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完全犯罪の恋 の商品レビュー

3.7

14件のお客様レビュー

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2024/11/23

30年前に付き合った女性の娘に会う所から話が複雑! あまり、最初から文学的要素を一杯含みながら、進展して行くのだが、…… 作者が相当の読書家なのか、文豪達を織り交ぜ、進む割に、現代風な緑の娘の静のしゃべり方にも、ちょっと抵抗がある。 なぜ、緑が、自死しなければならなかったのか...

30年前に付き合った女性の娘に会う所から話が複雑! あまり、最初から文学的要素を一杯含みながら、進展して行くのだが、…… 作者が相当の読書家なのか、文豪達を織り交ぜ、進む割に、現代風な緑の娘の静のしゃべり方にも、ちょっと抵抗がある。 なぜ、緑が、自死しなければならなかったのか?その原因もわからない? 題名の「完全犯罪の恋」にもちょっと疑問???を感じる私であった。

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2023/11/11

私小説と思わせる内容。書き出しはクセのある文体で少々読みにくいところもあったが、中盤からは一気読みするほど引き込まれてしまった。アラフィフが語る恋。

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2023/05/30

初めて読んだ田中慎弥の本。「高校時代の出来事は、完全な創作だ。」と最初に断ってあるが、故に、もしその出来事が事実だったらと考えた。

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2022/12/22

筆者の作品はここ数年途絶えているが、ここまで着実に進歩している。好きな作家の一人なので、これからも活躍してほしい。 本作は今までの作品よりも読みやすい。 個人的には「冷たい水の羊」「共喰い」のような重い熱量で書かれた作品が好みではあるが、本作のようなさらりとしたのも良いなと感じ...

筆者の作品はここ数年途絶えているが、ここまで着実に進歩している。好きな作家の一人なので、これからも活躍してほしい。 本作は今までの作品よりも読みやすい。 個人的には「冷たい水の羊」「共喰い」のような重い熱量で書かれた作品が好みではあるが、本作のようなさらりとしたのも良いなと感じた。 強いて言うならば、終盤の人物描写が書き過ぎているような気がした。わざわざ全て書かなくても察せる上、想像の余地がなく、作品を浅くしてしまっているような気がする。 本作についてはもっと評価されて然るべきだと思っている。

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2022/06/25

初めて田中慎弥さんの著作を読んだ 最初は静の回りくどい、面倒くさい陰キャ感のある言い回しに慣れなかった。主人公へのツッコミ、現代的価値観を付与する役なのかと思ったほど 終盤、地元での講演の場面からどんどん収束していき読後感は良かった 他の作品も読んでみたい

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2022/05/08

私小説と惑うような、狡く、しかしどっちつかずのリアリティを持たせるに最上の技法。だから感情移入もし易く、学生時代の青春も思い出しながら、その刹那に浸った。その関係者との娘の会話、噛み合わず、しかも攻撃性のある物言いに対し、終始大人な対応をしながら、縮む距離と居酒屋。風景が浮かぶが...

私小説と惑うような、狡く、しかしどっちつかずのリアリティを持たせるに最上の技法。だから感情移入もし易く、学生時代の青春も思い出しながら、その刹那に浸った。その関係者との娘の会話、噛み合わず、しかも攻撃性のある物言いに対し、終始大人な対応をしながら、縮む距離と居酒屋。風景が浮かぶが、物語はずっと切ない。取り戻せぬ虚無感を含ませたまま、過去が語られていくからだ。 女子大生の語り口を織り交ぜながらも、三島や川端を登場させる。自身の心情をその純度を高めながらの田中慎弥の筆力は圧倒的だ。正直、最近、小説がかったるいと感じていたが、久々に良い小説を読んだ。

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2021/08/19

現代版純文学、といった感じ。 静の話し方が現代の若者特有の、ネットなどで得た知識があるが故の理屈っぽい喋り方であまり好きになれなかった。 小松菜奈の見た目でそれを言ってると思うと美しくも感じるが…… 文章は読みやすく、情景描写も想像しやすかったが登場人物たちにあまり感情移入が...

現代版純文学、といった感じ。 静の話し方が現代の若者特有の、ネットなどで得た知識があるが故の理屈っぽい喋り方であまり好きになれなかった。 小松菜奈の見た目でそれを言ってると思うと美しくも感じるが…… 文章は読みやすく、情景描写も想像しやすかったが登場人物たちにあまり感情移入が出来ず、でも実際の初恋とか恋愛ってそんなもんよなという思いもありつつ。

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2021/08/14

淡い初恋…あれから30年…目の前に現れた彼女の娘 目が離れている一点で、甦る高校時代。 川端に憧れ、三島を憎む、、、あの夏を境に彼女との距離がひらいていく。なぜ、あのとき、あんなことを彼女に言ってしまったのだろう…

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2021/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私には難しすぎて合わなかった。 静の理屈っぽい話し方がダメで、結末を見て多少の感慨はあったものの馴染めなかった。緑がどのような亡くなり方をしたのかが気になった。作品=作者なのか別物なのかというのを考えるのは良いが、それと死を絡めるのが突飛に思えて理解が追い付かなかった。その作者に心酔していたら同じ生き方死に方をしなければならないのか。

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2021/05/17

完全犯罪の恋、というと、どんな恋を思い浮かべるだろう。 私は、相手にも周りにも知られず、恋に落ちたときからその思いが消えるまで、傍目にはまるで何もなかったかのようなそんな恋を思い浮かべていたが、違った。 この小説はとある有名な文学賞を取った四十代の作家・田中が、離れた目が印象的...

完全犯罪の恋、というと、どんな恋を思い浮かべるだろう。 私は、相手にも周りにも知られず、恋に落ちたときからその思いが消えるまで、傍目にはまるで何もなかったかのようなそんな恋を思い浮かべていたが、違った。 この小説はとある有名な文学賞を取った四十代の作家・田中が、離れた目が印象的な女子大学生・静に出会ったことから始まる。 静は「私の顔、見覚えありませんか?」と、田中に尋ねる。 田中は記憶を手繰り寄せ、学生時代のある少女を思い出すーーー。 この主人公設定で著者=作家・田中とならない読者は少ないだろう。冒頭で「これは田中の体験談ではない」と書かれているのだが、田中慎弥さんは私小説めいた作品を書いてきた作家さんだというイメージがあって、どうしても、被ってしまう。どうしても、田中慎弥さんの顔が思い浮かんでしまう。((芥川賞を)もらっといてやる、は衝撃でしたよね、、、。) ごっちゃ感にクラクラしながら読んだ。 でも、ヒロインには明確なモデルがいるそうで、それは女優の小松菜奈さん。終始彼女をイメージして書かれたそうだ。 芥川賞作家の初めての恋愛小説。 面白かったけど、私にはちょっと難しかった。(なのでこんな感想) 恋をしているときに一番知りたくて、一番大きな謎としてあるのはやっぱり、相手が自分のことを本当はどう思っているのか、だと私は思う。それがわからない故の過ち。 過去の恋を思い出して胸がチクリとするひとも多そう。 主人公の田中はチクリどころじゃないけど、、、。 いい恋愛小説を一作は書きたい―『完全犯罪の恋』創作秘話 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76783

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