ふたごわずらい(2) の商品レビュー
第1巻を読み想像していた方向とはかなり違う方向に話が進んだ…… そう思ってしまうほどにこの第2巻ではドロドロしかけた双子の関係を修繕しようと各人物が尽力し、その努力が実っている というか、何を考えているか全く見えずアコを沼底に引きずり込もうとしているかのように見えた麻紀がまさかあ...
第1巻を読み想像していた方向とはかなり違う方向に話が進んだ…… そう思ってしまうほどにこの第2巻ではドロドロしかけた双子の関係を修繕しようと各人物が尽力し、その努力が実っている というか、何を考えているか全く見えずアコを沼底に引きずり込もうとしているかのように見えた麻紀がまさかあんな事を考えているとは全く予想していなかったよ…… 結局、この物語はアコとこまちという相違点を生みつつ有る双子の在り様はどのような物であるべきかと問いかける物語だったのだろうな 双子だけで成立する閉じた世界であるべきか、別の誰かを好きになる開かれた世界であるべきか その状況に対して外と内を兼用する立場にいる雪が良い働きをしたね 雪は双子の幼馴染としていつも一緒に居たから『3人』になった。けれど、『2人』は閉じた世界に居た 「2人と姉妹になりたかった…」という雪の嘆きはこまちにとって想定外のものだったのだろうね。 誰よりも双子に近くて『3人』であり、同時に『2人』に焦がれていた雪だから世界を閉じようとするこまちに言葉が届く 麻紀との距離が縮まっても苦しさが取れず、むしろ麻紀に舵を握られてしまうアコ。それはきっと採る方法が間違っていたから そういった意味ではアコに惑わされているように見えた麻紀は最後まで教師として『正しく』在ろうとしていたという事か 友人や教師に迷惑をかけて、多大な回り道を幾つもして… そしてようやく向き合ったアコとこまち。双子だから一緒とか、好きだから2人だけとかではなく、これからも好きで居続ける為に敢えて不確定の未来を選択したアコとこまち それはどちらも自分の望んだ未来から少し譲るものであったのだろうけど、その結果再び『3人』に戻れたのは良かったな どろどろしたものが有りつつも気持ちよく終わった教師陣 波乱を巻き起こしながらも収まるところに収まった3人 ……まあ、こまちがさらっと危うい恋心を保ったままである点は少し不安材料だったりするけども、何だかんだ良い結末を迎えたんじゃなかろうか
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