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社長、会社を誰に、どう継がせますか? の商品レビュー

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2022/12/20

私自身が事業を受け継ぐ可能性について考える必要があり、知識を得るために手に取った本のうちの一つ。タイトルにもある通り、本書は事業の承継を考える社長に向けて書かれている。自分は受け継ぐ側であり立場が異なるが、承継する社長の立場をよく理解しようと思い読んでみた。 本書は、事業承継に...

私自身が事業を受け継ぐ可能性について考える必要があり、知識を得るために手に取った本のうちの一つ。タイトルにもある通り、本書は事業の承継を考える社長に向けて書かれている。自分は受け継ぐ側であり立場が異なるが、承継する社長の立場をよく理解しようと思い読んでみた。 本書は、事業承継について考える必要性を感じている社長に向けて、何からどう考えたら良いのか、いったいどこから手をつけていけばについて、社長の気持ち、素朴な疑問に寄り添って、専門用語を極力使わず、わかりやすく丁寧に解説されている。 著者も述べている通り、本書は事業継承の専門書ではない。具体的かつ細かな説明はないが、専門家がやってくれるサポートの内容や、会社の価値算定の方法が妥当かを見極めるポイントについては網羅されている内容となっている。 事業を承継にあたっては、誰に・何を・どうやって承継させるかと、それを実現させる具体的な手続きについての知識が必要になるが、本書は、これから事業承継について考え始める人にとって、取り組むべきことの指針や判断の基準となり得る情報としての概要が記載されている。 実際に事業承継に取り掛かることになると、当然のことながらケースバイケースで当事者としてジタバタすることにはなるだろう。しかしそれでも、本書をきっかけに、事前に想定される課題と現実を照らし合わせることができることは、円滑な承継に向けての大きなアドバンテージだと感じた。 尚、本書は公認会計士とFA(フィナンシャル・アドバイザー)によって書かれている。それも影響してか、解説にはFAの存在意義が強く出ている感もある。だからどうだというわけではないが、一応、こういう解説書を読む際は、どの立場の人が説明しているかということも意識しておくべきではあるだろう。 自分自身、税理士をはじめとしていろいろな人に相談してはアタフタした。そんな中、本書を読んで前提条件としての基本知識を得ることができた。 事業承継についてこれから考えようとしている方には、まず最初に手に取って読むことをお勧めしたい。

Posted byブクログ

2022/01/04

企業オーナーが事業承継を考え始めたとき、一次的に必要な情報を包括的に得られる一冊である。 広く一般的な承継方法である親族内承継や社内承継、M&Aに加え、経営者の外部招聘や、いずれも叶わなかった場合の清算の方法まで丁寧に記されているため、オーナーはあらゆる手段を比較検討し...

企業オーナーが事業承継を考え始めたとき、一次的に必要な情報を包括的に得られる一冊である。 広く一般的な承継方法である親族内承継や社内承継、M&Aに加え、経営者の外部招聘や、いずれも叶わなかった場合の清算の方法まで丁寧に記されているため、オーナーはあらゆる手段を比較検討し、自社に合ったベストな選択肢を導くことができる。 気になったのは、同じ内容が度々繰り返されるため、少し読みづらさを感じた点と、筆者のM&Aに対する先入観や多少の偏見が垣間見えた点である。 しかし、「事業承継」という大枠を捉える上では、全般的な知識を幅広く得られるため、自社の承継に少しでも不安のある企業オーナーにとって、非常に有益な情報が詰まっていると感じた。

Posted byブクログ