祝葬 の商品レビュー
久しぶりの久坂部羊だ。『無痛』か『破裂』以来、それほど読んでなかったとすれば、10年以上のご無沙汰か。 土岐一族という早死にばかりの医者家系のそれぞれの物語、生き死に、葛藤、諦念というところをオムニバスで。全体では、医療の意味、というところを、ややぼかしつつ提示するような作品。
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夭逝な医師一族各人の物語を通し,長生きの功罪を繰り返し描く.医療の本質とは一体どこにあるのか,鋭い刃を変わらず読者に突きつける.
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祝葬 真令子 ミンナ死ヌノダ 希望の御旗 忌寿 早死にする一族。彼らは不幸なのか?それとも…… 精神的にも肉体的にも健全ならば長生きも良いだろう。 けれど、目が耳が足腰がそして脳みそが 長年の使用にミシミシと悲鳴をあげ...
祝葬 真令子 ミンナ死ヌノダ 希望の御旗 忌寿 早死にする一族。彼らは不幸なのか?それとも…… 精神的にも肉体的にも健全ならば長生きも良いだろう。 けれど、目が耳が足腰がそして脳みそが 長年の使用にミシミシと悲鳴をあげていても、 長生きしたいか? 適当なところで ハイおしまい と言っても良いかもしれない。喜 が 忌 になる前に
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いわゆるクオリティ・オブ・ライフがテーマでしょうか。同作者の「神の手」「廃用身」も似たようなテーマだったように記憶していますが、病気との向き合い方を他人に決められてしまうことの嫌悪感を「希望の御旗」にて同じように感じました。 対して「ミンナ死ヌノダ」の覚馬は、検査も治療もしないことを自ら選んで死んでいったわけですが、その様子はとても満足そうに映ります。 本書はこうした終末期医療に対する問題定義がメインかと思いますが、ラスト直前に出てきた誤診と医師の労働環境に関する問題についても作者は訴えたかったのかな、という気がしました。どちらの点についても、いろいろ考えさせられたり興味を持って調べたりするきっかけになったことは、良かったと思っています。
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早死する医師一族、なぜなのか?というミステリー要素と、医師の人生観が大筋。6章ぐらいで、それぞれ主人公(視点)が違うのが意外にしっくりきて、続きが読みたくなる構成だった。最後は2060年の話だったりも意外。長生きがいいのかどうかという、絶対的答えがないテーマだから、最後はそりゃそうだよねって落としどころだけど、おすすめの医療小説
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医者の一族土岐氏についての短編集。 「希望の御旗」の冬司と信美夫婦のお話は可哀想でした。積極的医療を突き詰めるとこんな結末なのか…と。 長生きも積極的治療もしたいと思わないのでそれぞれのお話に納得共感出来て面白かった。絶対長生きしたいと思っている人はこの本を読んでどの様に感じるの...
医者の一族土岐氏についての短編集。 「希望の御旗」の冬司と信美夫婦のお話は可哀想でした。積極的医療を突き詰めるとこんな結末なのか…と。 長生きも積極的治療もしたいと思わないのでそれぞれのお話に納得共感出来て面白かった。絶対長生きしたいと思っている人はこの本を読んでどの様に感じるのかなぁとも思う。
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