五行歌集 宇宙人観察日記 の商品レビュー
山崎さんの歌は、ちょっと暗号めいている。 一回読んだだけでは、上辺の意味しか残らなくてきょとんとする。 もう一回読む。これはもしかしてこういうことか? と考えさせられる。 その中からじんわり滲むのは、自我だったり、社会への疑問だったり、不安だったり。そうなのだ。彼はまだ20歳そ...
山崎さんの歌は、ちょっと暗号めいている。 一回読んだだけでは、上辺の意味しか残らなくてきょとんとする。 もう一回読む。これはもしかしてこういうことか? と考えさせられる。 その中からじんわり滲むのは、自我だったり、社会への疑問だったり、不安だったり。そうなのだ。彼はまだ20歳そこそこの若者なのだ。 歌集を読んでみると、その頭の中をのぞかせてもらったような気になる。 閻魔大王が 私服で とおっしゃったのに みんな 白装束で来やがる 幸せが 足枷に みえるとき 愛は深く 杭を打たれている この自称宇宙人の観察日記は、また年月を経てどういう変化があるのか、楽しみである。
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中学時代に五行歌に出会い、読売新聞埼玉版「よみうり五行歌」にて入賞多数の実力を持つ、五行歌界の若きホープ。 大学生の今、ハッシュタグ宇宙人となった彼が地球を見下ろし観察日記を書いた。 子供であったことを うらやましく思い そのうち 人間であったことも なつかしく思う 光速で ...
中学時代に五行歌に出会い、読売新聞埼玉版「よみうり五行歌」にて入賞多数の実力を持つ、五行歌界の若きホープ。 大学生の今、ハッシュタグ宇宙人となった彼が地球を見下ろし観察日記を書いた。 子供であったことを うらやましく思い そのうち 人間であったことも なつかしく思う 光速で 地球を狙う 宇宙人も 擬態するのなら 私も 子どもから大人へ変わっていく道の途中、振り返ったり、迷ったり、前を見ようと目を凝らす。世の中の矛盾、大人の本質など、宇宙人の目は厳しい。また数年後に、彼の五行歌がどう変わっていくのかも楽しみである。
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