裏切りの日本昔話 の商品レビュー
裏切りとあるが、そんなにセンセーショナルな内容でもなく、まあそうだろうという感じだった。 ただ花咲か爺さんの話は、よく考えてみれば飼い犬を隣人に殺されて平静でいられるわけがないのはよくわかる。 ショックのあまり心神喪失というのはとてもしっくりきた。 また、カチカチ山での掛け声がラ...
裏切りとあるが、そんなにセンセーショナルな内容でもなく、まあそうだろうという感じだった。 ただ花咲か爺さんの話は、よく考えてみれば飼い犬を隣人に殺されて平静でいられるわけがないのはよくわかる。 ショックのあまり心神喪失というのはとてもしっくりきた。 また、カチカチ山での掛け声がラップ対決に見えるというのも、話して聞かせる昔話なので、テンポと語呂が良い掛け合いになるのも当然か。 ぜひとも音声で聞いてみたいものだ。
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なぜ乙姫は玉手箱を「開けてはいけない」と言ったのか?花咲か爺さんが、隣の性悪爺さんにさんざん嫌がらせをされながら、文句ひとつ言わなかったのはなんで?どうして和尚さんは芳一の耳だけ呪文を書き落としたの?昔話には謎とツッコミどころが満載。そこを、良く知られている普及バージョンだけでな...
なぜ乙姫は玉手箱を「開けてはいけない」と言ったのか?花咲か爺さんが、隣の性悪爺さんにさんざん嫌がらせをされながら、文句ひとつ言わなかったのはなんで?どうして和尚さんは芳一の耳だけ呪文を書き落としたの?昔話には謎とツッコミどころが満載。そこを、良く知られている普及バージョンだけでなく、各地に伝わる異稿的な内容のものや、関連性のある古典・文献をひもときながら突っ込み、それぞれの物語に隠れている別の姿を浮かびあがらせていきます。モトネタがなじみのある昔話だけに、たいへん楽しく読ませていただきました。昔話はもともと「子どもも大人も楽しめるエンターテイメント」だった、そんなことにも気づかされましたよ。
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図書館の新刊紹介で発見。 YouTubeで、バカリズムの「浦島太郎問題」という動画を見てから、日本の昔話の詰めの甘さみたいなものが気になっていた。子供に聞かせるには教訓めいたストーリーではなかったり、ただ痛々しいだけだったり。「なんでそんなオチ?!」ということが多い日本の昔話によ...
図書館の新刊紹介で発見。 YouTubeで、バカリズムの「浦島太郎問題」という動画を見てから、日本の昔話の詰めの甘さみたいなものが気になっていた。子供に聞かせるには教訓めいたストーリーではなかったり、ただ痛々しいだけだったり。「なんでそんなオチ?!」ということが多い日本の昔話によくあるそんなモヤモヤを、著者なりの解釈で(きちんと時代考証や文献調査を行いながら)解きほぐした本。 かなり砕けた口語で昔話の出演者の言葉を言い換えたり、妄想後日譚がついていたり、学術書的な内容でありながらもとてもわかりやすく表現されていた。以前、グリム童話の本当の怖さを伝える本が流行ったけれど、日本の昔話もブームが来ることがあるかもしれない。 参考:バカリズムの浦島太郎問題 https://youtu.be/14ZAtFCm5Rw
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