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国道16号線 の商品レビュー

3.8

37件のお客様レビュー

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2021/06/24

読んでいると、今すぐ16号線を車で走破したくなる。道路が作られるということは何らかの意味がある訳で、軍とのつながり、地形との関係、結びつけて想像する楽しさがある。

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2021/06/20

途中まで読んだが、エッセイにしては細かすぎ、論文としては、あまり読む気にならず。難しい位置付けの本でした。

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2021/06/03

学者が書いたものではないので、ちょっとデータの集め方に疑問を感じる箇所は多いが、道を中心に地域を語る地政学みたいなものには興味が出てきた。

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2021/05/16

国道16号という着眼点が興味深い。 地域を描く場合、面で書くのが一般的であるが、点と点を線で結びながら面で風俗を描く試みは面白い。 地形から始まり、縄文時代、とんで埼玉、ユーミン、シルクロード、ロードサイドシティの興廃、ポケモンから最近のコロナ禍まで、テーマが飛び飛びになっている...

国道16号という着眼点が興味深い。 地域を描く場合、面で書くのが一般的であるが、点と点を線で結びながら面で風俗を描く試みは面白い。 地形から始まり、縄文時代、とんで埼玉、ユーミン、シルクロード、ロードサイドシティの興廃、ポケモンから最近のコロナ禍まで、テーマが飛び飛びになっている。 テーマのそれぞれはトピックとして深堀されているが、トピック間の関連はそれ程強くない。 点と点は興味深いものの、点と点を繋ぐ線=国道の結束が強く見えないのが、雑多に見える理由と思われる。 とはいえ、個々のトピックは歴史好きには堪らない。 国道16号沿いとカテゴリされている今の住まいを思い浮かべながら、三浦、横須賀、柏などに繋がる視座の高い着眼点。点を動的に捉えようとする試みは野心的ではあり楽しく拝読した。

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2021/05/03

首都圏を馬蹄状にぐるりと囲む国道16号線。 この道は全国一混雑する道であり、旧石器時代時代から人が住み、頼朝、家康を経てユーミンはじめ新しい歌が生まれたルートでもある。新しい視点の文明論。

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2021/09/23

南関東の神奈川県、東京駅都、埼玉県、千葉県をぐるっと馬蹄形の様な形で繋がっている道路が国道16号。 そんなちょっと変わった道路に着目したのが本書。 国道16号の沿線の地域は、実は縄文時代から現代に至るまで日本の歴史を創ってきたと、至極マジメに、そして大風呂敷を広げている。地形によ...

南関東の神奈川県、東京駅都、埼玉県、千葉県をぐるっと馬蹄形の様な形で繋がっている道路が国道16号。 そんなちょっと変わった道路に着目したのが本書。 国道16号の沿線の地域は、実は縄文時代から現代に至るまで日本の歴史を創ってきたと、至極マジメに、そして大風呂敷を広げている。地形による影響、文明の発展の経緯、文化面など多角的視点から書かれた内容を読めばナルホド!とうなずく。 個人的には16号沿線に何かと縁があるので、余計にそうそう!と頷くばかり。

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2021/04/03

神奈川から東京、埼玉、そして千葉をつなぐ国道16号線を舞台に、日本国誕生につながる地下のプレートの動きから、縄文、鎌倉、戦国、江戸、自由民権運動に、永ちゃん、ユーミン、金妻、そしてコロナに至るまで、時代を横断し読者の好奇心を刺激するキーワードを交えた考察でたたみかけてくる。 ブラ...

神奈川から東京、埼玉、そして千葉をつなぐ国道16号線を舞台に、日本国誕生につながる地下のプレートの動きから、縄文、鎌倉、戦国、江戸、自由民権運動に、永ちゃん、ユーミン、金妻、そしてコロナに至るまで、時代を横断し読者の好奇心を刺激するキーワードを交えた考察でたたみかけてくる。 ブラタモリ好きにはたまらない一冊。

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2021/03/19

16号線エリアは古代から現代まで日本文化の中心だった。地形、音楽、生糸などから地域を語る壮大な試み。 筆者に限らず国道16号線沿いのエリアが、郊外消費の典型という説にはおおいに同意。ロードサイド店舗や比較的若い子育て世代が多く暮らすベッドタウン。 本書はその説をさらに広げて、...

