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死ぬまでに行きたい海 の商品レビュー

4.3

77件のお客様レビュー

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2026/04/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

何年か振りに実家の近くを歩いた時によく通った道の狭さや距離感に戸惑った事が自分にもあった。小学校の校庭やプールの小ささに驚いたことも。 子供の頃の記憶ってその頃の印象のままなので大人になってからその場所に行った時のギャップに寂しい気持ちになったことをこの本を読みながら思い出した。 日常に追われている中ですっかり忘れてる過去をこの本を読んだことで、あらためて私も昔行った場所や出来事を振り返ってみた。 それは寂しさや恥ずかしさや辛かった記憶もあるがそれとともに楽しかった事や何気ない家族との思い出も呼び起こしてくれた。

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2025/12/27

短いエッセイを集めた本だけれど、奥深さというか底知れなさというか、なんだか深淵を覗いてしまったような読後感。文学の気配。フィクションとノンフィクションの混ざった文章の連なりが読者に異世界を見せる。

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2025/12/03

岸本さんとは年代も出身も違うし、この本で訪れている場所は全く縁もゆかりもないところが多いのだけど、なぜか胸を締め付けられるようなノスタルジーを感じる。遠い子供の頃の記憶や皮膚感覚が呼び覚まされる。 「この世に生きたすべての人の、言語化も記録もされない、本人すら忘れてしまっているよ...

岸本さんとは年代も出身も違うし、この本で訪れている場所は全く縁もゆかりもないところが多いのだけど、なぜか胸を締め付けられるようなノスタルジーを感じる。遠い子供の頃の記憶や皮膚感覚が呼び覚まされる。 「この世に生きたすべての人の、言語化も記録もされない、本人すら忘れてしまっているような些細な記憶。そういうものが、その人の退場とともに失われてしまうということが、私には苦しくて仕方がない。」という文章があり、まさにそういう感覚で書かれたんだろうなという繊細さがあった。 相変わらずの、ちょっと怖くなるような妄想にいつのまにか入り込んでいる場面もあり、読んでいる間、ふわっと浮世離れする気分を味わった。

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2025/11/24

作品紹介・あらすじ 焚火の思い出、猫の行方、不遇な駅、魅かれる山、夏の終わり。“鬼”がつくほどの出不精を自認する著者が、それでも気になるあれこれに誘われて、気の向くままに出かけて綴った22篇。行く先々で出会う風景と脳裏をよぎる記憶があざやかに交錯する、新しくてどこか懐かしい見聞...

作品紹介・あらすじ 焚火の思い出、猫の行方、不遇な駅、魅かれる山、夏の終わり。“鬼”がつくほどの出不精を自認する著者が、それでも気になるあれこれに誘われて、気の向くままに出かけて綴った22篇。行く先々で出会う風景と脳裏をよぎる記憶があざやかに交錯する、新しくてどこか懐かしい見聞録。 ***** 出不精の著者がそれでも気になって出かけていった先の見聞録。割と近場、というか著者の思い出の場所が多い。いつものように虚実入り乱れた場面もあり、今回は現実世界と著者の記憶が微妙に入り混じった世界がほんの少しだけ展開される。ところがこのほんの少しだけ展開される世界が僕なんかはとても怖い。思い返してみると、岸本さんのエッセイって結構虚実入り乱れた場面が展開されるのだけれど、そのどれもが僕にとってはかなり怖い雰囲気を醸し出していた。今回は、特に「経堂」という最後に収録されていた作品が物凄く怖かった。勿論この虚実入り乱れた場面は本書のメインではないのだけれど。

