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よなかのれいじにハーレムを!!(5) の商品レビュー

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2021/03/03

こうして終わってみると本作って2つの軸を中心に物語を展開していたのだなと思う 他人を受け入れず平穏無事な人生を送ろうと思っていた零時が他人を受け入れハーレムを築くまでの物語 誰にも見られず誰にも話しかけられなかったレイが幸せを手にし人に触れられるまでの物語 そしてこの最終巻ではそ...

こうして終わってみると本作って2つの軸を中心に物語を展開していたのだなと思う 他人を受け入れず平穏無事な人生を送ろうと思っていた零時が他人を受け入れハーレムを築くまでの物語 誰にも見られず誰にも話しかけられなかったレイが幸せを手にし人に触れられるまでの物語 そしてこの最終巻ではその2つの軸が綺麗に終わりを迎えているね 内容はアリスとの後日談に始まり、前巻ラストで仄めかしていたヒメルダの両親訪問から そもそもヒメルダの関係が勘違いを含んだ形で始まったことや4巻で行われた零時による勘違いを誘発する言動を踏まえるとそりゃ起こってしまうだろう事態が起こってしまうのだろうと予想するには充分な展開 更にその裏では二図室の面々が遂に零時への恋心について言及するなど一気にクライマックスの様相 ただ、零時はその危うい状況を特に理解していないというのは面白いね。ヒメルダの両親訪問についても母の愛読者なのかと勘違いしているし 零時は事態を勘違いしているから二図室で起こっている異変も関知しない。ヒメルダの想いや事態の深刻さも理解していない ちょっと間が抜けているように見えるけれど、一方で緊張感ない姿はヒメルダとの自然な遣り取りを十二分に映してくれるんだよね それはきっとヒメルダの両親にとって零時が信用に足る人間であると理解できるもの そうした言動はヒメルダに関する事態をより言い逃れしようがないものにしてしまった。その上で30話から始まるのは二図室の少女達に零時が蒔いてしまった火種の始末 類焼し延焼した現状では美法が言うように動機など問題とはならず、どう責任を取るかという点だけが問題となる。零時に求められるのはたった一つの決断だけ 以前は他人を受け入れようとしなかった零時が少しずつ変わり今では二図室での時間を楽しめるようになった。そうして親しくしている5人の少女の内から誰か一人だけ選ぶなんて今の零時には不可能な話 優柔不断でどん詰まりの状態。この事態に対してヒメルダがとんでもない解決策を出したね!?いや、まあよく判らない国の出身と聞いた時からなんとなく予感は有ったけども! 最終話はまさかの後日談ですか。時間軸が飛びすぎてハーレム状態と化した後のヒロインたちの遣り取りが見られないのは残念だったけど、孫世代を見れただけでも充分か。こういう展開は『まほらば』を思い出させるね というか、ハーレムの中に加奈やアリスも加わったのが驚き。アリスはギリギリ理解できるとして、加奈なんて第二話くらいしかまともに関わっていないと思うのだけど?その後はストーカー化してたし。 もしかして、ストーカー趣味からアリスと知り合って、そこから零時と復縁したんだろうか……? その辺りの話も気になりますよ? 零時がハーレムを築いたことで見えたり話せたりする人が増えたレイの環境。それが最後には…… 壮大な背景を持って物語に幾つもの波乱を呼び込んだ少女が最終的にひっそりと幸福を手に入れた様子は感慨深いものがあるね

Posted byブクログ