生命の危うい状況」はどう伝えるのがいいのか 容体ー容体・病態・病状はどう違う? ショック症状ー心理的な衝撃とは全く関係なし 心臓麻痺ー漫画や小説ではたくさん死んでいるけれど…… ご臨終ー死亡確認は挨拶ではなく重要な診療行為 脱水症状ー水分が不足すると体では何が起きるか ばい菌・雑菌・菌ー「除菌」「殺菌」はウイルスには効かない? コロナー新型? 旧型? 病名? ウイルス名? 末期がんー「ステージV」は末期がんではない コラム(1) 新型コロナが治ったことは検査で証明できない? 第2章 間違いやすい医学用語 貧血ー立ちくらみは「貧血を起こした」から? リンパ腺ー「腺」とは何かを分泌する臓器 ヘルニアーシュークリームからクリームが飛び出た状態 がんと癌ー医学的には全く意味が違う 心停止ー心臓が動いていても「心停止」 低酸素脳症ー酸素が足りなくなる「原因」はいろいろ 血を吐くー「血を吐いて倒れる」のはなかなか大変 先端医療ー最先端だからよく効くとは限らない 複雑骨折ーバラバラに砕けていなくても「複雑骨折」 ヘルペスー人生に大きく関わるヘルペスウイルス コラム(2) ○針縫った? 第3章 あだ名で呼ばれている病気 脱腸ー「腸」という臓器は存在しない 盲腸ー昔は悪化して見つかるケースが多かったために…… 水虫ー「しらくも」「いんきんたむし」「ぜにたむし」も原因は同じ ものもらい・はやり目ーものもらい、またの名は「目ばちこ」 肋膜炎ー「助膜」という膜はない、病気もない 蓄膿ー「鼻」とは全く関係ない言葉なのに…… 痔ー「いぼ痔」「きれ痔」「あな痔」は違う病気 整形外科領域のさまざまなあだ名ー四十肩、突き指、ぎっくり腰etc コラム(3) 医療従事者は左右をよく間違える 第4章 分かりにくい医者の言葉 侵襲ー患者さんの体に与えるダメージ ステージー決め方・段階はがんの種類によって全く違う 治るー患者さんからの「治りますか?」に答えるのは難しい 認めるーなぜ「ある」ではなくて「認める」なのか 既往ーなぜ初診で必ず聞かれるのか 清潔と不潔ー白衣は「不潔」、麻酔科医も「不潔」 感受性ー心とは全く関係ない不思議な医学用語 蘇生ー亡くなった人を蘇らせる? 死因ー全ての死因は「心不全」「呼吸不全」? 癒着ー傷が治る過程で起こる正常な反応 様子を見るー「何もしてくれない」と思われがちだが… コラム(4) まだまだある医学用語の数々 第5章 医療ドラマに出てくる医学用語 インオペー「インオペかどうか」は外科医の腕次第? コード・ブルーーブルーだけでなくレッド、ホワイト、イエローも 研修医・レジデント・フェローー若手医師の呼び名の正解は? 総回診ーあんなに広がって歩いたら邪魔 クランケー今も根強く残るドイツ語 医局ーインフラとしての医療を維持する仕組み 成功と失敗ー手術が終わった時点ではどちらも言えない コラム(5) 外科系ドラマに出てくる業界用語 第6章 著名人の不思議な病名 突発性虚血心不全ー存在しない病名から推測する 大動脈剥離ー大動脈が裂ける仕組みから推測する 全身がんー全身のあらゆる臓器でがんが発生? 多臓器不全ー正確な病名だが何の病気か分からない コラム(6) 実は使いづらい白衣とナースキャップ 第7章 健康に関わる身近な言葉 免疫力ー免疫の仕組みは「上がる」「下がる」では捉えられない 自律神経ー意思とは無関係に体を自動調節 胃腸にやさしいー「胃腸に良い」を医学的に定義してみる 風邪ー「急性上気道炎」と呼ぶと分かるたくさんのこと おわりに 参考文献 ーーーー

Posted byブクログ