教員の職場適応と職能形成 の商品レビュー

川上泰彦(著者)

2021/04/24

教員の職場適応と職能形成について最新の知見、パネルデータ分析、アメリカの教育研究などを交えながら論じている。パネルデータ分析のところは難しかったが、主体的かつ役割に対する未来志向、変革志向の行動であるプロアクティブ行動に有意な期待が持てることなどが論じられていた。今は教員の長時間労働やメンタルヘルスが大きな課題となっており、また新しく教員になる人は目標となる先輩教員の層が薄いことや、相談できる同僚がいるかどうかが大きなポイントになっていることが指摘されていた。意外だったのは、アメリカの教育研究の比較の中で語られていた、先生に対して批判的な人の方が教員になりやすいという点だろうか。新しい知見となった。