わたしの青春、台湾 の商品レビュー
『私たちの青春、台湾』ドキュメンタリー映画を観てから、監督の本が出版されていると知りずっと読みたかった。 台湾の政治、歴史について不勉強のため、理解が及ばない箇所も多々あったが、映画とあわせてとても読み応えがあった。映画の補足本としても面白いし、台湾の今を知る上で役立つ人物名や...
『私たちの青春、台湾』ドキュメンタリー映画を観てから、監督の本が出版されていると知りずっと読みたかった。 台湾の政治、歴史について不勉強のため、理解が及ばない箇所も多々あったが、映画とあわせてとても読み応えがあった。映画の補足本としても面白いし、台湾の今を知る上で役立つ人物名やワードがたくさん出てくる。また映画を見直したくなった。映画をみたらまたこの本を読みたくなりそうだ。 ドキュメンタリー監督の内面の葛藤をこんなふうに赤裸々に表現した本は初めて読んだ。監督の心情、おかれた立場に没入できるのは翻訳が素晴らしいのだろうか。私自身、いろいろな感情や情報が多く感想がまとまらない。読み応えがあった。 20241007
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台湾のドキュメンタリー映画監督の傅楡(フー・ユー)さん。 政治的社会運動をテーマに、社会と向き合い変化していく若者の心、彼ら自身を撮りながら自分自身の内面を見つめ続け、挫折、葛藤、挑戦、失敗、自己嫌悪もさらけだし、もがく監督の姿に惹きつけられました。 「わたしがみんなに知ってほ...
台湾のドキュメンタリー映画監督の傅楡(フー・ユー)さん。 政治的社会運動をテーマに、社会と向き合い変化していく若者の心、彼ら自身を撮りながら自分自身の内面を見つめ続け、挫折、葛藤、挑戦、失敗、自己嫌悪もさらけだし、もがく監督の姿に惹きつけられました。 「わたしがみんなに知ってほしかったのは、異なる立場の間で、「違い」は「同じ」に変わる可能性があるということだった。だからわたしたちは、立場が異なる人を「排除」するのではなく、「対話」しなければならないのだ。」 彼女のドキュメンタリー映画作品「私たちの青春、台湾」がとても観たくなりました
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傅楡と同世代の日本人として、自分を「内省」することなく薄っぺらで付け焼き刃の知識だけで知ったつもりになっていたことが恥ずかしい。 社会運動のイメージは傅楡がかつて抱いていたものとまさに同じで、運動という形でなくとも信条のようなものをもっていればよいと思っていたけれど、そもそもそれ...
傅楡と同世代の日本人として、自分を「内省」することなく薄っぺらで付け焼き刃の知識だけで知ったつもりになっていたことが恥ずかしい。 社会運動のイメージは傅楡がかつて抱いていたものとまさに同じで、運動という形でなくとも信条のようなものをもっていればよいと思っていたけれど、そもそもそれすら持ち合わせていないということに気付かされた。ぶつぶつ文句を言いながら自分では何もしない人を見て、こうはなりたくないと思いながら自分だって何もしていない。 読んでいて辛くなるくらいに深く深く考え、分析し、打ちのめされながらもぶつかっていく傅楡と、思いを形にして表明する若者たちの姿に、自分にはとてもこんなことはできないと思いながら、見習いたいと心から思った。
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