茶の湯 の商品レビュー
1977年に書かれた本が文庫版になった。 茶人たちにとっては「そういうものだから」といったようなことも掘り下げてみるという試みと理解した。にじり口は芝居小屋のねずみ木戸や胎内潜りがあるのでは。茶の廻し飲みは一体感の情勢のためと、利休の生きた下克上の時代にふさわしい儀礼であったこと...
1977年に書かれた本が文庫版になった。 茶人たちにとっては「そういうものだから」といったようなことも掘り下げてみるという試みと理解した。にじり口は芝居小屋のねずみ木戸や胎内潜りがあるのでは。茶の廻し飲みは一体感の情勢のためと、利休の生きた下克上の時代にふさわしい儀礼であったこと。茶会が五段まであったのが切り詰められた。茶立人が別にいたのが亭主が茶を立てるようになった。もともと片膝や安坐だったのが正座になった。摺り足なのは地に足がつくという考えから。風呂と茶。俳諧の影響で季節感が茶にも取り込まれたことなど。
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「わび茶の心とかたち」というタイトルとは内容が異なるような気がするが面白く拝読しました。 茶の湯は芸術とか宗教とかいういい方はしっくりくるのだが、民俗学というとピンとこなかったけどこの本を読み現在のコロナ禍の状況を鑑みるとまさに民俗学なんだなと強く思いました。 茶道は様々な方面か...
「わび茶の心とかたち」というタイトルとは内容が異なるような気がするが面白く拝読しました。 茶の湯は芸術とか宗教とかいういい方はしっくりくるのだが、民俗学というとピンとこなかったけどこの本を読み現在のコロナ禍の状況を鑑みるとまさに民俗学なんだなと強く思いました。 茶道は様々な方面からの切り口で楽しむことができるが現在の多くの愛好者が求めているのはお茶やお菓子を楽しんだり点お稽古に行って友人と楽しいひと時をすごしたりということであろう。その観点からするとまさに民俗学である。
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にじり口はなぜ狭いのか? 廻しのみはいつ始まったのか? 芸態から茶会の構造・空間・趣向まで下剋上を背景に発展した茶の湯を民俗・芸能の視点で捉える。
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