よんひゃくまんさいのびわこさん の商品レビュー
琵琶湖にはまだ行ったことがなく、いつできたかなんて思いを馳せたこともなかったけれど、琵琶湖をひとりの女性に擬人化して辿る歴史はなんだかちょっぴり身近に感じることができた。400万年ほどまえに伊賀の辺りで生まれ、移動を繰り返して今の場所に落ち着いたのは100万年ほど前とのこと。小沢...
琵琶湖にはまだ行ったことがなく、いつできたかなんて思いを馳せたこともなかったけれど、琵琶湖をひとりの女性に擬人化して辿る歴史はなんだかちょっぴり身近に感じることができた。400万年ほどまえに伊賀の辺りで生まれ、移動を繰り返して今の場所に落ち着いたのは100万年ほど前とのこと。小沢さかえさんの絵がとても美しく、梨木香歩さんのあとがきとしての解説でより解像度が上がった。いつの日か琵琶湖へ訪れてみたい。
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初めて琵琶湖を見た時、「みず“うみ”」という呼び名に納得したのを思い出します。幾多の地殻変動を繰り返してできた日本列島が切り取った「海」が琵琶湖なのですね。「びわこさん」と擬人化されたキャラクターが美しくロマンティックです。 「びわこさん」がラストで「すこし つかれた」「すこし ...
初めて琵琶湖を見た時、「みず“うみ”」という呼び名に納得したのを思い出します。幾多の地殻変動を繰り返してできた日本列島が切り取った「海」が琵琶湖なのですね。「びわこさん」と擬人化されたキャラクターが美しくロマンティックです。 「びわこさん」がラストで「すこし つかれた」「すこし やすもう」と言っています。まだ人間が住み着いていない頃のようですが、日本史の中では、その後、琵琶湖のほとりで何度も戦争があったり、交通に利用されたり、湖水が汚染されたりしましたよね。「びわこさん」が怒って暴れ出したりしないように、環境を守りたいものです。
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琵琶湖を旅する番組を見ていつか行ってみたいなと思い、ブグ友さんの本棚でみつけてお取り寄せ。 梨木さんは以前琵琶湖の岸辺に仕事場があったらしく琵琶湖への想いが伝わってくるような素敵な文章。絵は琵琶湖畔で育ったという画家の小沢さかえさん。当時の気候や動物、植物の様子も一つ一つ検討さ...
琵琶湖を旅する番組を見ていつか行ってみたいなと思い、ブグ友さんの本棚でみつけてお取り寄せ。 梨木さんは以前琵琶湖の岸辺に仕事場があったらしく琵琶湖への想いが伝わってくるような素敵な文章。絵は琵琶湖畔で育ったという画家の小沢さかえさん。当時の気候や動物、植物の様子も一つ一つ検討され、どの生物が描かれているのかも巻末に記載されている。凄い。水族館のように眺める愉しさ。 琵琶湖は休み休み、移動してきたらしい。琵琶湖博物館にも行ってみたい。 この神々しさと美しさにうっとりします。琵琶湖に佇むと、「しおかぜ、なみのおと、やまやかわのなかを感じながら、こころひとつにうみへかえっていく」ようです。 みんな おいで 私は ここにいる ここに いるからね
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幻想的な表紙絵に一目惚れ。巨大なナマズや生きものたちが女性の後を泳いでいます。 400万年前から少しずつ移動を繰りかえしてきたという"琵琶湖" 彼女(びわこさん)の生い立ちが、梨木香歩さんの柔らかな文章で綴られています。 「海に帰ろう」びわこさんは、魚た...
