憂鬱な愛人 新装版(下巻) の商品レビュー
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図書館から拝借。 所謂『破船事件』が著者 松岡譲の視点で描かれた自伝小説。 夏目家の人々と漱石門下や新思潮の面々を巻き込んで展開される。それぞれの思惑が交錯しながら進んで行くストーリーに、頁を繰る手が止まらなかった。 本作を読んでいると、久米正雄のヘタれ具合が際立ち、読んでいるこっちが恥ずかしくなって来る。こんな(←失礼な言い方だが)親友を持った松岡が不憫に思えてならない。 最終的に夏目家の長女 筆子と松岡は結ばれたが、この後の松岡の不遇は長年続く事になる。 どこまでも〝男前〟な松岡譲という人物に興味を持つ切っ掛けとなった本作。彼の遺したその他の作品も復刊を切望する。 なお、本作の登場人物は(分かり易く)改名されている。 -破船事件- 漱石の長女である夏目筆子を、久米正雄と松岡讓が争った事件。この事件をテーマにした久米正雄の『破船』が戦前の改造社版「日本文学全集」のなかの一冊に採録されている。(※とあるネット記事から抜粋) ※Wikipediaではありません。
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復刊ドットコムさんのお陰でやっと読むことができ感謝。読むのがちょっと憂鬱だった。タッチと長さが。三木に同情しちゃう。
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