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「顔」の進化 の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2021/02/21

献本で入手。人類学という理系なのに文系的な側面もあるジャンルの立場から書かれており、人の顔の歴史、さらには将来どう変わるかが見えてくる本 なお、表紙は人の顔が描かれている。帯がマスクになって口を隠すようデザインされている。 内容としては①顔の定義②(人を含む)動物の顔③人間の...

献本で入手。人類学という理系なのに文系的な側面もあるジャンルの立場から書かれており、人の顔の歴史、さらには将来どう変わるかが見えてくる本 なお、表紙は人の顔が描かれている。帯がマスクになって口を隠すようデザインされている。 内容としては①顔の定義②(人を含む)動物の顔③人間の顔④日本人の顔の順に進化や文化的な考察も踏まえ記述される(③の分量が1番多い) はじめに口ありき、動物の顔は2階建て三軒長屋、などイメージしやすい言葉で説明しており、専門家でなくともついていけるようになっている。さらに、顔の特徴で生活を推測できるようになる。なお、顔は食事のためのものという説明から始まり、最終的にやはり食事の話になり、筆者の問題意識がうかがえる。 専門の人には物足りないかもしれないが、一般人には十分。人の顔を見る目が変わるし、自分の顔のルーツもわかる良本

Posted byブクログ

2021/02/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

<目次> 序章   顔とは何か 第1章  動物の顔の進化 第2章  顔の人類学 第3章  ヒトの顔はなぜ違うのか 第4章  人の顔はどう進化したか 第5章  日本人の顔 <内容> 生物学、人類学的に見た人の成り立ちを、「顔」に特化して説明している。後半には、昔(1994年の「Newton」の記事から)の記事からぬき出しているが、この30年間で著者の予想通りに、顎が伸び、口が小さくなっている(歯並びが悪くなる)。考古学的な話も最後に載っていて、なかなか説得力が増している。

Posted byブクログ

2021/03/10

「日本顔学会」は知らなかったけど、その昔上野であった「大顔展」は記憶にあるなあ。確かに「顔のある動物」と「顔のない動物」がいる。 著者の師匠、香原志勢氏の著作からの引用がちょいちょいあるのだが、コレが面白い。「はじめに口ありき」「顔は見るもの見られるもの」の名言、動物の顔を建物...

「日本顔学会」は知らなかったけど、その昔上野であった「大顔展」は記憶にあるなあ。確かに「顔のある動物」と「顔のない動物」がいる。 著者の師匠、香原志勢氏の著作からの引用がちょいちょいあるのだが、コレが面白い。「はじめに口ありき」「顔は見るもの見られるもの」の名言、動物の顔を建物に見立てた「間取り」(一般的な陸上脊椎動物の顔は二階建てでヒトは四階建て)、人種ごとの顔の構造の構成図や寄木細工に見立てた模式図など、この本のことは忘れても(スミマセン)ずっと脳裏に残りそう。著者オリジナルとしては「イクメンのアファール猿人家族モデル」が張るかな。 著者は国立博物館やNHK特番で生体復元を監修したり、座間市の学校給食に鯵の干物素揚げを導入したりと、リアルに活躍されています。

Posted byブクログ