ヴィクトリア朝 病が変えた美と歴史 の商品レビュー
歴史の記録なんでかなりトンデモな記述もあるんだけど。この国の政治屋って、女体に関してはこの本に書かれてる内容を鵜呑みにしそう。
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19世紀に猛威を振るった肺結核。 この疾病と、美と歴史、という面白い組み合わせの本。 口絵も豊富で面白い。 肺病に犯された女性たちは、青白く、ほっそりした体に、透明感のある、魅力的な人として描かれる。 (肺病患者のイメージは、鬼滅の刃無限列車編で登場する、炭治郎の夢の中に入り込...
19世紀に猛威を振るった肺結核。 この疾病と、美と歴史、という面白い組み合わせの本。 口絵も豊富で面白い。 肺病に犯された女性たちは、青白く、ほっそりした体に、透明感のある、魅力的な人として描かれる。 (肺病患者のイメージは、鬼滅の刃無限列車編で登場する、炭治郎の夢の中に入り込んだ少年そのものである) 独特の美意識は、淑女らしく、という呪いをかけた。 動きを制限し、細いウエストを強調するためのコルセット、そして薄すぎる衣服。 医師たちの主張の一部は確かに正しい。 病気っぽく見せる、が本当の病気になるということ、オシャレをしすぎることが病を呼ぶこと。 もちろん、そこにはさまざまな要因があり、おしゃれをしたから病気になったわけではない。 当時の文献などをみていると、女性に寄せる美しさや性格は変わっていないように思える。 また、階級によって異なる病のイメージも。 ここから何を読み取るか、それは、これからのあり方、そして未来を良くするために何ができるかということだ。 同じように感染症が跋扈する今、本書から学ぶべきことはいくつもあるはずだ。
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