「悪知恵」のすすめ の商品レビュー
同じ人が書いた本を連続で読むことは時々あるが、これもまた面白い。どちらも古典を上手に現代に合わせて教訓としている点は同じだが、数百年が経過した今でも普通にあてはまるのは、それが人間社会の本質をえぐるものだからだろう。 フランスでは蔑むべき人達を評してロバと言うようだ。大多数の人の...
同じ人が書いた本を連続で読むことは時々あるが、これもまた面白い。どちらも古典を上手に現代に合わせて教訓としている点は同じだが、数百年が経過した今でも普通にあてはまるのは、それが人間社会の本質をえぐるものだからだろう。 フランスでは蔑むべき人達を評してロバと言うようだ。大多数の人の追随的「怒りの発言」のことをロバの一撃と言うらしい。ロバの正義は振りかざしたくない、という著者の言葉もとてもしっくりくる。これが恐らく炎上の根本的原因だと思うと、自分の意見、考え方をちゃんと持っておきたいものだ。 年初に「悪人のススメ」を読んだ時にも思ったことだがラ・フォンテーヌも鹿島さんも決して悪知恵と想って書いていない。本の題名にインパクトを持たせるためだと感じる。この本を題名通りと思って手に取る人はあまりいないと思うが、みんな読後に期待以上の喜びを得ただろう。自分もそのうちの1人だ。
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