この春、とうに死んでるあなたを探して の商品レビュー
すごくすごくすごい。大人の青春小説だ!とある意味ワクワクしながら読んでいたんだけど、ラスト一行に胸をつかれた。喪失からの回復、再生は、思い出がたすけてくれる、支えてくれる。歩いてきた道こそが、未来へ続く道。
Posted by
物語全体が優しさで出来ている、という印象を受けました。 人間は、弱い心を持っているのは当たり前でどうしてもすぐに受け入れたり消化できないのは当たり前のことだと思う。周りに理解してくれたりそっと見てくれている人がいることが羨ましい。
Posted by
とある事情で中学時代を過ごした町に帰ってきた主人公。 中学時代の友達と再会し、生活にも馴染んできた時に当時の恩師が既に事故で亡くなっていたことを知る。 そんなとき、先生は自殺だったのではという疑惑が浮上、当時の親友たちと追及しいくうちに思わぬ真相が…… 主人公たちが38歳という...
とある事情で中学時代を過ごした町に帰ってきた主人公。 中学時代の友達と再会し、生活にも馴染んできた時に当時の恩師が既に事故で亡くなっていたことを知る。 そんなとき、先生は自殺だったのではという疑惑が浮上、当時の親友たちと追及しいくうちに思わぬ真相が…… 主人公たちが38歳という設定で、「大人の青春小説」という言葉がぴったり。 今どんな暮らしをしていても、旧友に会うと当時のノリに戻る感じ、大人のわちゃわちゃ感に共感。 でも、文月先生の死の謎を追っていくうちに、当時のみんながどんなことを考えていて、今どんな喪失感を抱えているかということが浮き彫りになってきて、ほろ苦い気持ちにさせられます。 マイノリティな部分にもさりげなく触れられているけれど、会話のテンポが良いので、嫌味なく入ってくる感じ。 読み進めていくうちに「とうに死んでいるあなた」の意味合いが変わっていく展開に……。 決してミステリー小説ではないし、ちょっと無理ないかその設定?という部分もありますが、さらっと読める中でも、思春期の子どもたちの複雑な感情や大人になってからの喪失感などをうまく盛り込んでいて、エピソードで魅せるタイプの小説だと感じました。
Posted by
いくつになったら上手に生きられるようになるんだろうと、まいにちのように考えている。このお話の登場人物に近い世代なのに、世代だからだろうか。上手く生きれない日々に飽きずに焦燥感を抱いている。このお話の感想を分かりやすく書くことは難しい。ただ、抜群のリーダビリティーに助けられ一気に読...
いくつになったら上手に生きられるようになるんだろうと、まいにちのように考えている。このお話の登場人物に近い世代なのに、世代だからだろうか。上手く生きれない日々に飽きずに焦燥感を抱いている。このお話の感想を分かりやすく書くことは難しい。ただ、抜群のリーダビリティーに助けられ一気に読むことができた。昨年からどうも調子が悪くて読書が進まなかった。すきなことが出来ないのはかなしい。そして、すきなことが出来なくなるような事柄が、誰からも遠くありますようにと願う。春の日差しを浴びて、まずは踏み出すための充電をしよう。 ーー 誰かが死んだ、どうして? という物語に、誰も傷付けない感想を書くことは可能だろうか。きっとたくさん傷付きながら読むひとがいるだろう。傷付きながら読むことを選ぶひとがいるだろう。その勇気を尊敬する。そして誰かが傷付くかもしれない物語を書いた著者にも。魚住くんシリーズくらいしか読んだことがないが、きっと書かずにはおられないような、そんなかたなのだろうとおもう。
Posted by
【恩師の死は事故か、自殺か。喪失と再生のミステリ】理屈っぽく不器用な矢口と自由人なイケメン小日向。約二十年ぶりに再会した二人は恩師の死の真相を求めて元同級生を訪ねるが――。
Posted by
- 1
- 2