生徒が主人公になる高校英語の授業 の商品レビュー
生徒との関わりが見える教育実践本 生徒との授業内外でのやりとりやその教育的支援が詳細に書かれていて、理論よりの本を好む私にとっては新しい刺激の連続だった。驚かされるのが、Can-do リスト作成が義務付けになる前よりも学校独自で Can-do リストのようなコンピテンシーベース...
生徒との関わりが見える教育実践本 生徒との授業内外でのやりとりやその教育的支援が詳細に書かれていて、理論よりの本を好む私にとっては新しい刺激の連続だった。驚かされるのが、Can-do リスト作成が義務付けになる前よりも学校独自で Can-do リストのようなコンピテンシーベースの到達目標 (Sonobe Assessment Grid) を作成し、同僚に共有していた点である。文科の「各中・高等学校の外国語教育における「CAN-DOリスト」の形での学習到達目標設定のための手引き」が出たのが2013年であるが、園部高校はその6年ほど前2007年から同様の実践を行っていたようである。上から言われて作成したのではなく、生徒の教育活動のために草の根から生まれたものであり、園部高校の先生方の同僚性の高さと意識の高さに唸ってしまった。上から行うように言われて初めて実践するという状況では、目の前の生徒のために十分な教育環境を提供できていないことになるかもしれないと思ってしまった。 今回、この本を購入したのは校務の出張で、共著者の西岡加名恵氏の講演を拝聴して、感銘を受けたことが理由である。テーマはパフォーマンス評価で、内容としては単元末に据えるパフォーマンス課題を設定し、その達成に向けてバックワードデザインで教育活動をデザインするという趣旨のものである。私自身パフォーマンス課題は英語教育でいう "task" と類似する点が多く感じるところがあり、大変興味深い発表であった。
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