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亜シンメトリー の商品レビュー

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5件のお客様レビュー

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2022/02/26

一対の関係の美しさ、収まりの良さ。 だけどそこに収まらないものが微かな違和感/異物感と共に逆に目を惹くこともある。 四つの短篇の裏にいったいどれだけ秘された物語があるのだろう。 咀嚼してた文章の味が唐突に変わる瞬間!みたいなものにもっと出くわしてみたい...。 2話目は意味がわ...

一対の関係の美しさ、収まりの良さ。 だけどそこに収まらないものが微かな違和感/異物感と共に逆に目を惹くこともある。 四つの短篇の裏にいったいどれだけ秘された物語があるのだろう。 咀嚼してた文章の味が唐突に変わる瞬間!みたいなものにもっと出くわしてみたい...。 2話目は意味がわかると怖い話的な、かなりイージーなサプライズだったと思うけど、表題作は驚きの方向性すらピンとこないまま読み終わり。 いや僕にもっと根気があればあれとこれは自力で気付けたかもやけど。 刊行からかなり時間経ってるけどネットでネタバレ探しても完全版みたいなやつは見つからず。奥深い...。

Posted byブクログ

2021/07/03

中熊美緒と千日顕に紫子(ゆかりこ)が絡んで、年代不明のトラブルを取材した高校生の書き起こしたテキストの解明をたどる「枯葉に始まり」と「三和音」はそのテキストが共通していたが、やや複雑であまり楽しめなかった.「薄月の夜に」では染谷亮輔から巧みに逃げ出す大島英里と保村の作戦が面白かっ...

中熊美緒と千日顕に紫子(ゆかりこ)が絡んで、年代不明のトラブルを取材した高校生の書き起こしたテキストの解明をたどる「枯葉に始まり」と「三和音」はそのテキストが共通していたが、やや複雑であまり楽しめなかった.「薄月の夜に」では染谷亮輔から巧みに逃げ出す大島英里と保村の作戦が面白かった.表題作では文字の対称性にこだわる花田早由里と津村亜樹のやり取りだが、夫になる花田から早由里が貰った手鏡がストーリーの中でなぜか光っていた.

Posted byブクログ

2021/07/02

うーん、どうもこの作家さんとは好みが合わないようだ。 思えば「ゴースト≠ノイズ」も私が苦手な回りくどい話で、それでもミステリーとして楽しめたので新作にも手を出してみたのだが見事に失敗。 四話のうち三話は言葉遊び。 変換の仕方を変えると文脈が変わる日本語の妙やシンメトリーな文字を...

うーん、どうもこの作家さんとは好みが合わないようだ。 思えば「ゴースト≠ノイズ」も私が苦手な回りくどい話で、それでもミステリーとして楽しめたので新作にも手を出してみたのだが見事に失敗。 四話のうち三話は言葉遊び。 変換の仕方を変えると文脈が変わる日本語の妙やシンメトリーな文字を使った会話などのパズル。 しかしそれがミステリーの肝かと言えばそうではなく、むしろ物語の展開なのだろう。 四話いずれも恋愛の話なのだが、この恋愛の形がいずれも好みではなかった。 とにかく遠回しだったりぼかしてあったりで歯痒い。それで結局何を言いたいのかと先を読んでいけば、複雑でキテレツな三角関係だったり不実な男の話だったり。 特に三角関係の話は二話に渡って描いたオチがこれとは。九年も掛けて遠大な駆け引きをし、このために子どもまでもうけるその感覚が全く理解出来なかった。 しかしこれも自分に正直な生き方、自由恋愛と言うのだろうか。本人当人が納得していて幸せならそれで良いとは思うが、今回は当人の一部は納得していないし当人の一部は知らないのだから自由恋愛ではないだろう。 第三話までは我慢して読んだが、最終話の表題作に至っては流し読みしてしまった。すみません。 他の方のレビューを読むと高評価もあるので、好みの問題だと思う。私には合わなかった。

Posted byブクログ

2021/06/12

2話目みたいに、スルーしかけておっと待て待て、と読み直す感じは好き。タイトル作はまるでわからなかった。シンメトリーのタネを明かされても、全体がピンとこない。3話目までの雰囲気が好みだったのにラストが難解で読後感がもやもや。

Posted byブクログ

2021/03/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

4つの短編集。第三章が第一章の物語の完結編となっている。 それぞれに「騙されるもんか!」「ひっかかるもんか!」と気合を入れて読んでいったのに、ちゃんときちんと仕掛けに引っかかって我ながら良い読み手だな、と負け惜しみを言ってみる。 第一章 大学のジャズサークルの先輩と後輩、そしてもう一人の後輩。三人の思惑が入り乱れつつ「言葉」によるひっかけにあっさり引っかかる。謎解き楽しい。 第二章 これは最後まで分からなくて、え?どういうこと?となり、読み終わった後、自分の頭の悪さに笑う。これは二読目が楽しい。 第三章 第一章の9年後。母親になった先輩と社会人の後輩、そして後輩と付き合っているもう一人の後輩。 この三人の関係の複雑さよ。第一章で浮かんだ三人の思惑が何をどうしたらそうなるか、って形の提案となる。 9年前にまかれた仕込みがどういう形で決着するのか、にやにやしながら読む。 第四章 これは頭が大混乱。バスの中でのゲームに気を取られている間に、完全無欠の大渋滞。読んだ人と答え合わせをしたくなる。

Posted byブクログ