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禅の思想 の商品レビュー

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2022/03/26

世界的な禅学者である鈴木大拙が禅について記した代表作。 それがこの『禅の思想』である。 外に向けた本でなく、日本人向けの学術的な本ではあり、内容は禅思想、禅行為、禅問答の3章に分かれている。 基本的には過去の禅僧たちが残した問答や著作を紐解いて、それを大拙が解説するという形を取...

世界的な禅学者である鈴木大拙が禅について記した代表作。 それがこの『禅の思想』である。 外に向けた本でなく、日本人向けの学術的な本ではあり、内容は禅思想、禅行為、禅問答の3章に分かれている。 基本的には過去の禅僧たちが残した問答や著作を紐解いて、それを大拙が解説するという形を取っている。 元々、日本の諺でも禅問答と言えばわけの分からん問答として描かれる事が多いが、この本も例に漏れず。 私の読解力、知識の問題も多分にあると思うが、一応読んだとはいえ半分くらいはマジで何が書いてあるのかわからなかった。。 とは言え、今の自分でもわかって、いいなと思う考えもあった。 禅は思想の面では「無分別の分別」、行為の面では「無効用の用」が肝要ということである。 それにしてもこの本は大戦の真最中に書かれたものであり、大拙はまさに遺作になりかねんとして書いたようだ。 禅という叡智と慈悲の宗教を研究するものにとって愚かで残虐な戦争を見るのは、いかばかりの気持ちだったのだろうかと想像する。

Posted byブクログ