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2025/11/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全体的に淡々としていて感情表現少なめ。移動してゆくその情景を描写しているだけの文章が多いのに、しみじみと心象まで味わえるような余韻が感じられるのは何でなのだろう。 それが岸本さんの文章のうまさなのか、うまいというより書き方の癖と言うか妙なのか、感性のきらめきのようなちょっと繊細な思い出の味わいの強さなのか。 行ったこともないどこなのかも知らない情景なのに読んでいくと何となくその場所がどんなところなのか目に浮かぶような感じになります。 地球が宇宙とじかに接していることがわかってしまって恐ろしかった(p83) オレンジ色のカーテンが暖かく輝いていて、きっとあの向こうでは素敵な団欒が営まれているのだと想像した(p180) 幼児や学生の頃、歩いていたら自分もそんなふうに思っていたことがあったなぁと懐かしくなりました。 そういう細やかな感性をどこに置いてきてしまったのか⋯と考えたら、車に乗ってどこ行くのもドアトゥドアの生活をするようになってからだと気づきました。 岸本さんはもういい大人なのに(?)子供の頃に感じたことをこうして表現できる記憶力と表現力が羨ましくもあり尊敬もします。 公園の鳩を追いかけて近くの人に鋭い目で見られている話がでてきて(p91)自分も鳩が群がっていると追いかけずにはいられなかった20代の頃を思い出しました。アレそういう発作だったのだろうか⋯ 義務教育の六年間を振り返り、自分のことを笑い袋と表現されているのを読んで(p61)その表現に思わず吹き出してしまったけれど、そんなふうに学生の頃を思い起こせるというのは実は幸せなことだよなとしみじみ思いました。(自分は高校生活は暗黒時代だったので) 読んでいると岸本さんと子供の頃のお互いの思い出を他愛なく話してみたいなんて思ってしまいました。 この世に生きたすべての人の、言語化も記録もされない、本人すら忘れてしまっているような些細な記憶。そういうものが、その人の退場とともに失われてしまうということが、私には苦しくて仕方がない。(中略)ぜんぶ宇宙のどこかに保存されていてほしい。(p88) 両親がいなくなって二人のことは自分が覚えているけれど、自分がいなくなったらその後は誰が私を覚えていてくれるだろうと考えるような年齢になってきて、岸本さんのこの言葉が胸をつき、結構切実に染みました。 岸本さんがスマホで撮ったという写真が各章ごとに挿入されており、これも中々味があってとても良いです。凝ってない、素人写真だからこそのニュアンス。 本当はこの写真を元にイラストにして挿入される予定だったけれど、原稿の上がりが遅くて写真をそのままに使うことに、というウラ話が後書きにありクスリ。 いや、結果オーライなのでは(笑) ご本人の撮った写真が文章を一層楽しく読ませてくれました。 心が柔らかくなるような良い読書だった。

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2025/05/14

筆者の他のエッセイとは違い、会社員時代の谷の日々のことがちらほらと書かれている。ほかにも不思議な記憶や霊的なエピソードが登場しており、少し意外だった。どこかで「辛酸なめ子さんと同じ高校出身」だと書いていたが、確かに似た雰囲気をこの本で感じた。

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2025/04/10

図書館にて借りる、第535弾。 (田尻町図書館にて借りる、第164弾。) 久しぶりの岸本佐和子のエッセイ。 本作は、これまでに行きたいと思っていた場所に行き、その時感じたこと、思い出されたことなどが書かれているのだが、そこは岸本佐和子作品なので、普通じゃない。 不思議な現実...

図書館にて借りる、第535弾。 (田尻町図書館にて借りる、第164弾。) 久しぶりの岸本佐和子のエッセイ。 本作は、これまでに行きたいと思っていた場所に行き、その時感じたこと、思い出されたことなどが書かれているのだが、そこは岸本佐和子作品なので、普通じゃない。 不思議な現実なのか頭の中だけでの出来事なのか分からない、世界が現れる。 クスリと笑えるというより、ノスタルジーな感じが強い。 星は3つ。3.3くらいか。

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2025/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どこか切なく考えさせられる本で、今ある環境、家族、友人、風景にももっと目を向けて見ようと思わされる本でした。読んでいる際中に胸がきゅっと締め付けられ涙が止まりません。笑 書店のキャッチコピーに釣られて買ったのですが、なぜ今まで買わなかったのだろう。と言う位にとても満足しました。言語化しにくい感情を文章に表す語彙力、表現力によって一文一文が惹き込まれます。 特に丹波篠山編では今いる家族は当たり前ではなく、いつかは消えて亡くなってしまう。父親を亡くした作者さんの後悔や懐かしむ気持ちに感情移入してしまい、大切なものは無くしてから気づくと言うのは本当なのかもしれない。と読んでいて感じさせられました。 変わりゆく景色、環境、家族。その中で自分自身とどのように向き合えばいいのか。向き合う中で後悔しないことは難しいだろうけど、向き合っていて良かった。やって良かった。と多く思える人生を送れるようになりたいと感じさせられました。

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2025/03/23

思い出の風景を見に行く なくなってしまった風景もあるけれど それでも蘇る昔の自分 良くも悪くも全部ひっくるめて 今の自分があるということ 私も思い出の風景探しに行きたいと思った

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2025/03/02

とても個人的なこと(基本思い出がベース)が書かれている。地域などさまざまやベースが一致しているわけではないけど、懐かしさや考え方を共有できる。

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