まねき通り十二景 の商品レビュー
駄菓子屋を営む徳兵衛は子どもが寄り付かないほどの偏屈者。その他、亭主の色里通いを見守る豆腐屋女将、祭とあらば商売そっちのけの鰻屋など、深川ではの粋な面々が織りなす短編集。
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「初天神」は、以前読んだ事のあるような・・・と、思いながら、読み進んだ。 冬木町の商店街の住人達の1年間のお話である。 子供好きなのに 偏屈の老主人の営む駄菓子屋から話が、始まる。 どの話も、家族・夫婦・親子・ご近所の関係が、描かれており、「もみじ時雨」も、子どもが、町内に増えることを願っている所など、今の時世にも通じる。 又、店の名前の付け方も面白い。 履物屋に「むかでや」なんて、・・・ 時代小説で、この6話の「鬼灯」でも掲載されている浅草寺のほおずき市。 四万六千日のお詣りしたのと同じ功徳を得る事が出来ると、知って、一度は、お参りしたいと、常々思っているのだが、・・・・今 コロナ禍では、なかなか出来ないでいる。 人情・家族愛・恋愛・人付き合い等、そして、旧の暦の習わし等も ぎゅっと、詰め込まれた本である。 「餅搗き」で、勢ぞろいで、12月の最後が、締めくくられている。 番外編は、最初の初天神に、結びつく仕掛けになっていた。
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