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わかめとなみとむげんのものがたり の商品レビュー

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2023/09/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

「なみ」という無愛想な男と、「わかめ」という可哀想な女の子が輪廻転生を繰り返して永遠に殺し合い、愛し合うお話。 絵柄の違い、インクの違い、紙質の違い、コマとコマの間、ページをめくるという行為…漫画本だからこそできる様々な表現を駆使して、平行宇宙の物語を紡いでいく。紙で漫画を読む楽しみと装丁の意義がこれでもかと詰め込まれている。 コマの中に描かれた世界だけではなく、紙面全体が、本の装丁が、そしてこの本を読んでいる私という存在が、全て組み合わさって1つの作品を形作る。 繰り返し繰り返し打ち寄せる波。海底に根を張り、波に揺られるだけの海藻。 「なみ」という青年。「わかめ」という少女。 無限に繰り返す循環の中で問いかけられた、「自分」の存在について。 それを描いた「漫画」という概念さえ物語の構成要素になっていた。 香港で生きる人々を描き続ける作家が、民主化運動で激動する2019年の香港でこの作品を作った。 読者の下方と上方に何層にも渡るメタ構造が出現する。 とんでもない作品を読んでしまった。しばらく興奮で打ち震えていた。

Posted byブクログ

2023/06/06

自分にはちょっとわけがわからなった。不思議すぎた。発想とかにはなんか狂気的なものを感じる、天才の人っぽい。

Posted byブクログ

2020/12/31

愛し合う二人は憎み合い傷つけ合いながら、何度生まれ変わってもお互いを求め追いかけて愛し合う。人の姿をしながら人にも思えないわかめとなみの二人。香港からやってきたこのコミックの摩訶不思議さは一言で説明できないが、絵の迫力もあって結構クセになる。

Posted byブクログ