暗がりで本を読む の商品レビュー
思いがけずサイン本に巡り会えたので即購入しましたが、んー。 わたしにはちょっと相性が悪かったみたい。 本文にはルビがほとんどふられていないので、紹介されている本の著者名も登場人物も読めず、いちいち気になるたびに調べる。 そのたびに読書がとまるので、すんなり没入できず、なんだかモ...
思いがけずサイン本に巡り会えたので即購入しましたが、んー。 わたしにはちょっと相性が悪かったみたい。 本文にはルビがほとんどふられていないので、紹介されている本の著者名も登場人物も読めず、いちいち気になるたびに調べる。 そのたびに読書がとまるので、すんなり没入できず、なんだかモヤモヤしました。 作品の話をしているのかと思いきや、急に別の話になったり、忙しい。
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同世代の書店員さんによる、<本の雑誌>に2015年から2018年にかけて連載されたエッセイ。毎回一冊の本をとりあげ、その本の内容や、思い出されること、書店を訪れるお客さんたちのこと、書店員としての思いなどが語られています。著者が常に念頭に置いていることのひとつは、お客さんたちが...
同世代の書店員さんによる、<本の雑誌>に2015年から2018年にかけて連載されたエッセイ。毎回一冊の本をとりあげ、その本の内容や、思い出されること、書店を訪れるお客さんたちのこと、書店員としての思いなどが語られています。著者が常に念頭に置いていることのひとつは、お客さんたちがどういう本を買っていったかを絶対に口外しないこと。当然のことではあるものの、心打たれました。
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なんとなく気になる文が散らばっている。選ぶ言葉は素朴で、静かに言葉を積んでいる。 他の方の感想に「FMラジオ」から聴こえてくるよう、とあってまさにそんな感じだった。 (一箇所、同性とのやりとりを茶化したような表現があってひっかかったけど、)抜書きしたくなる文章が多くて読んでよかったと思った。 「小説を書く動機って何だろうねと、(…)尋ねられた。そうですねえ、書き始める理由は多様にあるのでしょうけど、書き続ける人には憤りがあるのかもしれません」 p,38
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『暗がりで本を読む』 タイトルと表紙の雰囲気で、本を読むことが好きで好きでたまらない少女の、ひっそりと熱い読書体験の本かと思いましたが、違いました。 元気な書店員さんの、日々の誠実な仕事ぶりや読んだ本についてのエッセイです。 本屋大賞や、福岡でのブックイベント『ブックオカ』など、積極的に読者に関わろうとする著者は、子どもの頃あまり本を読まなかったそうです。 そのコンプレックスが今本を読んだり売ったりすることの原動力になっているのでしょうか。 紹介される本はどれも、平台で次々と売られているような本ではなくて、良書であることは間違いないけれど、少し読者を選ぶようなたたずまい。 本を紹介する文章も繊細で美しい。 だけど、私との相性が悪いのかな。 伝えたいことがストレートに伝わってこない場面が多々あった。 彼のことを書いてるの?それとも彼女のこと? 結局どう思ったの? と、短い文章なのに、何度も読み返さなくてはならなくて、結構時間がかかってしまった。 そして、なぜこのタイトルにしたのかも、結局よくわからない。 思わせぶりだけど肩透かしのタイトルで、ちょっとがっかり。
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同世代で長らく本屋さんに勤めている方の書評集。 表現が美しくて良い。 こういう書評が書けるようになりたい。
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外国文学、日本文学、エッセイ…。ひっそり本屋さんの棚で手にとられるのを待っている本たち。書店店頭に立つ著者が、凛々しく透明感のある文章でさまざまな本を紹介する。『本の雑誌』ほか掲載に書き下ろしを加えて書籍化。 次の読書につながる本。創底・装画がクラフト・エヴィング商會。 図書館...
外国文学、日本文学、エッセイ…。ひっそり本屋さんの棚で手にとられるのを待っている本たち。書店店頭に立つ著者が、凛々しく透明感のある文章でさまざまな本を紹介する。『本の雑誌』ほか掲載に書き下ろしを加えて書籍化。 次の読書につながる本。創底・装画がクラフト・エヴィング商會。 図書館で借りましたが,思わず買っちゃいました。
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深夜のFMラジオから聴こえてくるような静かな語りで綴られた書評集。 書評集とは言え、真っ向から本の中身を語っているものは少ない。むしろそこに描かれた世界に一節に触発され、あるいは想起したことを手かがりに筆の向くままに綴られた練達な書き手による随筆集…と評した方が本書の特徴...