幻想的な表紙絵に一目惚れ。巨大なナマズや生きものたちが女性の後を泳いでいます。 400万年前から少しずつ移動を繰りかえしてきたという"琵琶湖" 彼女(びわこさん)の生い立ちが、梨木香歩さんの柔らかな文章で綴られています。 「海に帰ろう」びわこさんは、魚たちやハマゴウ、ハマヒルガオをつれて海を目指しますが、途中で疲れてしまい自らが(近江の海=琵琶湖)になったというお話に、太古の浪漫を感じました。 あとがきの最後に、琵琶湖に住む魚や他の生きものたちの名前が載せてあり参考になります。 どこまでも広がる琵琶湖の姿を見たい!と思いました。
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文も絵も凄く素敵!本当にこうだったら良いな~(*´∇`*)と思った♪あとがきを読んでから読むと、また楽しい(^^)
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いまから400万年前、日本列島の真ん中あたりに、びわこの初期の<古琵琶湖>が現れて、断層がズルズル移動しながら、地盤沈下、土砂の堆積、水の溜まる凹部が形成され、現在の琵琶湖の大きさになっていった・・・太古の琵琶湖にロマンを馳せた作家の梨木香歩サンが語り継ぎ、画家の小沢さかえサンの...
いまから400万年前、日本列島の真ん中あたりに、びわこの初期の<古琵琶湖>が現れて、断層がズルズル移動しながら、地盤沈下、土砂の堆積、水の溜まる凹部が形成され、現在の琵琶湖の大きさになっていった・・・太古の琵琶湖にロマンを馳せた作家の梨木香歩サンが語り継ぎ、画家の小沢さかえサンの爽やかな絵との組み合わせで生まれた、いにしえの大地と水に育まれた自然の恵みに思いを寄せる絵本。
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琵琶湖が、四百万年前に誕生した、世界でも珍しい「古代湖」の一つということを、私は初めて知り、しかもその歩みは、場所を変え、形を変えてと、波瀾万丈に満ちています。 その波瀾万丈さと、湖でありながら、ハマヒルガオ(海浜植物)が咲いていることからの、梨木香歩さんの古代への夢と浪漫に溢...
琵琶湖が、四百万年前に誕生した、世界でも珍しい「古代湖」の一つということを、私は初めて知り、しかもその歩みは、場所を変え、形を変えてと、波瀾万丈に満ちています。 その波瀾万丈さと、湖でありながら、ハマヒルガオ(海浜植物)が咲いていることからの、梨木香歩さんの古代への夢と浪漫に溢れた、原初の海と母に似通ったものを感じさせるような、底の見えぬ懐の深さを、小沢さかえさんの神々しい絵の美しさとともに、書いている物語には、四百万年前という、おそらく今とは全く異なるのであろう、野性味に満ちた海や生物たちの姿を想像させてくれて、改めて自然の神秘や、自然というものは、私など遠く及ばないところにいるのではないかという、畏れも感じられました。 しかし、だからこそ、すごく惹かれるものもあるのだと感じさせられたのも確かで、タイムマシンがあったら、四百万年前の海をぜひ見てみたいなんて、軽く思ったが、人間の想像を絶した、果てのない美しさと壮大さに、空恐ろしさを覚えるのかもしれない。 それでも、海には不思議な引力を感じさせられる。その途方もなさ、美しさ、静寂さ、怖さ、荒々しさ、優しさ、懐かしさといった、様々な感情が私の中に渦巻き、故郷に近い思いも抱かせる。 まるで、そこが私の還るべき場所だと言われているような感覚と交った、本書の文章を掲載して、終わりとします。 あのころ 大地は まだ若く むかし うみ だったころの 思い出話ばかり つい このあいだのことさ クジラが ゆうゆうと わたしのうえをおよぎ さかなたちは かくれんぼうをした おおきな おおきな 入道雲が おおあめをふらし おおなみが 海の底までゆらした ゆかいだったなあ あれこそが ほんとうの せいかつ ってものさ
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日本列島が大陸から別れ、少しづつ日本列島っぽくなってきた400万年前、琵琶湖は海だったという説から、琵琶湖畔にハマヒルガオとハマゴウはその頃からの生き残りとして作られた、ちょっと大人っぽい絵本。 ハマヒルガオたちは、近年海から種が運ばれたのだろうという説のほうが現実的だと思うが?
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びわこさんが琵琶湖って知らずに読んで,まあ途中でわかったけれど,微妙に海とは違うところが丁寧に描かれていると思った.とても綺麗な絵です.
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大好きな「ヤービ」のコンビ! 読めば読むほど、しみじみしています。 →梨木香歩『よんひゃくまんさいのびわこさん』 https://blog.goo.ne.jp/mkdiechi/e/5fe80b4b3d089b607d057e99f562fe5d
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