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浄土双六 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2023/12/05

室町8代将軍前後の主要人物がそれぞれを語るオムニバス的な話。歴史的な出来事の説明よりも、登場人物のそれらに対する思いなどに重きを置いて描写される。歴史小説ではなく、室町時代の人間模様を描いている。 文体に癖がなく読みやすいが、いまいち中身がない感じ。それぞれの主要人物を作者独自...

室町8代将軍前後の主要人物がそれぞれを語るオムニバス的な話。歴史的な出来事の説明よりも、登場人物のそれらに対する思いなどに重きを置いて描写される。歴史小説ではなく、室町時代の人間模様を描いている。 文体に癖がなく読みやすいが、いまいち中身がない感じ。それぞれの主要人物を作者独自の解釈で表現しているが、その解釈も新鮮味や独創性が感じられないので、ある意味受け入れやすいが面白みはない。

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2022/02/01

他でも取り上げられている有名な内容が多いが題材が絞られていて読みやすい。室町時代に興味を持つ入り口になるかも。

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2022/01/18

多少の知識はあるのか、室町時代の雰囲気はよく出てました。だけど、如何せん、物語がありきたりで、何の起伏もなく、淡々と進むばかりで、全然面白くない。著者の幕末物よりは、まあ読めたかなという感じ。多大な時間をかけて読むほどのものではない。

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2022/01/11

「私はいいから」「行く先に光を望めば」という台詞が印象的な前半とはうって代わり、後半はかなり…醜い。下世話な将軍家の内幕。 若いうちは「華やかで数字に明るい」だったのに、年月を経て「派手でがめつい」婆あ扱いな富子が気の毒。酷いわあ。造営ヲタクで乳母コンで放蕩三昧の義政も大概だけど...

「私はいいから」「行く先に光を望めば」という台詞が印象的な前半とはうって代わり、後半はかなり…醜い。下世話な将軍家の内幕。 若いうちは「華やかで数字に明るい」だったのに、年月を経て「派手でがめつい」婆あ扱いな富子が気の毒。酷いわあ。造営ヲタクで乳母コンで放蕩三昧の義政も大概だけど、この二人の息子じゃあ、どう転んでも拗らせ系に育つやろー。義尚に罪はないと思うなあ…。富子のお節介スピンオフの2話が救い。

Posted byブクログ

2021/10/25

室町時代中期~後期頃を舞台にした、連作短編六話を収録。 某ローマ皇帝もびっくりの暴君ぶりを見せる足利六代将軍・義教から、銀閣寺建立でお馴染みの八代・義政の時代を経て、室町幕府終焉の兆しが見える頃まで、各話端正な文体で綴られています。 全体を通して思ったのは、本書に登場する歴代足...

室町時代中期~後期頃を舞台にした、連作短編六話を収録。 某ローマ皇帝もびっくりの暴君ぶりを見せる足利六代将軍・義教から、銀閣寺建立でお馴染みの八代・義政の時代を経て、室町幕府終焉の兆しが見える頃まで、各話端正な文体で綴られています。 全体を通して思ったのは、本書に登場する歴代足利将軍が揃いも揃って“心が病んでいる”事。それによって彼らの周辺、ひいては京の民が不幸になっている事です。 勿論こちらはフィクションとはいえ、為政者が心身共に健康である事の必要性をしみじみ感じました。 そして、個人的に印象に残ったのは、八代将軍・義政の正室、日野富子を描いた第四話「銭を遣う女」です。 日野富子さんは、一般的に“悪女”認定されていてネガティブなイメージが強めな方ですが、本書の富子さんは聡明で経済感覚に優れた“やり手女社長”といった感じで、孤児の少女に“融資&経営コンサル”をするなど、なかなかSDGsな(?)富子像でした。 そして富子さんから商いの支援受けた少女が老女になって、第六話「春を売る女」に繋がる構成も良いですね。 タイトルの“浄土双六”は、南閻浮洲(なんえんぶしゅう)を振り出しに浄土を上がりとする、“地獄or極楽ゲーム”みたいな双六で、まさに不安定な今生はこの双六のようなものなのかもしれませんね。

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2021/01/06

6人の登場人物の物語。室町幕府6代将軍足利義教の世からのお話し。日本史が物語により身近に思えた。権力があり、それを使う怖さ哀しさを感じた。そんな世で生きた6人の物語。

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2020/10/20

【転がる運命に翻弄される坊主、女房、将軍たち】籤引きで将軍になった男、銭で乱世を動かす女、育てた子に抱かれる乳母。現世に惑い浄土を求める、妖しく哀しい人間模様を描く六篇。

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