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リモートマネジメントの教科書 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2023/10/01

とても良い本だった。タイトルはリモートマネジメントの教科書であるが、偶然やついでに頼るマネジメントから意図的なマネジメントにシフトするという考え方は、対面でも大いに役立つと思う。 ※私はチームリーダーの立場であり、現在の立場におけるスキルアップ、および、将来の管理職に備えての勉...

とても良い本だった。タイトルはリモートマネジメントの教科書であるが、偶然やついでに頼るマネジメントから意図的なマネジメントにシフトするという考え方は、対面でも大いに役立つと思う。 ※私はチームリーダーの立場であり、現在の立場におけるスキルアップ、および、将来の管理職に備えての勉強という位置づけで読んだ。 ■偶然やついでの機会を生かす従来のマネジメントは、リモートワークでは機能しない。意図して、「個として立つ」「心の距離が近い」「ここがいい」を支援することがリモートマネジメントである。 リモートマネジメントにおいては、丁寧に時間を掛けるところが変わる。業務遂行前の成果や計画の明確化を丁寧に行う、日常では(逐一指示や放置ではなく)メンバーの自律的職務遂行を妨げていることを取り除くことに重点を置く、心の距離が近い状態を作るために、丁寧につながりをつくるなど。 ■「個として立つ」のポイント 「個として立つ」=自律的職務遂行+自律的協働+セルフブランディング ①メンバーが自走できるようなゴールを置く ・最初にVQCD (Vision, Quality, Cost, Delivery) をすり合わせる。自組織が短期~長期的に実現したいことをメンバーに共有する。メンバー自身が期末にどうなっていたら良いかを話し合う。 ・何かに挑戦したいという思いがあるメンバーや、すべきことばかりをやっていてもエネルギーが沸かないメンバーに対しては、組織とメンバーのwillの接点でゴールを置く。個人的に関心のあるテーマや貢献したいテーマを質問して確認し、組織の将来を作る動きとの接点を見出す。 ②メンバー・仕事を見積もり、任せる メンバーがどれだけ自律的に仕事を進められるかを見積もり、どのあたりで進捗を確認するのが良いかをあらかじめ決める。 細分化した業務を開始する前に進め方をたずねないと不安(Level 1. 新人相当?)。 仕事のゴールと進め方を確認し、定期的に進捗を確認しないと不安だが、細分化した業務ごとでは事後報告で問題ない(Level2. メンターが外れた若手?)。 仕事のゴールやマネジャーとしての期待や要望は確認するが、進め方は任せることができる。細分化した業務ごとの報告は不要で、中間報告と完了時に報告してくれれば問題ない(Level 3. チームリーダー?)。 ③成果創出の支援をする 一人では困難なことを、メンバーの側から相談に来てもらうこと。メンバーが求めていないことを先回りして解決する必要はない。 ④関与のタイミングを見極める メンバーにとって良い関与のタイミングは、メンバー自身が一番分かっている。したがって、メンバーに困難や悩みが生じたときに、それを「発信」できるような環境を整えることがポイント。メンバーが情報発信したくなる状況をつくる行動の例は、すべてのコメントに反応すること、メンバーが悪い内容を知らせてくれたらまずは知らせてくれたことにお礼を言うこと、そして、メンバーの報告を起点にマネジャーが支援することなどである。 ⑤成果とプロセスを振り返り、メンバーのブランドをつくる ・プロセスの一つとして、「組織にとって良い動き」を評価する。「組織の将来を創っていくような重要な活動や新たな取り組みを、進取の精神で積極的に取り組めているか」と言い換えることができる。リモートワークでは、日常業務に組み込まれていない新たな取り組みや試みが進みづらい、周囲を安心させる責任があるために達成しづらい目標を設定しにくいという状況に陥りやすいため、「組織にとって良い動き」を評価・賞賛することが重要である。 ・セルフブランディングは、何ができる人か、得意な領域は何かということを周囲に知ってもらうことである。その道の第一人者といった尖ったブランドである必要はなく、○○の対応が完璧といった日常に根差したものでよい。SNSのハッシュタグのような形で、強みや経験を短い言葉にする。 ■「心の距離が近い」のポイント ⑤気にかける マネジャーの側からメンバーの情報(最近の業務やプライベートの状況)を取りに行くことが重要。これができていないと、「何かあればいつでも相談してね」が機能しない。 ⑥縦をつなぐ ⑦横をつなぐ ※この二つについては、本書から重要なことがあまり得られなかった。 ■「ここがいい」のポイント ※「個として立つ」と「心の距離が近い」ができているマネージャー向けの発展課題という扱いであるため、スキップした。

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2022/06/04

リモートマネジメントをしているため、体系的にまとまった情報を知っておきたく読みました。結局、リモートであってもオフィスであっても、マネージャのやるべきことはほぼ変わらないと思いました。期待する成果をより高い解像度で定義し伝えていく必要性を感じました。

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2022/05/27

リモートワークが当たり前になりつつある昨今でどのようにマネジメントが変わったのか知りたくて読んだ。 著者によると、人によって大きく変わったと感じる人もあまり変わらないと感じる人もいるようで、個人的にはあまり変わらないなという印象だった。 ただ、リモートワークだからこそ、新入社員...

