ゴシックの解剖 の商品レビュー
語源から成り立ち、その意義を、様々な作品を通して訂正にたどる一冊。 語源自体は知っていたけれど、「野蛮な」様式がなぜ時代に適応し、以降も連綿と続いている理由など考えもしなかった。カウンターカルチャーねぇ。 ところどころ深読みしすぎでは、と思う個所はあるけれど、なるほどそういう捉え...
語源から成り立ち、その意義を、様々な作品を通して訂正にたどる一冊。 語源自体は知っていたけれど、「野蛮な」様式がなぜ時代に適応し、以降も連綿と続いている理由など考えもしなかった。カウンターカルチャーねぇ。 ところどころ深読みしすぎでは、と思う個所はあるけれど、なるほどそういう捉え方もあるかと頷かされる積み上げ方で、著者の言うゴシックというものをおぼろげに理解できたかと思う。
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ゴシックをその起源から、吸血鬼、人工生命、分身、廃墟、地下のキーワードで読み解く。 作品を挙げながら、周辺事項も含み語られるので、ゴシック作品をあまり読んで来なかった身には、面白がるための感性の耕しになりました。さあ読むぞ。
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人が死や血液など生々しいものから離れれば離れるほど、ネガティブなものに惹かれていく 本書の中では、キリスト教のカトリックからプロテスタントへの宗教改革、フランス革命、産業革命、そして現在、という時代の変化の中、人の心に芽生える暗い衝動がその時々の文学を生み出し、人々を魅了してき...
人が死や血液など生々しいものから離れれば離れるほど、ネガティブなものに惹かれていく 本書の中では、キリスト教のカトリックからプロテスタントへの宗教改革、フランス革命、産業革命、そして現在、という時代の変化の中、人の心に芽生える暗い衝動がその時々の文学を生み出し、人々を魅了してきた 本書のおわりに書かれてる 私たちを取り囲む日常と現在社会に息苦しさを感じているとするなら、人間の全体性の回復以外に解放の道はない。それこそ、ゴシック・カルチャーが人々に訴えてきたメッセージである この言葉のようにその時代にうまく馴染めない人はそのネガティブな世界に魅せられるのだろう
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