16号線エリアは古代から現代まで日本文化の中心だった。地形、音楽、生糸などから地域を語る壮大な試み。 筆者に限らず国道16号線沿いのエリアが、郊外消費の典型という説にはおおいに同意。ロードサイド店舗や比較的若い子育て世代が多く暮らすベッドタウン。 本書はその説をさらに広げて、16号線沿線エリアが、古代から現代まで常に日本の政治文化で重要な役割を果たしてきたことを語っていく。 貝塚など多くの遺跡、戦国時代の多くの城、横浜開国と養蚕。陸軍基地その後の米軍基地から広まった音楽文化、ポケモンまで、ジャレド・ダイアモンド「銃・病原菌・鉄」を目指したとのこと。 テーマは面白いがちょっと手前味噌な内容、やや薄い内容であるように思えてならなかった。日本最大の関東平野。今より海面が高かった頃、ちょうど16号線沿線ご海岸、貝塚が多いのは当たり前だし、丘陵かと平野の境目なら城も多いだろう。都会からある程度の距離があれば住宅の価格もお手軽で子育て世代が増えるのも当たり前。 壮大な試みは良いがちょっと説得力には欠け、筆者の自己満足の感は否めない。 巻末の参考文献の多さからも分かるように、筆者の博識と研究意欲は素晴らしい。本書の多岐に渡るテーマを支える筆者の宝は高く評価したい。 ある意味16号線沿線っぽいチェーン店の味のような当たりでもハズレでもないソコソコな一冊でした。

Posted byブクログ

2021/03/09

 64・65ページの図が全ての根拠。   その発見は素晴らしいのだが、全てをそこに寄せすぎの感もある。   ただ、 「流域思考」(岸由二)については、さらに知りたくなる。  

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2021/03/07

国道16号線はパルコのマーケティング(?)雑誌アクロスが80年代に「第四山の手ゾーン」として着目してから世代論や消費論、ライフスタイル論の最前線のキーワードでした。それが21世紀に入り、団塊の世代の高齢化やバブルの崩壊などで後衛化しているようにも見えます。その象徴が本書でも取りあ...

国道16号線はパルコのマーケティング(?)雑誌アクロスが80年代に「第四山の手ゾーン」として着目してから世代論や消費論、ライフスタイル論の最前線のキーワードでした。それが21世紀に入り、団塊の世代の高齢化やバブルの崩壊などで後衛化しているようにも見えます。その象徴が本書でも取りあげられている2014年のNHKの「ドキュメント72時間」での「オン・ザ・ロード 国道16号線の‟幸福論”」で、黄昏のエリア的取り扱いでした。しかし、本書は、昭和から平成・令和へ移り変わりというタームではなく、もっとタイムラインの長い中での国道16号線エリアの秘密を解き明かそうとしています。旧石器時代の遺構から太田道灌以前の関東を経由し、この場所の豊かさをそもそもの地形とそこに集まる人という観点が新鮮でした。そこにペリー来航以来のアメリカとの関係や生糸の輸出という産業的視点、またユーミンに代表される文化的視点を重ね合わせていく手法は、著者が言及するジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」が示した地理的条件が文明を規定する、というフレームの援用です。そういう意味で本書のサブタイトルの『「日本」をつくった道』は決して戦後日本という意味ではなく、まさに日本そのももを意味していて気合十分です。ついつい歴史が西日本の朝廷中心、中国からの文明の影響重視になる中で、東日本中心の日本史を訴えているのかもしれませんね。ただ本書のさらにユニークなのはそういうでかい話だけではなく、著者が長年続けている保護活動が発想、着眼のベースになっているところ。第6章に書かれているウェブサイト『WILD MOND GO!GO!』の『あなたの住んでいる「流域」と「川」を探して「流域地図」をつくろう』とかワクワクします。自分が暮らす土地への愛への誘いが、本書のはじまりなのだと思います。

Posted byブクログ