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妖怪少年の日々 の商品レビュー

4.6

6件のお客様レビュー

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2024/01/08

アラマタさんの自伝ですよ。そんなの面白いに決まってるじゃないですか!  幼少期からの思い出を語りつつ、縦横無尽に話が広がる横道に逸れる。あらゆるものに関心を寄せ、あらゆる知識を貪り得る。正に博覧強記。こうなりたいと憧れるのです。

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2022/03/13

アマノジャクの荒俣氏らしい、子ども時代から破天荒でパワフルな様子と目的に向かってまっしぐらなところなど、笑わずにおれないエピソード満載。 平井呈一先生への深い思いに、両氏の人柄が偲ばれる。 分量は多いが 怪奇に関するあらゆることへあちらこちらと案内され、最初から最後まで楽しく読ん...

アマノジャクの荒俣氏らしい、子ども時代から破天荒でパワフルな様子と目的に向かってまっしぐらなところなど、笑わずにおれないエピソード満載。 平井呈一先生への深い思いに、両氏の人柄が偲ばれる。 分量は多いが 怪奇に関するあらゆることへあちらこちらと案内され、最初から最後まで楽しく読んだ。

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2021/08/19

この方はどのような成分で出来ているのか。鉄道好きの方が鉄分で出来ているように、養分ならぬ妖分か。不思議な存在の荒俣宏、その人の自伝だ。 いかにして、博物学、妖怪、幻想文学など多岐にわたるジャンルに興味をもち、今まで生きてきたか。 好奇心旺盛なのはもちろんだが、色々...

この方はどのような成分で出来ているのか。鉄道好きの方が鉄分で出来ているように、養分ならぬ妖分か。不思議な存在の荒俣宏、その人の自伝だ。 いかにして、博物学、妖怪、幻想文学など多岐にわたるジャンルに興味をもち、今まで生きてきたか。 好奇心旺盛なのはもちろんだが、色々なジャンルの師匠がいたのは荒俣宏を作り上げた1つの要因だ。中学入学から「師匠探し」をしていたというからすごいものだ。昔の本には今では考えられないが著者の住所が載っていたので「ファンレター作戦」を取ったと述べている。 もうこんな人は登場しないだろうなあ。唯一無二の存在なので興味深く読んだ。

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2021/07/23

荒俣宏の自伝。2段組で450頁超というボリュームに驚く。自伝で何をそこまで書くことがと思って読み始めると、南方熊楠ばりの脱線ぶりで序盤の幼少期の部分はまだ自伝の体をなしてはいるが、後半はとりとめのない回想から広がっていく薀蓄と当時並行して取り掛かっていた師である平井呈一年譜作成の...

荒俣宏の自伝。2段組で450頁超というボリュームに驚く。自伝で何をそこまで書くことがと思って読み始めると、南方熊楠ばりの脱線ぶりで序盤の幼少期の部分はまだ自伝の体をなしてはいるが、後半はとりとめのない回想から広がっていく薀蓄と当時並行して取り掛かっていた師である平井呈一年譜作成の取材ノートとなる。何せ最初の結婚相手である杉浦日向子に関しては松田哲夫の紹介がらみで1行に満たない記載があるだけだし、2番目の結婚相手の記載もほぼない。平凡社で寝起きし8年かけて作り上げた「世界大博物図鑑」や古書収集についての具体的な苦労話的なものもない。 そういう訳で一般的な自伝を期待すると残念な思いをすることになるが、70を過ぎ、蔵書も処分した上で自分の人生の総括としての書としてはすこぶる面白い。ある意味、自身の仕事の集大成とでもいえる内容。 一気呵成に読了したが、できれば中学生の頃に読みたかった。であれば、その後の人生も少しは違ったものになったと思う。

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2021/03/18

ぼくは一時期荒俣宏にはまっていて、『世界大博物図鑑』数巻まで買ったことがある(今は売ってしまったが)。なにしろ、当時は平凡社に泊まり込んで何年もその仕事をしていたらしい(結婚は二度しているはず)。だから、ちょっと不思議な人だと思っていた。その人の伝記がでたのでぼくは文句なく買った...

ぼくは一時期荒俣宏にはまっていて、『世界大博物図鑑』数巻まで買ったことがある(今は売ってしまったが)。なにしろ、当時は平凡社に泊まり込んで何年もその仕事をしていたらしい(結婚は二度しているはず)。だから、ちょっと不思議な人だと思っていた。その人の伝記がでたのでぼくは文句なく買ったが、すこしめくってみて、伝記にしてはなにか異質なものを感じた。ふつうなら、自分のことがどんどん出てくるのに、この本は最初から不思議な話ばかりがでてくるのである。思わず、読むのをやめようかと思ったが、この書き方の中にこそ荒俣宏がいかにして『世界大博物図鑑』をつくったかということがわかるのである。その荒俣さんは最後の到達点として、自分のコレクションを角川武蔵野ミュージアムに結実させた。ここへいけば荒俣さんが生涯に考え、体験した奇怪なものどもがすべて見ることができるというわけだ。  荒俣さんは生涯多くの師をもとめた人だ。その最大の師は平井呈一だろう。平井は中学校の先生をしながら、ひたすら自分の好きな本の翻訳をした。この人の名は紀田順一郎さんの本でも出てきた。ラフカディオハーンの翻訳もしたが、それはおそらく東大の教授陣にひっさらわれてしまった(だれかはわかる)。そういう意味では在野の悲哀を充分味わった人である。だから、荒俣はこの人の書いたものの文献目録をつくろうとした。紀田順一郎も荒俣に大きな影響を与えた人である。この人もまた在野の人である。わたしも好きな作家の一人である。あと、水木しげるさんにも荒俣は師事し、いっしょにいろんなところへ行っている。人が好きになるのか、荒俣が好きになるのか。どちらにしても、多くの人の愛を受けてそだってきたのが荒俣宏である(小さい頃の思いでは同年代のぼくとだぶり、多く共鳴するところがあった)。

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2021/02/10

私はこの著者が大好きです。40も半ばを過ぎて気持ち悪いかもしれませんが、10代で出会った帝都物語、帝都大戦、20代で出会った風水先生。 自分のターニングポイントには必ず荒俣宏さんがいました。 その変わり者の先生の自叙伝は自分にとってかけがえのないものでした。ありがとうございました...

私はこの著者が大好きです。40も半ばを過ぎて気持ち悪いかもしれませんが、10代で出会った帝都物語、帝都大戦、20代で出会った風水先生。 自分のターニングポイントには必ず荒俣宏さんがいました。 その変わり者の先生の自叙伝は自分にとってかけがえのないものでした。ありがとうございました。

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