100分de名著 100分de災害を考える(2021年3月) の商品レビュー
テキストの中で紹介されている名著を初めて知った。テキストのテーマが良かった。名著の著者の中で池田晶子だけ存在すら知らなかった。紹介されていた名著の中で、「14歳からの哲学」が1番読みたくなった。テキストを読んで、池田の著作が読みたくなった。
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(「100分de名著」NHKテキスト)、月曜夜に4回完結の番組で本編は3月放映済。寺田寅彦(天災と日本人)、柳田国男(先祖の話)、セネカ(生の短さについて)、池田晶子(14歳からの哲学)の言葉から、生を脅かす人生の大問題にどう立ち向かうかを考えさせられる。喪失としての『死』をどう...
(「100分de名著」NHKテキスト)、月曜夜に4回完結の番組で本編は3月放映済。寺田寅彦(天災と日本人)、柳田国男(先祖の話)、セネカ(生の短さについて)、池田晶子(14歳からの哲学)の言葉から、生を脅かす人生の大問題にどう立ち向かうかを考えさせられる。喪失としての『死』をどう受け入れそこからどう再生していくかを、宗教や信仰で無く人間的な生き方として解説してくれたのが嬉しい。長く生きるのは幾たびかの隣人の死を経験することだが、漠然とした悲しみや不安でなく『魂』に対する悠然とした考え方が大事だと思った。
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寺田寅彦の章にある、近年になればなるほど被害が大きくなるというのは、印象論でしかないと思う。統計的には現代の方が死者数や被害者数は少ないのでは。著者が言いたいことはわかるが。 100分de名著 災害を考える - 寺田寅彦「天災と日本人」:自然と向き合うのではなく自然とつながる...
寺田寅彦の章にある、近年になればなるほど被害が大きくなるというのは、印象論でしかないと思う。統計的には現代の方が死者数や被害者数は少ないのでは。著者が言いたいことはわかるが。 100分de名著 災害を考える - 寺田寅彦「天災と日本人」:自然と向き合うのではなく自然とつながる感覚を取り戻していく - 10年前を昨日と同じような感覚で捉える必要がある - 色々な不幸せを主観して苦しんでいる間はなかなか泣けないが、不幸な自分を客観し憐れむ態度が取れるようになって初めて泣くことが許される - 柳田国男「先祖の話」:「先祖」とは常に生者と交わり、より深く生者の心に寄り添い続ける生きている死者 - 「先祖」という言葉が生きていた時代には顕幽ニ界ー生者と死者のは近しく深い交わりがあった。その象徴が折々の祭事 - 私たちに必要なのは内なる世界で経験されていることを、ゆっくりと想い出す時間 - セネカ「生の短さについて」:先延ばしはいまという時間を奪い去ること - 不精な多忙とは自己に目を向けることを疎かにし、その事実から逃れるための忙しさに他ならない - 人生最後の日が必ずしも私たちが望んでいるような形で訪れるとは限らない - 現在という時から離れ、過去という悠久にして永遠の時とつながる。それこそが読書の本質 - 英知(哲学)のために時間を使う人だけが間暇の人であり、(真に)生きている人 - 池田晶子「14歳からの哲学」:「考える」とは自己に深く入っていくと同時に限りなく他者に開かれていく営み - 「自由」とは自らに由ることであり、自分と深くつながること - 人が信じるのは考えていないからだ。きちんと考えることをしていないから無理に信じる、盲信することになる - 頭でわかろうとするのではなく精神によって考えなければ、憎しみや苦しみを克服できない
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「100分de災害を考える」若松英輔著、NHK出版、2021.03.01 103p ¥576 C9490 (2021.04.02読了)(2021.02.26購入) 若松英輔さんは、『100分で名著』シリーズにたびたび登場しています。今回で7回目です。 今回は、4冊の本を紹介してい...
