PMI-ACP試験パーフェクトマスター の商品レビュー
久しぶりのブログ投稿。そして現在の担当授業に関係の深い内容の本である。体裁としては資格試験の対策本であるが、国際規格の最新動向を考え方のレベルから解説している貴重な本である。 プロジェクトマネジメント(PM)に関する標準的な知識体系としてPMBOKがあるが、2021年にその第7...
久しぶりのブログ投稿。そして現在の担当授業に関係の深い内容の本である。体裁としては資格試験の対策本であるが、国際規格の最新動向を考え方のレベルから解説している貴重な本である。 プロジェクトマネジメント(PM)に関する標準的な知識体系としてPMBOKがあるが、2021年にその第7版が発行された。第6版からの大きな変化は、アジャイル型のプロジェクト管理を導入したことである。PMというと、決め事に従って厳格に作業を管理するイメージが強いが、それは厳格なだけでレベルの低いマネジメントである。本来目指すべきであるのは、不明な事項や曖昧な事項を含みながらも、もっとも有効な目的やその達成方法を求めていくことだと思っていた。現代的なプロジェクトでは、プロジェクトの目的が自明であることは少ない。 従来からのウォーターフォール型か、アジャイル型か。目的や方針を動的に調整するという点で後者が優れているが、運用の困難が少なくない。目的や方針について深い知識の共有が必要であるし、メンバが善人でなければならない。そこのところ、前者によるマネジメントはわかりやすく、実施上のストレスも少ないだろう。そして悪人の怠惰も排除される。両者のメリット、デメリットを使い分けたい。が、文化的なギャップが大きい。どうする? そこで、とにかくやってみようというのが後者のノリである。
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