菅義偉 不都合な官邸会見録 の商品レビュー

望月衣塑子(著者),特別取材班(著者)

2023/06/18

菅義偉 不都合な官邸会見録。望月 衣塑子先生+特別取材班の著書。言うことをきかない服従しない人間に制裁を加えるなんてあってはならないこと。言うことをきかない服従しない人間に制裁を加える権力者は絶対に許さないという監視活動をするジャーナリストの存在は不可欠。説明責任を果たさない権力者は権力を持つ資格がない。上から目線で頭ごなしに偉そうに一方的に話すなんて最低なこと。不都合な質問に対し「答えない」「隠す」「論点をずらす」「平気でウソをつく」。自分だってそんなことをしているかもしれない。気をつけないと。

2021/09/12

2021年08月28日に清風堂書店で購入し、9月10日に読み始め、１2日に読み終える。

可もなく不可もなく。著者、編者による解説や意見がもの足りない感じ。こういうコンセプトで作った本なんだろうけど、もう少し踏み込んだ意見を書いてくれた方がよかったなと。

「菅氏に食い下がっていたのはいつも同じ記者で、会見に参加する記者全体が「言い逃れやウソを許さない」という雰囲気はなし。当時の官房長官会見はむしろ、メディアの分断を強く感じさせるものだった」（135頁）はマスメディアとそこで働く人たちの責任について考えさせられるところ。

「官房長官時代の菅氏の秘書官をつとめた警察官僚の中村格氏は2020年、警察庁ナンバー2の警察庁次長に昇進した。中村氏は警察庁刑事部長時代の2016年、ジャーナリストの伊藤詩織さんが、安倍首相と親密関係にあった元TBSワシントン支局長の男性に性的暴行を受けたとされる事件で、逮捕状の執行を直前でストップさせたと自ら認めている」（153-4頁）はあえてこの本で引用するまでもないけど、尋常じゃない。

「世界を襲ったコロナ禍は、それぞれの国のトップに立つ人物の本当の実力と資質を浮き彫りにした。安倍氏に続き菅首相も「コロナ退陣」となれば、日本人は強気政治リーダーの不在を嘆かなければならないだろう。その可能性は日増しに高まっている」（173-4頁）というか、現実になったなと。