「100分de災害を考える」若松英輔著、NHK出版、2021.03.01 103p ¥576 C9490 (2021.04.02読了)(2021.02.26購入) 若松英輔さんは、『100分で名著』シリーズにたびたび登場しています。今回で7回目です。 今回は、4冊の本を紹介しています。池田晶子さんの本は既読です。寺田寅彦さんの本と柳田国男さんの本は、このテキストを読む前に読みました。セネカの本は読んでいません。 お仲間のマルクス・アウレーリウスの本で代用しましょう。 柳田国男さんの『先祖の話』は、興味深く読めました。日本人は、死者についてどのように考えていたのかの手掛かりが調べられています。仏教依然の考え方が結構残っていることがわかりました。 【目次】 【はじめに】危機の時代を生きるために 第1回 寺田寅彦『天災と日本人』 -「自然」とのつながり 第2回 柳田国男『先祖の話』 -「死者」とのつながり 第3回 セネカ『生の短さについて』 -「時」とのつながり 第4回 池田晶子『14歳からの哲学』 -「自己」とのつながり ☆関連図書(既読) 「災害と人間」寺田寅彦著、仮説社、2015.12.21 「全文読破柳田国男の先祖の話」石井正己著、三弥井書店、2015.12.01 「自省録」マルクス・アウレーリウス著・神谷美恵子訳、岩波文庫、1956.10.25 「14歳からの哲学」池田晶子著、トランスビュー、2003.03.20 「内村鑑三『代表的日本人』」若松英輔著、NHK出版、2016.01.01 「石牟礼道子『苦海浄土』」若松英輔著、NHK出版、2016.09.01 「神谷美恵子『生きがいについて』」若松英輔著、NHK出版、2018.05.01 「for ティーンズ」ヤマザキマリ・瀬名秀明・若松英輔・木ノ下裕一著、NHK出版、2018.08.01 「特別授業『自分の感受性くらい』」若松英輔著、NHK出版、2018.12.30 「西田幾多郎『善の研究』」若松英輔著、NHK出版、2019.10.01 (2021年4月2日・記) (アマゾンより) 災禍に向き合い、乗り越えるために 大震災、台風、豪雨、そして感染症――。災害が相次ぐこの国で、私たちに求められている知恵とはなんだろうか。寺田寅彦『天災と日本人』、柳田国男『先祖の話』、セネカ『生の短さについて』、池田晶子『14歳からの哲学』の4冊から、自然・死者・時間・自分との「つながり」を考える。
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第3回「セネカ『生の短さについて』——「時」とのつながり」(56-79頁)のみ読了。 100分de名著のテキストを読むのは初めて。読みやすくわかりやすい。しかし第三者による読みであることには違いないので、やっぱり該当の書を一読して講師の読みともある程度距離を取れるようにしてから読...
第3回「セネカ『生の短さについて』——「時」とのつながり」(56-79頁)のみ読了。 100分de名著のテキストを読むのは初めて。読みやすくわかりやすい。しかし第三者による読みであることには違いないので、やっぱり該当の書を一読して講師の読みともある程度距離を取れるようにしてから読むものかと思う。 冒頭「1日で読み切ることのできない本を買うという行為のなかにすら、無条件に明日を信じている」(56)という一節は非常に刺さってくる。 「セネカが自分のなかの矛盾、あるいは至らなさと向き合い、葛藤するなかで絞るように刻んだもの」(58)という一節はどれほどの信憑性があるのかはわからないけれど、もしもそうであるとするならばかなり楽に読める文章になる気がする。これほど痛烈で強烈な文章を書いた本人もまた自身の言葉によって自戒し続けていると思うと、自分などは決してよく生きられないのだと絶望するばかりでなくなる。自分にもできるかもしれないと思えてくる。 「何かに自分を駆り立てているときは、自分自身と深く向き合わずに済」む。(67) 今の自分の状況を完全に言い当てられているような一文。 「哲学を実践する「閑暇」を学校とは別な場所で見出して行かなくてはならない」(68)とあったが、これを目指したのが「ゆとり教育」と揶揄された時代の学校教育だったのかもしれず、今年度(2020年度)から始まった新たな教育課程なのかもしれないが、一体どれほど実現できているのかは疑問。将来学校に関わることがあれば、生徒と「哲学を実践する『閑暇』」を共有したいけど、それができるような教科を思い浮かべることができない。 「計測可能な「時間」と、目には見えない「時」の重みの違い」(72)、これも非常に刺さる一文。大学にいる時間は人より長い。パソコンを立ち上げて机に向かっている時間も長い。そんな私に向かって友人や教職員は「すごく勉強してるね」と声をかけてくれることがあるが、そう言ってもらった時に自分は全然勉強してないと苛まれる状況を端的に示しているのがセネカの「彼は長く生きたのではなく、長くいただけのことなのだ。」(大谷訳、29頁)という一節。パソコンを立ち上げて机に向かって「いる」時間のうち、実際に「勉強している」時間はいかほどだろうか....少しでもその差を小さくしたい。
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今月紹介されていた4冊の書籍はいずれも素晴らしい本でした。 第4回目の池田晶子さんの「14歳からの哲学」は自分には大切な本になりそうです。
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4つの本から 時間軸 という観点で共通項があると感じました。東日本大震災が1000年に一度と言えども 地球規模で見れば一瞬の時間にしか過ぎません。その圧倒的な事象の前に人の命は短く、儚くも見えますが、悲観するものではないと感じました。未来は「今」の積み重ねであること、その今が恐ら...
