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神保町「ガロ編集室」界隈 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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2021/11/18

ガロ全盛期の編集者により、当時の作家陣や関係者の熱気あふれる状況が描かれています。巻末のつげ義春氏のご子息との対談は、人となりがリアルに伝わってきて興味深いものがありました。ちくま文庫にはガロ関係が比較的多いような気がしますが、復刊もして欲しいところです。

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2021/04/11

つげ義春を伝説にした、ある意味功労者の証言、ある意味全共闘臭い爺の回想録。 つげの私的世界に、運動の臭いをつけたという意味で、功罪。 いろいろな意味で興味深いという感じ。 青林堂で「ガロ」、北冬書房で「夜行」、「幻燈」。 (別名は権藤晋) 内容 1960年代末、マンガ、映画、演...

つげ義春を伝説にした、ある意味功労者の証言、ある意味全共闘臭い爺の回想録。 つげの私的世界に、運動の臭いをつけたという意味で、功罪。 いろいろな意味で興味深いという感じ。 青林堂で「ガロ」、北冬書房で「夜行」、「幻燈」。 (別名は権藤晋) 内容 1960年代末、マンガ、映画、演劇、アート、さまざまな表現分野で変革の波が起きていた。その中心にあった、白土三平「カムイ伝」連載の『月刊漫画ガロ』編集部に本書著者は転職する。そして、長井勝一編集長のもと、つげ義春「ねじ式」、滝田ゆう「寺島町奇譚」誕生の瞬間、林静一、佐々木マキらのデビューの場に立ち会う。その後、北冬書房を設立し今も活動は続く。巻末対談、つげ正助。 目次 第1章 『ガロ』創刊のころ ・神保町界隈 ・『ガロ』創刊のころ 第2章 『ガロ』の人たち ・『ガロ』編集室 ・池上遼一とつげ義春 ・佐々木マキの反逆 ・滝田ゆうと国立の喫茶店にて ・林静一の叙情性 ・異能の人たち ・「つげ義春以後」の表現者たち 第3章 美術、映画、本… ・現代美術の人たちと ・映画と演劇と本と 第4章 回想と追憶の人々 ・水木しげるサンを偲ぶ ・辰巳ヨシヒロ追憶 ・鈴木清順監督の思い出 ・渡辺一衛さんを悼む ・うらたじゅんさんを偲ぶ ・梶井純を偲ぶ 終章 長井勝一さんとつげ義春さん ・長井さんとの五年余り ・『夜行』創刊のいきさつ ・つげ義春作品の内と外 ・つげ義春の「創作術」について 巻末対談 つげ正助と語る「つげ義春」

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2021/04/04

伝説の漫画雑誌「ガロ」、そして、ガロを巡る人々と、神保町界隈の50年、60年を語るもので、実に面白かった。 わたしは、東京事務所が神保町にあるので、もう、ここで取り上げられる場所がどれも具体的に浮かび上がってきて。 そして、なぜか、昔から、わたしは、この1960年代にノスタルジー...

伝説の漫画雑誌「ガロ」、そして、ガロを巡る人々と、神保町界隈の50年、60年を語るもので、実に面白かった。 わたしは、東京事務所が神保町にあるので、もう、ここで取り上げられる場所がどれも具体的に浮かび上がってきて。 そして、なぜか、昔から、わたしは、この1960年代にノスタルジーを感じるのです、生まれ年は1969年だというのに。白土三平、水木しげる、つげ義春をはじめ、ガロの漫画家たちや、その周辺の思想家、批評家に惹かれるのです。大学生のときに、かつてとはずいぶん変わっていたであろうガロを買って読んでましたが、合わせて、つげ義春、水木しげるの貸本時代の漫画を買い集めては、貪るように読んだ。 今、漫画はほぼ読まなくなりましたが、若いときのことを思い出させてくれました。

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2021/03/03

60年代末、青林堂に入社し「ガロ」初期の編集に携わり、その後、北冬書房を立ち上げ「夜行」「幻燈」などを発行した著者の回想エッセイ。 基本、老人のノスタルジーだし、個人的に嫌悪しているあの全共闘世代特有の鼻につく雰囲気が充満しているが、つげ義春、林静一、滝田ゆうなどのエピソードは興...

60年代末、青林堂に入社し「ガロ」初期の編集に携わり、その後、北冬書房を立ち上げ「夜行」「幻燈」などを発行した著者の回想エッセイ。 基本、老人のノスタルジーだし、個人的に嫌悪しているあの全共闘世代特有の鼻につく雰囲気が充満しているが、つげ義春、林静一、滝田ゆうなどのエピソードは興味深いし、当時の雰囲気を知るには良い一冊。 手塚能理子との対談があれば読んでみたい。

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