武漢支援日記 の商品レビュー
上海から武漢へ派遣された女医の60日にわたるコロナウイルスとの闘いの日記。 防疫服で汗びっしょりになりながら手探りで治療し時に命を見送った記録は読み応えがある。 さまざまな所から差し入れがあったり髪切りボランティアや病院とホテル間の送迎ボランティアがいたり入党大会が4回もあったり...
上海から武漢へ派遣された女医の60日にわたるコロナウイルスとの闘いの日記。 防疫服で汗びっしょりになりながら手探りで治療し時に命を見送った記録は読み応えがある。 さまざまな所から差し入れがあったり髪切りボランティアや病院とホテル間の送迎ボランティアがいたり入党大会が4回もあったりなど応援もすごい。 翻訳におかしい所が多少あるが急いで出版されたから仕方がないかも。
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新型コロナウイルスが猛威を振り始めた中国武漢で2020年の1月末から3月末まで、上海から医療チームの一員として武漢の病院に派遣され、68日間治療にあたった女医の記録。現地でWeChatにより記録されたり、録音された状況報告を中国共産党仁済医院委員会の広報部に送ったものをもとに書籍されたもののようです。翻訳も中国の方のようで訳語も中国語っぽい感じ、それはそれで味があります。 当初日本は中国のコロナ騒ぎを対岸の火事のようにみていましたが、すでに感染者数で中国を追い抜いてしまいました。 それは日本が中国のように厳しいロックダウンをしていないからでしょう。 本書は医療現場でまさにERのような現場の様子を生生しく伝えています。ただし広報部に送った文章だけに医療のこともそれほど詳しくは書かれていません。防護服の脱ぎ着のこと、睡眠時間、きばらし、食事、大変な中でのイベントが紹介されています。 一番印象にのこったのは共産党の影響力の大きさ。無私の精神、国民全員を家族と考える考え方、決して誇らず、また怠らない、上からの命令指示は中実に実行しようとするなど、箸の上げ下げにまで共産党精神がいきわたっているように見受けられました。日本で中国共産党に関する著作物をみると闇の側面がとりあげることが多いのですが、こんなにも中国共産党の力及んでいるとは驚きでした。そして、中国のコロナ対策の成功に中国共産党という組織の組織力があったこそであることがよくわかる本でした。 「臨時党支部は、メンバー一人一人の思想状況に関心を持ち、思想教育をしっかりと行い、メンバー全員の精神状態を把握しなければならない、ということだった」」 という記述が印章に残った。思想状況も精神状態もあんまり把握されたくないなぁ。
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