4つの本から 時間軸 という観点で共通項があると感じました。東日本大震災が1000年に一度と言えども 地球規模で見れば一瞬の時間にしか過ぎません。その圧倒的な事象の前に人の命は短く、儚くも見えますが、悲観するものではないと感じました。未来は「今」の積み重ねであること、その今が恐らく 「生きているもの」だけではないのでは?という考え方に深く感銘を受けました。
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死者は遠くにゆかない。 いなくなったりしない。 「生きている死者」として、そばに居て語りかけてくれる。 一緒に生きていてよいのだ。 その言葉に救われる。 橋爪大三郎さんの『死の講義』でもほぼ同じことが語られているが、あれはあくまで「講義」なので、頭には入るけど心には響かなかった。...
死者は遠くにゆかない。 いなくなったりしない。 「生きている死者」として、そばに居て語りかけてくれる。 一緒に生きていてよいのだ。 その言葉に救われる。 橋爪大三郎さんの『死の講義』でもほぼ同じことが語られているが、あれはあくまで「講義」なので、頭には入るけど心には響かなかった。 若松先生の言葉は、わたしにとってはグリーフケアだ。 いつも、喪失のかなしみに寄り添ってくれる。 かなしみが消えていないことを教えてくれる。
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NHK・Eテレの人気番組「100分de名著」の3月のテキストである。 今まで、この番組は、ブルデュー『ディスタンクシオン』、『100分deメディア論』、ハンナ・アーレント『全体主義の起原』などを視聴して、ともすれば狭い範囲に偏りがちな読書の幅を広げるのに大いに役立ってきた。 だが...
NHK・Eテレの人気番組「100分de名著」の3月のテキストである。 今まで、この番組は、ブルデュー『ディスタンクシオン』、『100分deメディア論』、ハンナ・アーレント『全体主義の起原』などを視聴して、ともすれば狭い範囲に偏りがちな読書の幅を広げるのに大いに役立ってきた。 だが、今回は、100分で、寺田寅彦「天災と日本人」、柳田国男「先祖の話」、セネカ「生の短さについて」、池田晶子「14歳からの哲学」の四冊、四人を取り上げるということで、いつになく「うすさ」が気になった。 第一回の寺田寅彦の放送を観て、面白そうだと思って購入したのだが、柳田の「先祖の話」には全く興味が持てず、全体としても「心」の面に終始してしまっているのは残念だった。 このテーマを取り上げたのなら、過去の災害と防災の現状・原発立地の問題や、避難生活の質の問題、被災者支援の現状の問題などと問題は目白押しなのに、「心」の問題だけを語って事足れりとされたのでは、とてもじゃないが納得できない。 いつもならたくさんつけるマーカーも、今回はとうとうつけずじまいだった。 NHKスペシャル「徹底検証“除染マネー”」や、ETV特集「原発事故“最悪のシナリオ”~そのとき誰が命を懸けるのか~」などのNHKのドキュメンタリーの方がよほど中身が濃い。
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