沈黙する知性 の商品レビュー
この二人の対話だから絶対に面白いはずと思った通りの中身だった。 まぁ、平川さんという人の本は一冊しか読んだことがなく、あまり詳しくは覚えていないのだけど面白かったという記憶がある。 この本では、村上春樹のところが、かなり共感して読めたところだったかな。
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対談モノだと鷲田さんとの『大人のいない国』以来かなぁ。「はじめに」で辟易するも、第3章以外は互いの知の相乗効果で生み出される展開に圧倒された。ただ、総論賛成、各論反対って感じです。やはり好きにはなれない。
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コロナ禍では本の読み方も変わります。この状況をどう考えたら良いのやら、すぐに答えが欲しくなります。しかし、「「そうなっていたかもしれない」世界を並列的にいくつも想像できる人たちというのは、自分のいる世界と、並列世界の両方を見比べたときに、変わったものではなくて、「それでも絶対に変...
コロナ禍では本の読み方も変わります。この状況をどう考えたら良いのやら、すぐに答えが欲しくなります。しかし、「「そうなっていたかもしれない」世界を並列的にいくつも想像できる人たちというのは、自分のいる世界と、並列世界の両方を見比べたときに、変わったものではなくて、「それでも絶対に変わらないもの」を発見できるんだと思う。(P206)」という考えもあり、たくさんのこの先のパターンを想像し、これからのストーリーを展開する力になるよう、毎日悩むことは悪いことではなさそうです。
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盟友であるお二人のこんなにがっつりとした 対談ってなかったような気がします。 あとがきにも書かれてありましたが。 ちょっとした二人の意見や言い回しの違いが 面白く感じました。 『あり得たかもしれない世界と今の世界の違いと同質性』について考えるというのは、なるほどと思いました。
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内田樹さんの著書は難しいと感じることも多いですが、この本は特に後半部分が理解し難かったです。これは私自身の理解力によるものだと思いますが… 表現の自由原理主義者、と書かれていますが、なるほど、と思いました。 結局のところ、法律やらルールは事細かく決めようとししても完璧なものはない...
内田樹さんの著書は難しいと感じることも多いですが、この本は特に後半部分が理解し難かったです。これは私自身の理解力によるものだと思いますが… 表現の自由原理主義者、と書かれていますが、なるほど、と思いました。 結局のところ、法律やらルールは事細かく決めようとししても完璧なものはないわけで、常識が補完するものなんだな、と ありえたかもしれない世界について、考えることについても、そんなこと考えるどうなる?と捉えず、あえて考えてみることで、想像力が養われ、それが新しい世界を作るのだな、と
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対談なので読みやすいと言えば読みやすいのだが内容はなかなか難しかった。 特に私は吉本隆明をほとんど読んでないので、吉本隆明について書かれた部分は「ふーん」としか読むことができず悲しかった。 "内田 (略)実際には、人間はどんな状況にも結構すぐ適応できるんだから、新し...
対談なので読みやすいと言えば読みやすいのだが内容はなかなか難しかった。 特に私は吉本隆明をほとんど読んでないので、吉本隆明について書かれた部分は「ふーん」としか読むことができず悲しかった。 "内田 (略)実際には、人間はどんな状況にも結構すぐ適応できるんだから、新しい環境に身を置くこと自体はたいした問題じゃない。でも、環境に適応する過程でその環境を支配する社会規範が内面化して、自分という人間自体が変わってしまう。その「自分が変わること」への不安と恐怖がなんだかあるように見えるんだよ。" 145ページ "平川 (略)吉本やイシグロがやったことは長い時間スパンのなかで、当事者たちが機縁によって導かれてしまうことになった不幸から、いかにして彼らの個人的な倫理を救い出すことができるかということだったんじゃないかと思うんだ。そうすることでしか、国や個人が過ちに導かれていく道筋は見えてこないと思っていたんじゃないかと思う。" 331ページ
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架橋する対談、読み終えてそんな風に思った。なんに対して橋をかけるかといえば、吉本隆明とか小林秀雄といった名前は知っているけれど、あまり読んだことのない人たち。まぁまったく読んだことがないわけでもないんだけど。最近の報道とかSNSとかを含めた世相に対する内田氏と平川氏のだべりではあ...
架橋する対談、読み終えてそんな風に思った。なんに対して橋をかけるかといえば、吉本隆明とか小林秀雄といった名前は知っているけれど、あまり読んだことのない人たち。まぁまったく読んだことがないわけでもないんだけど。最近の報道とかSNSとかを含めた世相に対する内田氏と平川氏のだべりではあるんだけど、そこで言われていることには背景がある、というのが肝かな。その肝か、彼らの読んできたさまざまな思想家、評論家であるという気がしたんだよね。だから、本書で言われている内容以上に、その拝啓となった人たち、カミュとか江藤淳とか伊丹十三とかね、読んでみたいと思ったな。いや、読まなくては、とね。
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ご恵投いただき一気に読了。ありがとうございます。対談で話されているお二人共、顔と声を知っている。のですが、どっちが言っているのか何度も見直したくらい、口調が揃っている。対談ぽくなく読める。ただ、読みながら、自分に向けた本じゃないんだという感触がずっとあった。昔話を面白く聞けない。...
ご恵投いただき一気に読了。ありがとうございます。対談で話されているお二人共、顔と声を知っている。のですが、どっちが言っているのか何度も見直したくらい、口調が揃っている。対談ぽくなく読める。ただ、読みながら、自分に向けた本じゃないんだという感触がずっとあった。昔話を面白く聞けない。子供を作らないのは成熟を恐れていると言われて、いや金がないからだって統計出てるじゃないすか。それでも子を生んだ母親が貧困に喘いでるじゃないですか。自分は、その人らを同胞と思うし、救いたい。救われたい。かっこいい大人と信頼して、自分は五十手前で非正規雇用をやっている現在を思うと、「何にもならなかった」という疲労感がくる。教えを生かせなかったんだと。「自業自得」だと(言われたんです、直に)。世代間闘争にするな、はごもっともである。けれど、彼らのことは結局わからないし、こちらのことも彼らに決してわからないんだ。生きる力の湧く希望の書ではなかった
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