リモートワークが当たり前になりつつある昨今でどのようにマネジメントが変わったのか知りたくて読んだ。 著者によると、人によって大きく変わったと感じる人もあまり変わらないと感じる人もいるようで、個人的にはあまり変わらないなという印象だった。 ただ、リモートワークだからこそ、新入社員に対して対面では会いにくい人との面談をセッティングするなど、リモートワークの強みを活かした策が学びになった。 あとは、マネジャーとして、何をするべきか。 タイプによって人それぞれで良いとは思うけれど、その中でも最低限押さえておきたいポイントがあると思う。 全てのマネジャーが学び続けているわけではないので、少しでもポイントを伝えていきたい。

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2022/02/23

マネジメントされる側の立場だが、リモート下においてマネジメントする側の苦労や不安材料を知りたいと思い手に取った。 具体例と適度な図があり読みやすい。リモート下で働く身としてリンクする状況が多くあり、大変参考になった。 自律度と心の距離、本当に重要だと思う。

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2021/09/22

全員出社でのマネジメントであれば毎日顔を合わせているのである意味場当たり的なマネジメントでも成り立ってきたが、リモートワークではそれは通じないとして、もっとマネジメントの本質に迫り、さらに遠隔とい事情に配慮する必要があると説きます。ここでの肝はメンバーを自立させることそしてもう一...

全員出社でのマネジメントであれば毎日顔を合わせているのである意味場当たり的なマネジメントでも成り立ってきたが、リモートワークではそれは通じないとして、もっとマネジメントの本質に迫り、さらに遠隔とい事情に配慮する必要があると説きます。ここでの肝はメンバーを自立させることそしてもう一つはメンバーの心の距離を近く保ち組織をまとめることとして、詳細にするべきことが説明されてますが、なんちゃってマネジャ(管理職=偉い人的感性の人)にはかなり敷居が高く厳しい内容と思われます。多くの管理職が直感的にリモートワークを避けたがる(メンバーになるだけ出社を要請する)理由がよく分かります。

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2023/07/05

リモートワーク下におけるマネジメントを、構造的な全体像と具体の両方示している良本。万人に理解しやすい構成でおすすめ。 リモートワークはメンバーに「自由と責任」をもたらし、マネージャーの「偶然やついでの機会を使ったマネジメント」を困難にする。 リモートマネジメントとは、メンバー...

リモートワーク下におけるマネジメントを、構造的な全体像と具体の両方示している良本。万人に理解しやすい構成でおすすめ。 リモートワークはメンバーに「自由と責任」をもたらし、マネージャーの「偶然やついでの機会を使ったマネジメント」を困難にする。 リモートマネジメントとは、メンバーの3つの「こ」をつくる意図的な支援である。 ①個として立つ ②心の距離が近い ③ここがいい リモートマネジメントでは意図してこの3つの「こ」を支援することがポイントになる。 ---------------- ◯関わり方を変える ---------------- ・業務遂行前の成果や計画の明確化を丁寧に行う ・日常のマネジメントは逐一指示や放置でもなく。メンバーの自律的職務思考を妨げる要素を排除する ・心の距離を近づける努力を常に行う ・マネージャーを軸としたハブ組織から、メンバー同士が自律的協調する環境整備を行う ---------------- ◯心の距離が近い「雑談」 ---------------- ①自分の事を知ってもらえる ②自分はこの場所ではなんでも話していい ③自分は職場で受け入れられている 今している仕事とは直結しないことや些細なアイディアを口にしても良いと思ってもらえることが重要と説かれていますが、過去に流行ったティール組織と同様の記述であり、当然のこと。 「縦を繋ぐ:会社や他部署の情報をシェアする」 「気にかける:メンバーの情報を自ら取りにいく」 この辺りもリモート関係なく必要なことですが、リモートだと偶発的にできにくくなるため留意すべき。 ---------------- ◯メモ ---------------- ・リモートワークの良い採り入れ方やリモートと対面のバランスは、企業や職場によって異なる ・リモートワークをソロワーク化してはいけない ┗ メンバーはマネージャーがちゃんと自分を見てくれているのかを気にしている。 ・会社や組織、事業のおかげで給与がもらえている感覚が薄くなる

Posted byブクログ