ふつうに生きるって何? の商品レビュー
「公」「共」「私」の新しい関係を提案し続けける財政学者、井手英策。「経済の時代の終焉」からずっと気になる論者でしたが、最新刊は、こどもたちに向けた本です。毎日小学生新聞の2018年4月から2020年3月までの連載をまとめたもの、ということでコロナ禍の小学生ライフには触れていません...
「公」「共」「私」の新しい関係を提案し続けける財政学者、井手英策。「経済の時代の終焉」からずっと気になる論者でしたが、最新刊は、こどもたちに向けた本です。毎日小学生新聞の2018年4月から2020年3月までの連載をまとめたもの、ということでコロナ禍の小学生ライフには触れていませんが、アンダーコロナでの「ふつうに生きる」という視点も知りたかった。って、自分で考えなくちゃいけないんですけど…ずっと彼が語って来たことを、こども向けにわかりやすく落とし込んだ良書です。主人公の倫太郎が、あまりにいい子なのでこども的にはどうなの?とも思いますが、あとがきに書かれているように、著者が「なりたかった子ども」ということで、そこはしょうがないか、です。そのあとがきで語られる、勉強ばかりしてきて、そして大学の先生になるという「なりたい大人」になって、しかし事故で生死の境目をさまよった時、こども時代の思い出がすっからかんで病院のベッドで布団を被って涙を流した、というカミングアウトから本書に至る想いに納得してしまいます。ただ「将来」より「いま」、それって難しいテーマですよね。しかし、いつもこの著者は個人的体験が学術的主張に繋がっています。まだ夏休み、この本に触れる子どもが増えますように。
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すごく良い本だった。理由は分からないけど何度も泣きそうになった。公園のおばさんへの視線とか,すごく優しくて好きだった。 小学生娘に薦めてみたけど,あんまりピンとこないみたいだった。いろいろ経験して考えられるようになる話なのかな。
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