深夜のFMラジオから聴こえてくるような静かな語りで綴られた書評集。 書評集とは言え、真っ向から本の中身を語っているものは少ない。むしろそこに描かれた世界に一節に触発され、あるいは想起したことを手かがりに筆の向くままに綴られた練達な書き手による随筆集…と評した方が本書の特徴を捉えているように思う。 随筆とは事象と心象がクロスオーバーしたところに 萌芽した文章表現。著者の場合は、広範な読書体験だけではなく、現役の書店員として本に携わり、関わり、触れているという『動態』も加わり、立体な書評(随筆)へと昇華している。 僕は15歳から本格的に本を読み出した。これまで推定3千冊余り読んできたと思う。でも本書で紹介されている68冊の大半が未読本。また、これは読まなきゃという本にも出会わなかった。 にもかかわらず著者の文章の中に身を置きたく、年明けに再読。 今回あらためて一編一編玩読。この様な文章を書ければいいなぁと何度も唸った。 最後に、著者が本を読み出したきっかけについての 文章を紹介。 〈つながる日々を裏返せるほどの大きな嘘をつく度量はなかったが、小さな嘘でごまかしてなんとなく大人になった頃、重ねた嘘の裏付けが欲しくて、読書は始まったように思う。始まる動機は何かにつけ不純で、いつもどこかに隠しては漏れる。〉 小さな声で語られた読書の愉しさと本のある風景。陽だまりで、懐かしい手紙を読んだような穏やかな気持ちになれる一冊。
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本を読んだら、また本が読みたくなる。本のある場所で働いている人は、みんなどこか落ち着いていて、でも内側には本にたいするままならぬ情熱を抱いているような気がして、尊敬している。徳永さんは、本屋で働きながら、本に囲まれた生活をつづり、本を紹介してくれる。 わたしもたくさん本を読むけ...
本を読んだら、また本が読みたくなる。本のある場所で働いている人は、みんなどこか落ち着いていて、でも内側には本にたいするままならぬ情熱を抱いているような気がして、尊敬している。徳永さんは、本屋で働きながら、本に囲まれた生活をつづり、本を紹介してくれる。 わたしもたくさん本を読むけれど、まだ読んだことのない本なんて山ほどある。一生のうち、どれだけの本を読めるだろうか、人生は短いし、いつ終わるかもわからない。だから、たくさん読めるだけ読んでおきたい。 本を読んだ人が紹介した本を読み、私もまた本を紹介する。そうやって、本はつながっていく。言葉は残り、受け継がれていく。まだまだ、たくさんの本を読みたい。伝えたい。
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”本の雑誌”の広告欄で見かけて、気になったもの。書店員によるブックガイドというと、先だって読んだアライさんのものが思い浮かぶけど、やっぱり同業者だけあってか、系統も同様。本作に関しては、個人的に波長が合わなかったのか、何だか熱気が空回りって風に感じてしまった。ぶっちゃけ、オススメ...
”本の雑誌”の広告欄で見かけて、気になったもの。書店員によるブックガイドというと、先だって読んだアライさんのものが思い浮かぶけど、やっぱり同業者だけあってか、系統も同様。本作に関しては、個人的に波長が合わなかったのか、何だか熱気が空回りって風に感じてしまった。ぶっちゃけ、オススメ記事が全然頭に入ってこなくて、手に取ってみたい本がゼロ、という結果になってしまった。すんません。でも好みの問題なんで仕方ないす。
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買ってから、毎晩少しずつ寝る前に読んできた。 徳永さんの語りはとても心地よくて、安心して気持ちよく眠りにつけるんだ。 一冊の本への思い。そこからたどる記憶。時を超え所を越え、言葉はつながり疲れた心を優しく包んでくれる。 小さな話を大きく語るのは迫力がある。難しい言葉を使って畳みかけるのはカッコいい。でも、そういう大げさな文章よりも、小さな話を小さな声で、難しいことを優しい言葉で、そっと語り掛けてくれる心地よさよ。 凛としているのに冷たくない。まっすぐなのに柔らかい。徳永さんの紡ぐ文章には、ぬくもりがある。 書店員の書いた本の中で、一番好きかも。
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