もろびとの空 の商品レビュー
三木城合戦を様々な立場から描いていて、とても面白かった。 援軍のない籠城ほど辛いものはない。 ヒロインが百姓なので、歴史的背景を知らなくても楽しめます。
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この籠城戦は読んでいて辛い。城や武士は普段は民の穏やかな生活を見守る立場だが、ひとたび戦になると荒らされないよう囲う役割。だが、民にとっては戦のいざこざは巻き込まれるだけのどうでもいいもの。始めたんやったらちゃんと終わらせろ、にガツンときた。 29冊目読了。
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信長から離反した別所家は徹底抗戦。 そこで秀吉は兵糧攻めを行う。 「三木の干殺し」 百姓の娘、“死に損ない”の武士、別所家の妻などを含め 名も無い人々を描く。 第八章「命、散りゆけど」 どの命も決して軽く扱われてはいけない。 幼くして散った命。 読んでいて切なくて涙。
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まさに壮絶で凄惨な戦い。兵糧攻めによる三木城の干し殺しである。名もなき民、百姓。女や子供達が、最後には人肉までも食らい尽くす。 愚かな大名のつまらない誇りや嫉妬により、数多くの人の生命が失われてしまう。 この教訓は、現代の施政者達にも通じるものであろう。
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2021.8.21完了 期待を裏切らない三木城の話。凄惨さは残るが三木城といえばこの話と言うぐらい定番なので違和感なし。どのような表現で読ませるかと思ったが至って普通?だった。おもしろくない訳ではなく、すらすら読める。
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三木城が信長側から離反し秀吉に攻略されるまでを三木側から書いた歴史小説。愚鈍な城主側近により、民衆が翻弄されて屍を積み上げていく様、籠城中の困窮ぶり、合戦の様子等、非常に分かりやすい平易な文章を使いながら臨場感溢れたものに仕上げている。登場人物のキャラ設定も深掘りされていて、個性...
三木城が信長側から離反し秀吉に攻略されるまでを三木側から書いた歴史小説。愚鈍な城主側近により、民衆が翻弄されて屍を積み上げていく様、籠城中の困窮ぶり、合戦の様子等、非常に分かりやすい平易な文章を使いながら臨場感溢れたものに仕上げている。登場人物のキャラ設定も深掘りされていて、個性がたっている。最初は、戦国時代の歴史小説としてはのんびりとした作風だったのだが一転、最後まで息をつかせない展開で物語としても面白い。最後のエンディングも良い。
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別所長治が治める三木の籠城における場内の面々を主に描く物語。 それぞれの立場、それぞれの思惑が読みやすく書かれている。 飢餓や凄惨な斬り合いの表現が強い物語になるかと思っていたが、その部分はマイルドな表現となっている。
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面白い。これなら、普段、時代小説を読まない意識高い系坊ちゃん嬢ちゃんも読み通せるだろう。読んで、SNS上に、ありきたりで最大公約数的な感想を書いて欲しいなぁ。 以下に帯のコピーを添付するね。 『米十俵のために握った薙刀で、家族を守ろうと、戦う覚悟を決める娘。 「死にぞこない...
面白い。これなら、普段、時代小説を読まない意識高い系坊ちゃん嬢ちゃんも読み通せるだろう。読んで、SNS上に、ありきたりで最大公約数的な感想を書いて欲しいなぁ。 以下に帯のコピーを添付するね。 『米十俵のために握った薙刀で、家族を守ろうと、戦う覚悟を決める娘。 「死にぞこない」と罵られ、次こそ死ぬんだと、敵兵を斬り続ける武士。 「女らしさ」の呪縛に悩みながら、女武者組の指揮を執る別所家の妻。 混迷と理不尽を生きる現代の「私たち」ときっと繋がる、440年前のもろびと-名もなき「私たち」-を描く。』
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別所家の三木城の攻防を描いた小説。 最近、人とは何なのかをよく考える。 戦国時代においては、武家や公家などの家柄。そのプライドが、意地が、時代の流れに乗るか否かを左右する。その選択が、自らだけでなく周囲も苦しめることがある。 せめて、自分に関わる人たちくらいは、笑顔にしてあげたい...
別所家の三木城の攻防を描いた小説。 最近、人とは何なのかをよく考える。 戦国時代においては、武家や公家などの家柄。そのプライドが、意地が、時代の流れに乗るか否かを左右する。その選択が、自らだけでなく周囲も苦しめることがある。 せめて、自分に関わる人たちくらいは、笑顔にしてあげたい。
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